SE535

音質
 かなりフラットだが、厳しく見るならやや低音より。低域は中域とほぼ同量。特に締まっているわけでもぼやけているわけでもないが、どちらかと言うと柔らかい質。重心の低さは普通。中低域はしっかり出る。中域は低域に邪魔されず普通に聴こえてくるし、変な癖もない。ただし、質的に落ち着いていて聴きやすいこともあってソースによっては若干低域の曇りに覆われるような感じになることはある。高域は若干少なめ。どちらかと言うと地味で目立たない傾向だが、それを除けば癖や粗はない。
 分解能はなかなか良い。音の分離はくっきりはっきり分離するタイプではないが、混ざり合いながらも個々の音は聴こえるような印象。一つ一つの音の微細な描写は特に線が細いわけではないこともあって一聴してはっきり分かるような良さではないが、粗なく丁寧にこなしてくれるし、微妙なニュアンスや質感の表現がうまい。音場感はそれなりに広く明確。やや上下に広い印象。どちらかと言うと近くで音を鳴らす感じで臨場感がある。原音忠実性はなかなか良い。周波数特性上の癖が小さい。原音の粗は必要量といった感じ、生っぽさはしっかり感じられる。エッジはきつくなく聴き疲れしにくい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろあまり痛くない。ホワイトノイズはかなり大きい。
 明瞭さ、音の鮮やかさはそれなり。厚みは普通からやや厚め。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはしっかり感じられる。ヴォーカルは味付けによる艶と言うよりはリアルな質感という印象。特に低い男性ヴォーカルやバラードに合う。ノリの良さはあまり感じられず、どちらかと言うとどっしりとした安定感がある。粗がないという意味ではかなり繊細。響きは適度で、こもり感はあまり気にならない。こもり感よりは曇りの方が気になることが多い印象。音場的な意味でも分離的な意味でも、良くも悪くも音が混ざり合うような印象。サックスや木管楽器の空気感が良い。
 弦楽器は繊細かつ心地よい。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたい場合よりは、チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しい場合に合う。金管楽器はあまり癖がなく普通に聴ける感じだが、どちらかと言うと太く力強い傾向。もう少し明るく派手でも良かったかもしれない。打ち込み系の音の表現はいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。音の質感の相性にしろ切れにしろ若干不満だが、厚みや迫力で聴かせてくれることもある。
 バランスが良く大きな欠点もない、完成度の高い機種。特に中低域から中域をメインに聴きたい場合や、微妙なニュアンスや質感の表現を求めるなら良い機種。
 上記の内容はデフォルトのフォームチップでのもの。ソフトフレックスだと若干高音よりになって曇りが晴れる。原音の粗や切れも若干感じられるようになるが、そのぶん聴き疲れしやすくなる。

装着感
 普通。デフォルトのイヤーピースがフォームチップなので、好みに合うかどうかで評価が変わってくるだろう。耳の穴を押し広げるような圧迫感が気になることがある。一度装着してしまえば安定感があり悪くないが、装着する際はやや面倒だしケーブルが太くてわずらわしい面はある。フォームチップである上、耳にかけて装着するタイプなので非常にずれにくい。
 イヤーピースの材質はフォームチップ。デフォルトのイヤーピースを含めて8種類のイヤーピースが付属している。

その他
 遮音性及び音漏れ防止は良好。カナル型としても良いレベル。
 作りはかなりしっかりしている。デザインは多少個性的だが、変に目立ったりはしない。コードの着脱が可能。イヤーピースが外れにくいため、交換する際は注意が必要。
 プラグは金メッキのL型ミニプラグ。コードの太さは合流前は約2mm、合流後は約3mm、やや硬いがそれほど扱いづらくはない。

付属品
ミニ→標準変換プラグ
イヤーピース8種類
キャリングポーチ
レベルコントローラー
航空機用Dual Plug adapter
クリーニングツール



参考
メーカー製品ページ
代理店製品ページ

周波数特性グラフ


比較メモ
ATH-CK100PRO
ATH-CK100PROはやや低音より、SE535はかなりフラット。低域はATH-CK100PROの方がやや量が多い。SE535の方が薄く曇ったような質。ATH-CK100PROの方が存在感がある。重心はATH-CK100PROの方がやや低い。中域は、ATH-CK100PROの方が輪郭が明確な分はっきり聴こえてくるのに対して、SE535の方が低域の量が少ない分はっきり聴こえてくる。高域はATH-CK100PROの方が若干量が多い。若干硬く明るい質。分解能は微妙。音の分離はATH-CK100PROの方がややくっきりはっきり分離する感じで若干良いように感じられることが多い。一つ一つの音の微細な描写はどちらも粗なく丁寧にこなしてくれるが、微妙なニュアンスや質感の表現はSE535の方がややうまい。音場感はATH-CK100PROの方がやや広く明確。ATH-CK100PROの方が奥行きが感じられる。SE535の方が近くで音を鳴らす感じ。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさはSE535の方が若干上。原音の粗はATH-CK100PROの方が若干感じられるが、生っぽさはSE535の方がやや感じられる。エッジはATH-CK100PROの方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろATH-CK100PROの方が若干痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはATH-CK100PROの方が若干上。厚みはATH-CK100PROの方が若干ある。温かみはSE535の方がやや感じられる。ヴォーカルの艶っぽさは微妙。ATH-CK100PROの方が明るい女性ヴォーカルに合う、SE535の方がややスモーキー。ATH-CK100PROの方が若干ノリが良い。ややメリハリがある。響きはほぼ同レベル。弦楽器は、ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならATH-CK100PROの方が良い、質感の表現を求めるならSE535の方が良い。金管楽器はATH-CK100PROの方が若干鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はATH-CK100PROの方がややうまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、低域の量やメリハリを求めるならATH-CK100PRO、聴き疲れのなさや温かみを求めるならSE535。

ER-4S
どちらもかなりフラット。低域はSE535の方が若干量が多い。ER-4Sの方が締まりや制動が感じられる。SE535の方が柔らかくぼやけた質。重心の低さはほぼ同レベル。中低域はSE535の方がしっかり出る。中域はER-4Sの方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はER-4Sの方が若干量が多い。線が細く明るい質で目立つ。この2機種を比べると、ER-4Sの方が高音よりと言える。分解能はER-4Sの方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感は、SE535の方がやや広く、ER-4Sの方がやや明確。ER-4Sの方が音像がシャープ。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさはSE535の方が若干上。原音の粗や生っぽさはER-4Sの方がやや感じられる。エッジはER-4Sの方がややきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろER-4Sの方が若干細く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはER-4Sの方がやや上。厚みはSE535の方がややあるが、それよりもER-4Sの方が硬く締まっている点に目が行く。温かみはSE535の方が感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。ER-4Sの方が明るく透明感がある、SE535の方が柔らかくスモーキー。どちらかと言うとER-4Sの方が女性ヴォーカル向き、SE535の方が男性ヴォーカル向き。ノリの良さは微妙。ER-4Sの方が繊細、SE535の方がどっしりとした安定感がある。ER-4Sの方が切れやスピード感がある。SE535の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはSE535の方がやや豊か。弦楽器はER-4Sの方が繊細、SE535の方が心地よい。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならER-4Sの方が良いが、チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいならSE535の方が良い。金管楽器はER-4Sの方が細く綺麗、SE535の方が太く力強い。基本的にはER-4Sの方が鮮やか。打ち込み系の音の表現は微妙。音の質感の相性や切れはER-4Sの方が若干上だが、線の細さや迫力不足が合わないことも多い。使い分けるなら、高域の量を求めるならER-4S、低域の量を求めるならSE535。あるいは、線の細さや切れを求めるならER-4S、迫力や柔らかさを求めるならSE535。

HP-TWF11R
HP-TWF11Rは低音より、SE535はかなりフラット。低域はHP-TWF11Rの方がある程度量が多い。SE535の方が締まりや制動が感じられる。HP-TWF11Rの方がかなり存在感がある。重心はHP-TWF11Rの方がやや低い。中域はSE535の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はほぼ同量だが、どちらかと言うとSE535の方が多い。HP-TWF11Rの方が太く硬い質、SE535の方が線が細く粗がない。質的にはHP-TWF11Rの方が目立つように感じられることも多い。分解能はSE535の方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感は、HP-TWF11Rの方が若干広く、SE535の方がやや明確。原音忠実性はSE535の方がやや上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗や生っぽさはSE535の方が若干感じられる。エッジのきつさは大差ないが、HP-TWF11Rの方が低域の量が多すぎるせいで聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さだが、どちらかと言うとHP-TWF11Rの方が粗っぽく痛いと感じることが多い。明瞭さはSE535の方が若干上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはHP-TWF11Rの方がややある。温かみはHP-TWF11Rの方がやや感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはSE535の方が若干感じられる。どちらも男性ヴォーカルに合う点は似ている。ノリの良さは微妙。SE535の方がやや切れやスピード感がある。HP-TWF11Rの方が低域に基づく迫力や力強さがある。SE535の方が繊細で透明感や空気感を出してくれる。HP-TWF11Rの方が骨太でがっしりしている。響きはHP-TWF11Rの方がやや豊か。弦楽器はSE535の方が繊細で伸びが良い。金管楽器はHP-TWF11Rの方がやや金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現は微妙。音の質感の相性はHP-TWF11Rの方が若干上、切れはSE535の方が若干上。使い分けるなら、低域の量や厚みを求めるならHP-TWF11R、周波数特性上の癖のなさや繊細さを求めるならSE535。

MDR-EX1000
どちらもかなりフラット。低域はMDR-EX1000の方が若干量が多い。MDR-EX1000の方が締まりや制動が感じられる。SE535の方が薄く曇ったような質。重心はMDR-EX1000の方がやや低い。中域はMDR-EX1000の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はMDR-EX1000の方が若干量が多い。硬く明るい質で目立つ。この2機種を比べるとMDR-EX1000の方がドンシャリと言える。分解能はMDR-EX1000の方が若干上。音の分離はMDR-EX1000の方がくっきりはっきり分離する感じで若干良いように感じられることが多い。一つ一つの音の微細な描写はMDR-EX1000の方が若干上。音場感はMDR-EX1000の方がやや広く明確。MDR-EX1000の方が音像がシャープ。SE535の方が近くで音を鳴らす感じで臨場感がある。原音忠実性はMDR-EX1000の方が若干上。周波数特性上の癖のなさは大差ない。原音の粗はMDR-EX1000の方が感じられるが、生っぽさは大差ない。エッジはMDR-EX1000の方がややきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろMDR-EX1000の方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはMDR-EX1000の方がやや上。厚みはほぼ同レベルだが、それよりもMDR-EX1000の方が硬く締まった音である点に目が行く。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはSE535の方が感じられる。ヴォーカルはMDR-EX1000の方が擦れやリップノイズを出してくれる、SE535の方が柔らかくスモーキー。MDR-EX1000の方が明るく、SE535の方がおとなしい。MDR-EX1000の方が切れやスピード感がある。響きはSE535の方がやや豊か。音場的な意味でも分離的な意味でも、良くも悪くもSE535の方が音が混ざり合うような印象。弦楽器はMDR-EX1000の方が繊細、SE535の方が心地よい。金管楽器はMDR-EX1000の方が鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はMDR-EX1000の方がうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、明瞭さや切れを求めるならMDR-EX1000、温かみや響きを求めるならSE535。

SE215
SE215は低音より、SE535はかなりフラット。低域はSE215の方がある程度量が多い。かなり存在感がある。重心はSE215の方が低い。中域はSE535の方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。質的には、中域の中でも低い音はSE535の方が明るく、中域の中でも高い音はSE215の方が明るい。高域はSE215の方が若干量が多い。SE535の方が線が細く粗がない。分解能はSE535の方がやや上。一つ一つの音の微細な描写に差がある。音場感はSE535の方が若干広く明確。SE535の方が近くで音を鳴らす感じで臨場感がある。原音忠実性はSE535の方がやや上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗はSE215の方が若干感じられるが、生っぽさはSE535の方が若干感じられる。エッジはSE215の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろSE215の方が若干痛い。明瞭さはSE535の方が若干上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはSE215の方がある。温かみは低域の量が多い分SE215の方が若干感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはSE535の方がやや感じられる。ヴォーカルは、SE215の方が男性ヴォーカル向き、SE535の方が透明感がある。SE215の方がノリが良い、SE535の方が繊細。SE215の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはSE215の方が若干豊かでこもり感が気になる。弦楽器は基本的にはSE535の方が繊細で良いが、チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいならSE215の方が良い。金管楽器は、SE215の方が太く金属的、SE535の方が細く綺麗。打ち込み系の音の表現はSE215の方が若干うまい。音の質感の相性や厚みで勝っている。使い分けるなら、厚みや低域の量を求めるならSE215、分解能や中域の量を求めるならSE535。

TF10
SE535はかなりフラット、TF10はやや低音より。低域はTF10の方がやや量が多い。TF10の方がやや柔らかい質。重心はTF10の方が若干低い。中域は低域の量が少ない分SE535の方がはっきり聴こえてくる。質的には微妙だが、どちらかと言うとSE535の方が明るいように感じられることが多い。高域はTF10の方が若干量が多い。やや明るい質。TF10の方が伸びが良い。分解能はSE535の方が若干上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ないが、どちらかと言うとSE535の方が勝っている。音場感は、TF10の方がやや広い、SE535の方が若干明確。SE535の方が近くで音を鳴らす感じ。原音忠実性はSE535の方が若干上。周波数特性上の癖のなさはSE535の方が若干上。原音の粗や生っぽさはSE535の方が若干感じられる。エッジのきつさや聴き疲れは微妙。高域を除けばTF10の方が若干聴きやすい印象。高域はTF10の方が若干痛い、ヴォーカルのサ行は大差ない痛さ。明瞭さはSE535の方が若干上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはほぼ同レベル。温かみは低域の量が多い分TF10の方が感じられる面もあるが、人声や生楽器のリアルな温かみという意味ではSE535の方がやや感じられる。ヴォーカルの艶っぽさは微妙。TF10の方が若干スモーキー。TF10の方が若干ノリが良い。低域に基づく迫力や力強さがある。響きはTF10の方が若干豊かでこもり感が気になる。弦楽器は、SE535の方が若干生楽器らしさが感じられる、TF10の方が若干滑らかで心地よい。金管楽器はSE535の方が若干太く力強い。打ち込み系の音の表現はほぼ同レベル。音の質感の相性にしろ切れにしろ大差ない。使い分けるなら、中域の量や生楽器らしさを求めるならSE535、低域の量や音場の広さを求めるならTF10。

Westone3
SE535はかなりフラット、Westone3は低音よりのドンシャリ。低域はWestone3の方がやや量が多い。全体的にWestone3の方がしっかり出るが、中低域はさほど差がないため、相対的に中低域はSE535の方がしっかり出るように感じられる面がある。Westone3の方が柔らかい質。重心はWestone3の方がやや低い。中域は、音色としてはWestone3の方が明るく目立つが、他の帯域に邪魔されたり引っ込んでいるように感じられたりすることも多い。高域はWestone3の方がやや量が多い。線が細く明るい質で目立つ。分解能は微妙。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろWestone3の方が若干良い印象だが、一つ一つの音の微細な描写はSE535の方が粗なく丁寧にこなしてくれるし、微妙なニュアンスや質感の表現はSE535の方がうまい。音場感は、SE535の方が若干広く、Westone3の方が若干明確。SE535の方が近くで音を鳴らす感じで臨場感がある。Westone3の方が音像がシャープ。原音忠実性はSE535の方が若干上。周波数特性上の癖のなさでやや勝っている。原音の粗はWestone3の方がやや感じられるが、生っぽさはSE535の方がやや感じられる。エッジはWestone3の方がきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろWestone3の方が鋭く刺さる。明瞭さは微妙。低域の量が少ない分SE535の方が明瞭に感じられることがあるのに対して、音色が明るい分Westone3の方が明瞭に感じられることがある。音の鮮やかさはWestone3の方が若干上。厚みはSE535の方がややある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベルだが、周波数特性にしろ質感にしろある程度の違いがあるので人によって評価が割れやすいかもしれない。ヴォーカルはSE535の方が落ち着いていてしっとりしている、Westone3の方が明るく線が細い。どちらかと言うとSE535の方が男性ヴォーカル向き、Westone3の方が女性ヴォーカル向き。ノリの良さは微妙。SE535の方がどっしりとした安定感がある、Westone3の方が明るく元気。響きはWestone3の方がやや豊かだが、SE535の方が太く柔らかい音なのでソースによっては印象が逆転することがある。Westone3の方がドラムや破裂音が目立つ。音場的な意味でも分離的な意味でも、良くも悪くもSE535の方が音が混ざり合うような印象。弦楽器はSE535の方が心地よい、Westone3の方が繊細。チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいならSE535の方が良いが、ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならWestone3の方が良い。金管楽器は、SE535の方が太く力強い、Westone3の方が細く明るい。基本的にはWestone3の方が鮮やかで金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はWestone3の方がややうまい。音の質感の相性でやや勝っている。使い分けるなら、中域をしっかり聴きたいならSE535、低域・高域をしっかり聴きたいならWestone3。あるいは、濃厚さや丁寧な表現を求めるならSE535、線の細さや明るさを求めるならWestone3。

サイン波応答


位相+高周波歪み


インパルス応答(CSD)


インパルス応答(録音波形)


100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生


曲別HP探索2
第36回 色彩のブルース/EGO-WRAPPIN'「色彩のブルース」より
第72回 Different Trains/Steve Reich「Different Trains」より
第91回 ヴァイオリン協奏曲/ブラームス
第92回 Strawberry Fields Forever/The Beatles「Magical Mystery Tour」より
第94回 新大阪/ゴスペラーズ「G10」より













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スペック

駆動方式 構造 周波数帯域 音圧感度 インピーダンス
バランスド・アーマチュア - 18Hz〜19kHz 119dB 36Ω
重量 ドライバー直径 コードの長さ コードの出し方 備考
6g - 1.5m 両出し(Y型) -

評点

音質 装着感 遮音性 音漏れ デザイン 携帯性 音の傾向 参考最安価格
4.5 3 5 5 4 5 39800円

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公開日:2011.1.20