MUSIC SERIES ONE

音質
 かなりフラットだが、低音よりのドンシャリ。低域は厚みは程々だが、量がやや強めで、あまり締まった感じではない。中域は低域に埋もれたりしないし、変な癖もない。高域は不自然ではない程度に強い。鮮やかでしかもシャリつかない。
 分解能、原音忠実性はそれなりだが、価格の割にはかなり良い。音場感はいまいちだが、耳のせサイズにしては良い。ただし、耳のすぐ近くで音が鳴るため、気になる人も多いと思われる。エッジのきつさは程々で、適度な刺激を保ちながら、それほど聴き疲れしないレベル。
 明瞭さ、音の鮮やかさ、厚みはそれなりで、あまり良くはないが、特に不満は感じないレベル。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはなかなか良い。基本的にはノリが良いのだが、繊細さも十分。バランスの良い機種。響きはやや豊か。基本的には適度な柔らかさでなかなか心地よい音だが、それでいてソースの刺激は殺さない。それ故、何でもそこそこ鳴らしてくれる。
 弦楽器は基本的には心地よい鳴らし方で、その上必要量の繊細さは感じられる。金管楽器はなかなか鮮やかで、しかも勢いがある。打ち込み系の音の表現は悪くないが、低域の締まりに欠ける。コストパフォーマンスはかなり良いと言えるだろう。

装着感
 良好。重量は軽めだが頭頂部に優しくない作り。側圧が自由自在に変えられるのが良い。
 イヤーパッドは耳のせサイズで、上下左右に角度調節ができる。材質は普通のスポンジで、肌触りは悪くない。装着感が悪いことで有名なGRADOのOEMという説が有力だが、イヤーパッドの材質と形状を変えただけでここまで装着感が良くなるものか、と驚くほど。

その他
 遮音性及び音漏れ防止は悪い。
 作りはやや安っぽいが、デザインは悪くない。GRADOのOEMでSR-80あるいはSR-125相当品ではないかと言われている。イヤーパッドが平らで柔らかいスポンジになっている点以外、GRADOのヘッドホンと違いは無いように思われる。
 プラグは金メッキのミニプラグ。ただし、標準プラグのものも存在するようなので、そのあたりを気にする人は要注意。コードの太さは合流前は約3.5mm、合流後は約5mm、硬いが癖は付きにくい。イヤーパッドのサイズは、外周80mm×80mm。

付属品
ミニ→標準変換プラグ



参考
メーカー製品ページ
代理店製品ページ

不定期コラム『第44回 イヤーパッドの交換と音質の変化 2回目』

周波数特性グラフ


比較メモ
ATH-AD700
ATH-AD700はやや高音より、MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ。低域はMUSIC SERIES ONEの方がやや低い音で量も多い。中域はどちらもはっきり聴こえてくるし、変な癖もない。高域は意外と似た表現だが、MUSIC SERIES ONEの方がやや力強く線が太い。分解能はあまり大きな差は感じられないが、どちらかと言えばATH-AD700の方が上か。線の細さが有利なようだ。音場感はどちらも耳の近くで音が鳴っている感覚が気になるし、価格の割にはあまり良くないが、ATH-AD700の方がまだ良いだろう。原音忠実性はMUSIC SERIES ONEの方がやや上。ATH-AD700の方がエッジがきつくやや聴き疲れする。明瞭さは低域が弱く線が細い分ATH-AD700の方がやや上。音の鮮やかさははMUSIC SERIES ONEの方が上のように感じる。厚みはMUSIC SERIES ONEの方がある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはMUSIC SERIES ONEの方が上。ノリの良さならMUSIC SERIES ONE、繊細さならATH-AD700。響きはMUSIC SERIES ONEの方が豊か。弦楽器は基本的にはMUSIC SERIES ONEの方が心地よく、ギター等も楽しめるが、ヴァイオリン等の繊細で澄んだ感じはATH-AD700の方が良いだろう。金管楽器は音そのものにはそれほど違いはないように感じるが、MUSIC SERIES ONEの方が力強く楽しめる。打ち込み系の音の表現は、一長一短。ATH-AD700は低域の量や圧力に欠ける上、線が細い点が合わないし、MUSIC SERIES ONEは低域の締まりに欠ける。得意分野はATH-AD700がクラシック、MUSIC SERIES ONEがロック。使い分けるなら、線の細さや音の硬さが欲しいときはATH-AD700、それ以外はMUSIC SERIES ONE。

c-JAYS
c-JAYSは低音より、MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ。低域はc-JAYSの方がやや量が多い。MUSIC SERIES ONEの方がやや重心が低く締まっている。c-JAYSの方が薄く曇ったような質。中域はMUSIC SERIES ONEの方がやや高い音で、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はMUSIC SERIES ONEの方がやや量が多い。明るい質で目立つ。分解能はMUSIC SERIES ONEの方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろMUSIC SERIES ONEの方がやや上。音場感はMUSIC SERIES ONEの方がやや広く明確で、見晴らしが良い。c-JAYSの方が耳の近くで音を鳴らす感じが気になる。原音忠実性はMUSIC SERIES ONEの方がやや上。c-JAYSは低域の量が多すぎる上、高域の量が少ない点がマイナス。どちらかと言うとMUSIC SERIES ONEの方が一聴して違和感が小さい。原音の粗や生っぽさはMUSIC SERIES ONEの方が感じられる。エッジはMUSIC SERIES ONEの方がきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろMUSIC SERIES ONEの方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはMUSIC SERIES ONEの方がやや上。厚みはほぼ同レベル。温かみはc-JAYSの方がやや感じられる。ヴォーカルの艶っぽさは基本的にはMUSIC SERIES ONEの方がやや感じられるが、スモーキーな感じを好むならc-JAYSの方が良いことが多い。c-JAYSの方がおとなしく聴きやすい。MUSIC SERIES ONEの方が明るく切れがある。響きは、低域はc-JAYSの方がやや豊か、高域はMUSIC SERIES ONEの方がやや豊か。MUSIC SERIES ONEの方がドラムや破裂音が目立つ。c-JAYSはMUSIC SERIES ONEと比べると塗りつぶしたような質感に感じられることがある。弦楽器はMUSIC SERIES ONEの方が繊細で生楽器らしさも感じられて良いが、心地よさ最優先ならc-JAYSの方が良いことが多い。金管楽器はMUSIC SERIES ONEの方が明るく鮮やかで楽しめる。打ち込み系の音の表現はMUSIC SERIES ONEの方がややうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、基本的にはMUSIC SERIES ONE、MUSIC SERIES ONEでは聴き疲れするならc-JAYS。

FH-40
FH-40はやや低音より、MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ。低域はMUSIC SERIES ONEの方が重心が低く、量もやや多い。中域はMUSIC SERIES ONEの方が癖なくはっきり聴こえてくる。高域はMUSIC SERIES ONEの方がやや高い音で、量も多い。分解能はMUSIC SERIES ONEの方が上。一つ一つの音の微細な描写に差がある。音場感はMUSIC SERIES ONEの方が広く明確。原音忠実性はMUSIC SERIES ONEの方が上。原音の粗や生っぽさが感じられる度合いが違う。エッジはMUSIC SERIES ONEの方がややきつく聴き疲れする。明瞭さ、音の鮮やかさ、厚み、温かみ、ヴォーカルの艶っぽさすべてMUSIC SERIES ONEの方が上。MUSIC SERIES ONEの方がノリが良くかつ繊細。響きはMUSIC SERIES ONEの方がやや豊か。弦楽器はMUSIC SERIES ONEの方が繊細かつ心地よいし、生楽器らしさも感じられる。金管楽器はMUSIC SERIES ONEの方が明るく鮮やかでしかも力強い。打ち込み系の音の表現はMUSIC SERIES ONEの方がうまい。音の厚みで勝っているし、ダイナミックな鳴らし方。ほとんど何を聴くにしてもMUSIC SERIES ONEの方が良いだろう。

HD435
HD435は低音より、MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ。低域はHD435の方が若干低い音で、量はかなり多い。質感はどちらも柔らかく、似ている。中域はMUSIC SERIES ONEの方が曇りなくはっきり聴こえてくる。中高域から高域はかなり似ている。HD435の方が若干高い音だが、量はMUSIC SERIES ONEの方が多い。分解能、音場感、原音忠実性すべてMUSIC SERIES ONEの方が若干良いように感じる。MUSIC SERIES ONEの方がややエッジがきついが、聴き疲れとしてはまったく問題ないレベル。明瞭さ、音の鮮やかさはMUSIC SERIES ONEの方が上。厚みもMUSIC SERIES ONEの方がある。温かみは低域が出る分HD435の方があるように感じる。ヴォーカルの艶っぽさはどちらもなかなか良いが、どちらかと言えばMUSIC SERIES ONEの方が良い。MUSIC SERIES ONEの方がノリが良くかつ繊細。響きはMUSIC SERIES ONEの方がやや豊か。弦楽器は全体的にはMUSIC SERIES ONEの方が繊細で良いが、チェロ等の低域が欲しいときはHD435の方が良い。金管楽器はMUSIC SERIES ONEの方が鮮やか。打ち込み系の音の表現はMUSIC SERIES ONEの方がややうまい。HD435は低域の量では勝っているのだが、スピード感に欠ける。得意分野はHD435がクラシック、MUSIC SERIES ONEがロック。ただし、別メーカーにしてはかなり似た音を鳴らす。使い分けるなら低域の量が欲しいときはHD435、それ以外はMUSIC SERIES ONEか。

iCans
iCansは高音よりのドンシャリ、MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ。低域は、量はかなり近いが、iCansの方が一段低い音を鳴らす。中域はMUSIC SERIES ONEの方がはっきり聴こえてくるし癖もない。高域はかなり質が違うが、iCansの方が量が多く癖も強い印象。分解能はMUSIC SERIES ONEの方が上、音場感はiCansの方が上。原音忠実性はMUSIC SERIES ONEの方が上。iCansの方がエッジがきつく聴き疲れする。明瞭さ、音の鮮やかさは、厚みはiCansの方がやや上。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはMUSIC SERIES ONEの方がやや上。どちらもノリが良いが、iCansはノリの良さだけといった感じなのに対して、MUSIC SERIES ONEは繊細さも十分持ち合わせている。響きはMUSIC SERIES ONEの方が豊か。弦楽器はMUSIC SERIES ONEの方が繊細かつ心地よい。金管楽器はどちらもなかなかうまいが、鮮やかさや力強さならiCans、原音に近くうまくまとまっているのはMUSIC SERIES ONE。打ち込み系の音の表現はどちらも一長一短。iCansはある意味かなり魅力的なのだが、相性が良いとは言えないし、MUSIC SERIES ONEはiCansを聴いた後では刺激に欠けるように感じる。得意分野はiCansはポップス、MUSIC SERIES ONEはロック。基本的にはMUSIC SERIES ONEの方が癖がないしそつなく鳴らしてくれるので使いやすいが、刺激や独特の音場感が欲しくなったらiCansを使うといった感じか。

KTXPro1
KTXPro1はややドンシャリ、MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ。低域はほぼ同量。KTXPro1の方が柔らかくぼやけていてかつ薄く曇ったような質。MUSIC SERIES ONEの方が重心が低くしっかりした質。中域はMUSIC SERIES ONEの方がやや明るい音で低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。中高域はMUSIC SERIES ONEの方がしっかり出る。高域はMUSIC SERIES ONEの方が若干量が多い。太く明るい質で目立つ。分解能はMUSIC SERIES ONEの方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろやや勝っている。音場感はMUSIC SERIES ONEの方がやや広く明確で把握しやすい。原音忠実性はMUSIC SERIES ONEの方がやや上。周波数特性上の癖のなさや違和感のなさは大差ない。原音の粗や生っぽさはMUSIC SERIES ONEの方が感じられる。エッジは基本的にはMUSIC SERIES ONEの方がややきつく聴き疲れしやすい。高域はKTXPro1の方が若干細く刺さるが、ヴォーカルのサ行はMUSIC SERIES ONEの方が若干痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはMUSIC SERIES ONEの方がやや上。厚みはMUSIC SERIES ONEの方がある。温かみは薄く曇っている分KTXPro1の方が感じられるが、人声や生楽器のリアルな温かみという意味ではMUSIC SERIES ONEの方が感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはKTXPro1の方がやや上。KTXPro1の方がスモーキー。明るく鳴らして欲しい場合や力強く鳴らして欲しい場合はMUSIC SERIES ONEの方が良い。MUSIC SERIES ONEの方が明るく元気でノリが良い。切れ、スピード感、メリハリと言ったものが感じられる。響きはKTXPro1の方がやや豊か。弦楽器はMUSIC SERIES ONEの方がうまい。一枚上手の表現力を持っている。ただし、心地よさ最優先ならKTXPro1の方が良いだろう。金管楽器はMUSIC SERIES ONEの方が鮮やかかつ力強い。打ち込み系の音の表現はMUSIC SERIES ONEの方がうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、基本的にはMUSIC SERIES ONE、MUSIC SERIES ONEではノリが良すぎるとか中高域が多すぎるという不満があるならKTXPro1。

NO.17100
MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ、NO.17100はやや低音より。低域はMUSIC SERIES ONEの方がやや量が多く、重心が低く厚みもある。中域はMUSIC SERIES ONEの方が癖がない。NO.17100は、ソースによっては中域から中高域にかけてやや太く芯が通っているような感じが気になる。高域はそれなりに似た質だが、MUSIC SERIES ONEの方がやや量が多く粗がない。分解能はMUSIC SERIES ONEの方が上。一つ一つの音の微細な描写をより丁寧にこなしてくれる。音場感はMUSIC SERIES ONEの方が広く明確で癖がない。原音忠実性はMUSIC SERIES ONEの方が上。一聴して違和感が小さい。エッジはMUSIC SERIES ONEの方がややきついが、NO.17100はどこか粗があり不安定な鳴らし方で疲れる面があるため、総合的な聴き疲れはソースや聴く人によって変わってくるだろう。明瞭さ、音の鮮やかさ、厚み、温かみ、ヴォーカルの艶っぽさすべてMUSIC SERIES ONEの方がやや上。MUSIC SERIES ONEの方がノリが良くかつ繊細。響きはMUSIC SERIES ONEの方がやや豊か。弦楽器はMUSIC SERIES ONEの方が繊細かつ心地よい。金管楽器はそれなりに似ているが、MUSIC SERIES ONEの方が綺麗で粗がない。打ち込み系の音の表現はMUSIC SERIES ONEの方がうまい。低域の量感やダイナミックな鳴らし方で勝っている。ほとんど何を聴くにしてもMUSIC SERIES ONEの方が良いだろう。

PortaPro
どちらも低音よりのドンシャリだが、PortaProの方が低音より。低音はPortaProの方が一段低い音で、量も出る。高音はMUSIC SERIES ONEの方が細く高い。分解能、音場感、原音忠実性すべてMUSIC SERIES ONEの方がやや上。MUSIC SERIES ONEの方がややエッジがきつく聴き疲れする。明瞭さ、音の鮮やかさはMUSIC SERIES ONEの方がやや上。厚みや密度はPortaProの方がやや上。温かみは低音が出る分PortaProの方がやや上か。ヴォーカルの艶っぽさはMUSIC SERIES ONEの方がやや上。どちらもノリが良いが、単純にノリの良さだけならPortaProの方が上。PortaProは繊細さが足りないのに対してMUSIC SERIES ONEは繊細さも十分。響きはPortaProの方が豊か。MUSIC SERIES ONEの方が線の細い音で、曇りも感じない。弦楽器はMUSIC SERIES ONEの方が繊細で楽しめる。金管楽器はMUSIC SERIES ONEの方が一段高く鮮やか。打ち込み系の音の表現はどちらも悪くないが、MUSIC SERIES ONEでは線が細くてしかも低音が不足気味に感じる人もいるかもしれない。逆にPortaProは低音が出すぎな気もする。得意分野はどちらもロック。使い分けるなら、基本的にはMUSIC SERIES ONEを使い、線が細すぎるとか低音が足りないとかいう場合だけPortaProか。

SR-225
かなり近い音。どちらもドンシャリだが、SR-225の方がやや高音より。低域は抜けが悪いせいかMUSIC SERIES ONEの方が出るように感じる。高域はほぼ互角だが、SR-225の方が若干細く高いように感じる。分解能、音場感、原音忠実性はすべてSR-225の方がやや上。SR-225の方が線が細くやや聴き疲れする。明瞭さ、音の鮮やかさはSR-225の方がやや上。厚み、密度はほぼ互角。温かみはMUSIC SERIES ONEの方がやや上、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ互角。どちらもかなりノリが良い。響きはMUSIC SERIES ONEの方がやや豊か。弦楽器はSR-225の方が線が細く繊細だが、MUSIC SERIES ONEの方が心地よさでは勝っているように感じる。金管楽器はどちらもうまく、ほぼ互角の表現力。打ち込み系の音の表現は、線が太く低域が強めに感じる分MUSIC SERIES ONEの方がうまいように感じる。得意分野はどちらもロック。使い分けるなら、低域が欲しいときはMUSIC SERIES ONE、それ以外はSR-225か。

SR-60
どちらも低音よりのドンシャリだが、SR-60の方がやや低音より。質は似ているが、低音はSR-60の方が量が出るし、高音はMUSIC SERIES ONEの方が出る。分解能、音場感、原音忠実性すべてMUSIC SERIES ONEの方がやや上。MUSIC SERIES ONEの方がややエッジがきつく聴き疲れする。明瞭さ、音の鮮やかさはMUSIC SERIES ONEの方がやや上。厚みや密度はほぼ互角。温かみは低音が出る分SR-60の方がやや上か。ヴォーカルの艶っぽさはMUSIC SERIES ONEの方がやや上。どちらもノリが良い。SR-60は繊細さが足りないのに対してMUSIC SERIES ONEは繊細さも十分。響きはSR-60の方がやや豊か。MUSIC SERIES ONEの方が線の細い音で、曇りも感じない。弦楽器はSR-60の方が心地良いが、純粋に原音に近く澄んだ音を楽しみたいならMUSIC SERIES ONEの方が良い。金管楽器はMUSIC SERIES ONEの方が一段高く鮮やか。打ち込み系の音の表現はどちらもそれなりだが、MUSIC SERIES ONEでは線が細くてしかも低音が不足気味に感じる人もいるかもしれない。得意分野はどちらもロック。使い分けるなら、基本的にはMUSICSERIESONEを使い、線が細すぎるとか低音が足りないとかいう場合だけSR-60か。

サウンド-ヘッドホンNo.1
MUSIC SERIES ONEは低音よりのドンシャリ、サウンド-ヘッドホンNo.1はやや低音より。低域はMUSIC SERIES ONEの方がある程度量が多い。重心が低く厚みもあるため、存在感にかなりの差がある。中域はMUSIC SERIES ONEの方がやや高い音ではっきり聴こえてくるし、癖がない。高域はMUSIC SERIES ONEの方がやや量が多い。高く明るい音で目立つ。分解能はMUSIC SERIES ONEの方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろかなりの差がある。音場感はMUSIC SERIES ONEの方が広く明確。サウンド-ヘッドホンNo.1の方が頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はMUSIC SERIES ONEの方が上。一聴して違和感が小さいし、原音の粗や生っぽさが感じられる度合いでもやや勝っている。エッジはMUSIC SERIES ONEの方がややきついが、サウンド-ヘッドホンNo.1は癖や頭内定位で疲れる面があるため、総合的な聴き疲れはソースや聴く人によって変わってくるだろう。高域にしろヴォーカルのサ行にしろMUSIC SERIES ONEの方が痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはMUSIC SERIES ONEの方が上。サウンド-ヘッドホンNo.1の方が低域の量が少ない割に曇っているような感じ。厚みはMUSIC SERIES ONEの方がややある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはMUSIC SERIES ONEの方が感じられる。MUSIC SERIES ONEの方がノリが良くかつ繊細。響きはMUSIC SERIES ONEの方がやや豊か。MUSIC SERIES ONEの方がドラムや破裂音が目立つ。サウンド-ヘッドホンNo.1はどこか不安定な鳴らし方をするところがあるが、MUSIC SERIES ONEはそういうことはない。弦楽器はMUSIC SERIES ONEの方が繊細かつ心地よい。金管楽器はMUSIC SERIES ONEの方が高く鮮やかで楽しめる。打ち込み系の音の表現はMUSIC SERIES ONEの方がややうまい。音の質感の相性や切れで多少勝っているし、MUSIC SERIES ONEの方が安定感がある。ほとんどすべての音について言えることだが、MUSIC SERIES ONEの方が癖がなく安心して聴ける。使い分けるなら、基本的にはMUSIC SERIES ONE、よほどエッジのきつさや低域の量の多さが気になるときだけサウンド-ヘッドホンNo.1。

サイン波応答


位相+高周波歪み


インパルス応答(CSD)


インパルス応答(録音波形)


100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生


曲別HP探索
第5回 I ON U/Neal Schon「I ON U」より
第13回 愛のことば/スピッツ「ハチミツ」より
第24回 The Boy With The Gun/David Sylvian「Secrets of the Beehive」より
第29回 クローバー/つじあやの「春は遠き夢の果てに」より
第35回 ナイトクルージング/フィッシュマンズ「空中キャンプ」より
第53回 カリオカのサンバ/小野リサ「BOSSA CARIOCA」より
第67回 Astaroth/「SHADOW HEARTS U Original Soundtracks」より
第78回 No Second Chance/Blackmore's Night「Shadow of the Moon」より

曲別HP探索2
第42回 Dance With My Father/Luther Vandross「Dance With My Father」より
第51回 Mediterranean Sundance/Rio Ancho/Al Di Meola、John McLaughlin、Paco de Lucia「Friday Night in San Francisco」より
第53回 white's dream/「鉄コン筋クリート オリジナル・サウンドトラック」より
第56回 Whatever/oasis「Whatever」より
第58回 濃/ゆず
第76回 Tu sei Lei/Luciano Ligabue「Mondovisione」より
第93回 FOUR BROTHERS/Brian Bromberg「WOOD II」より
第97回 DESTINY/GALNERYUS「RESURRECTION」より


※09年春にマイナーチェンジ。外観が変更になった他、音質も若干変化した可能性あり。
  本レビューはマイナーチェンジ前のもの。











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スペック

駆動方式 構造 周波数帯域 音圧感度 インピーダンス
ダイナミック 開放型 20Hz〜20kHz 100dB 32Ω
重量 ドライバー直径 コードの長さ コードの出し方 備考
130g - 2m 両出し -

評点

音質 装着感 遮音性 音漏れ デザイン 携帯性 音の傾向 参考最安価格
4 4 1 1 3 2 低(高) 12800円

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公開日:2005.7.28