第29回 クローバー/つじあやの「春は遠き夢の果てに」より

 つじあやのは、ウクレレの弾き語りというユニークな音楽スタイルで有名なシンガーソングライターです。
 今回取り上げる曲は、3rdアルバムの2曲目です。ヴォーカルとウクレレがメインのあっさりした仕上がりになっています。
 ヘッドホンとしては、つじあやのの緩いヴォーカルが魅力的に聴こえるもので、できればウクレレの表現がうまいものが良いでしょう。


・1台目 MUSIC SERIES ONE(ALESSANDRO)
 ヴォーカルと弦楽器の表現がうまい機種ということで選びました。正直言って、これでほとんど満足してしまいました。音数が少なく、各楽器も他の音を打ち消すようなものを使っていないので、鳴らすのが難しい曲ではないことも影響していると思います。
 不満点はありませんが、もう少し全体的な能力が高い機種ならより良く聴こえるかもしれません。ただ、そもそもソースのウクレレ等のエッジが十分きついので、これ以上エッジのきつい機種は合わないように感じます。

・2台目 RS-1(GRADO)
 単純に1台目と似た傾向で、良さが感じやすい機種ということで選びました。期待通りの鳴らし方で、1台目以上に満足できました。
 これ以上うまく鳴らすのは難しいでしょうが、ソースがあっさり目なので、もう少し厚手の表現をしてくれても良いと思いました。

・3台目 HD650(SENNHEISER)
 2台目より厚手の表現で、しかもあまり聴き疲れしないような機種ということで選びました。実際に聴いてみると、ヴォーカルにしろウクレレにしろ魅力的ですし、しかもソースのあっさりさをうまく補ってくれる感じです。ソースによっては低域が出すぎたり高域がおとなしすぎるように感じることもあるHD650ですが、この曲の場合にはそんなことはありませんでした。


 個人的にはHD650が最も好みでしたが、RS-1との違いは好みの問題でしょうし、MUSIC SERIES ONEにしてもほとんど同レベルと言って良い鳴らし方です。他にもDT880、HD595、K701もほぼ同等レベルの鳴らし方をしてくれました。それ以外の機種では、これらの機種よりもやや聴き疲れしたり、ヴォーカルの質感がいまいちだったり、ヴォーカルが前に出てこなかったりと不満が出ることが多いようです。


試聴はこちら。













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