SE215
音質
低音より。低域はある程度量が多い。やや柔らかく曇ったような質。重心は普通からやや低め。中低域はしっかり出る。中域はやや低域の曇りに覆われる感じだが、基本的には普通に聴こえてくる。質的には変な癖はない。高域は中域とほぼ同量。どちらかと言うと線が太い傾向で、ややざらつく感じ。
分解能は価格なり。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろそれなり。音場感は広さ・明確さともに普通。どちらかと言うと近くで音を鳴らす感じ。原音忠実性はそれなりと評価すべきかなかなか良いと評価すべきか迷うところ。一聴して大きな違和感はない。原音の粗は必要量といった感じ、生っぽさはそれなりに感じられる。エッジはあまりきつくなく、それほど聴き疲れしない。高域にしろヴォーカルのサ行にしろあまり痛くない。
明瞭さはいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。音の鮮やかさはそれなり。厚みは普通からやや厚め。温かみはしっかり感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはそれなり。低い男性ヴォーカルに合う印象。ノリが良いと言うよりは、どっしりとした安定感がある。切れやスピード感よりは、低域に基づく迫力や力強さの方がある。響きは適度からやや豊かで、こもり感が多少気になる。
弦楽器はあまり癖がなく聴きやすいが、繊細さより心地よさの方が感じられる傾向。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたい場合よりは、チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しい場合に合う。金管楽器は太く力強い傾向。あまり派手ではない。打ち込み系の音の表現はそれなり。音の質感の相性にしろ切れにしろ普通。
クラシック・ポップスよりはジャズ・ロック向きの印象。楽器の質感をうまく表現してくれることが多い。
装着感
普通。デフォルトのイヤーピースがフォームチップなので、好みに合うかどうかで評価が変わってくるだろう。耳の穴を押し広げるような圧迫感が気になることがある。一度装着してしまえば安定感があり悪くないが、装着する際はやや面倒だしケーブルが太くてわずらわしい面はある。フォームチップである上、耳にかけて装着するタイプなので非常にずれにくい。
イヤーピースの材質はフォームチップ。デフォルトのイヤーピースを含めて6種類のイヤーピースが付属している。
その他
遮音性及び音漏れ防止は良好。カナル型としても良いレベル。
作りは価格の割に良い。デザインは多少個性的で、特に透明である点は好みが分かれるかもしれない。コードの着脱が可能。イヤーピースが外れにくいため、交換する際は注意が必要。
プラグは金メッキのL型ミニプラグ。コードの太さは合流前は約2mm、合流後は約2.5mm、やや硬く多少扱いづらい。
付属品
イヤーピース6種類
キャリングポーチ
クリーニングツール
参考
メーカー製品ページ
代理店製品ページ
周波数特性グラフ
比較メモ
ATH-CKS90
ATH-CKS90は低音よりのドンシャリ、SE215は低音より。低域はほぼ同量。ATH-CKS90の方がやや締まりや制動が感じられる。重心の低さはほぼ同レベル。どちらも中低域がしっかり出る点は似ている。中域はATH-CKS90の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はATH-CKS90の方が若干量が多い。線が細く明るい質。SE215の方がややざらつく感じ。分解能はATH-CKS90の方が若干上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ないが、どちらかと言うとATH-CKS90の方が勝っている。音場感はATH-CKS90の方が若干広く明確。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさは大差ない。原音の粗や生っぽさは大差ないが、どちらかと言うとATH-CKS90の方が感じられる印象。ただし、質感の違いがあるので人によって評価が違ってくるかもしれない。エッジはATH-CKS90の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろATH-CKS90の方が若干細く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはATH-CKS90の方が若干上。厚みはほぼ同レベル。温かみはSE215の方がしっかり感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはATH-CKS90の方が若干感じられる。どちらかと言うと、ATH-CKS90の方が女性ヴォーカル向き、SE215の方が男性ヴォーカル向き。ATH-CKS90の方がやや明るくノリが良い、SE215の方がややどっしりとした安定感がある。響きはSE215の方がやや豊か。SE215の方が付帯音が多めで、ジャズやロックの楽器の質感に合うように感じられることがある。弦楽器はATH-CKS90の方がやや繊細だが、SE215の付帯音や質感を好む人もいると思われる。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならATH-CKS90の方が良い。金管楽器は、ATH-CKS90の方がやや細く鮮やか、SE215の方がやや太く力強い。打ち込み系の音の表現はATH-CKS90の方がうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、明るさや切れを求めるならATH-CKS90、独特の質感や温かみを求めるならSE215。
IEM856md
IEM856mdはやや低音より、SE215は低音より。低域はSE215の方がやや量が多い。SE215の方が柔らかくぼやけた質。重心はSE215の方が若干低い。中低域はSE215の方がしっかり出る。中域はIEM856mdの方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はSE215の方が若干量が多い。IEM856mdの方がやや線の細い質。SE215の方がややざらつく感じ。分解能はIEM856mdの方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感は、広さはほぼ同レベル、明確さはIEM856mdの方がやや上。SE215の方が近くで音を鳴らす感じが気になる。原音忠実性は微妙。全体のバランスはIEM856mdの方が若干良いが、個々の音はSE215の方が癖がないことが多い印象。原音の粗はIEM856mdの方が若干感じられるが、生っぽさはSE215の方が若干感じられる。エッジはIEM856mdの方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域はSE215の方が若干痛い、ヴォーカルのサ行はIEM856mdの方が若干痛い。明瞭さはIEM856mdの方がやや上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはSE215の方がややある。温かみはSE215の方がやや感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。ヴォーカルは、IEM856mdの方がやや透明感がある、SE215の方がややスモーキー。IEM856mdの方が女性ヴォーカル向き、SE215の方が男性ヴォーカル向き。ノリの良さは微妙。IEM856mdの方が切れやスピード感がある。SE215の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはSE215の方がやや豊か。弦楽器はSE215の方が心地よいし、音色も自然。金管楽器はSE215の方がやや力強いし、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はIEM856mdの方が若干うまい。音の質感の相性は大差ないが、切れで勝っている。使い分けるなら、明瞭さや繊細さを求めるならIEM856md、低域の量や温かみを求めるならSE215。
SE535
SE215は低音より、SE535はかなりフラット。低域はSE215の方がある程度量が多い。かなり存在感がある。重心はSE215の方が低い。中域はSE535の方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。質的には、中域の中でも低い音はSE535の方が明るく、中域の中でも高い音はSE215の方が明るい。高域はSE215の方が若干量が多い。SE535の方が線が細く粗がない。分解能はSE535の方がやや上。一つ一つの音の微細な描写に差がある。音場感はSE535の方が若干広く明確。SE535の方が近くで音を鳴らす感じで臨場感がある。原音忠実性はSE535の方がやや上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗はSE215の方が若干感じられるが、生っぽさはSE535の方が若干感じられる。エッジはSE215の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろSE215の方が若干痛い。明瞭さはSE535の方が若干上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはSE215の方がある。温かみは低域の量が多い分SE215の方が若干感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはSE535の方がやや感じられる。ヴォーカルは、SE215の方が男性ヴォーカル向き、SE535の方が透明感がある。SE215の方がノリが良い、SE535の方が繊細。SE215の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはSE215の方が若干豊かでこもり感が気になる。弦楽器は基本的にはSE535の方が繊細で良いが、チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいならSE215の方が良い。金管楽器は、SE215の方が太く金属的、SE535の方が細く綺麗。打ち込み系の音の表現はSE215の方が若干うまい。音の質感の相性や厚みで勝っている。使い分けるなら、厚みや低域の量を求めるならSE215、分解能や中域の量を求めるならSE535。
SHE9700
SE215は低音より、SHE9700は低音よりのドンシャリ。低域はSHE9700の方が若干量が多い。特に所謂重低音より下はSHE9700の方がしっかり出る。SE215の方が薄く曇ったような質。重心はSHE9700の方が低い。中低域はSE215の方がしっかり出る。中域はSHE9700の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はSHE9700の方が若干量が多い。線が細い質。SE215の方がややざらつく感じ。分解能はほぼ同レベル。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ない。音場感は、SE215の方がやや上下に広い、SHE9700の方がやや左右に広い。SHE9700の方が若干明確。原音忠実性はSE215の方がやや上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗はSHE9700の方がやや感じられるが、生っぽさはSE215の方がやや感じられる。エッジはSHE9700の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろSHE9700の方が若干細く刺さる。明瞭さはSHE9700の方がやや上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはSE215の方が若干ある。温かみはSE215の方がやや感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。SE215の方が男性ヴォーカル向き、SHE9700の方が女性ヴォーカル向き。SHE9700の方がやや明るくノリが良い、SE215の方がややどっしりとした安定感がある。響きはSE215の方が若干豊か。弦楽器は、SE215の方が若干心地よい、SHE9700の方が若干繊細。チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいならSE215の方が良いが、ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならSHE9700の方が良い。金管楽器は、SE215の方が癖がない、SHE9700の方がやや明るい。打ち込み系の音の表現はSHE9700の方がややうまい。音の質感の相性や切れでやや勝っている。使い分けるなら、原音忠実性や温かみを求めるならSE215、重低音や明るさを求めるならSHE9700。
UE400VI
SE215は低音より、UE400VIは低音よりのドンシャリ。低域は微妙。ソースによって印象が変わりやすい。所謂重低音はUE400VIの方がしっかり出る。SE215の方が薄く曇ったような質。重心はUE400VIの方が低い。中低域はSE215の方がしっかり出る。中域はUE400VIの方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。質的にはSE215の方が芯が通っている印象。高域はUE400VIの方が若干量が多い。線が細く明るい質。分解能はUE400VIの方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感はUE400VIの方が若干広く明確で見晴らしが良く把握しやすい。SE215の方が近くで音を鳴らす感じが気になる。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさは大差ない。原音の粗はUE400VIの方が若干感じられるが、生っぽさはSE215の方が若干感じられる。エッジはUE400VIの方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろUE400VIの方が若干細く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはUE400VIの方がやや上。厚みはSE215の方が若干ある。温かみはSE215の方がやや感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはUE400VIの方がやや感じられる。SE215の方が男性ヴォーカル向き、UE400VIの方が女性ヴォーカル向き。ノリの良さは微妙。UE400VIの方がやや繊細。SE215の方がややどっしりとした安定感がある。響きはSE215の方が若干豊かでこもり感が気になる。UE400VIの方が響きが綺麗。SE215の方が付帯音が多めで、ジャズやロックの楽器の質感に合うように感じられることがある。弦楽器はUE400VIの方が繊細。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならUE400VIの方が良い。金管楽器は、SE215の方が太く力強い、UE400VIの方が細く綺麗。打ち込み系の音の表現はUE400VIの方がうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、厚みや温かみを求めるならSE215、明瞭さや繊細さを求めるならUE400VI。
サイン波応答
位相+高周波歪み
インパルス応答(CSD)
インパルス応答(録音波形)
100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生
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スペック
駆動方式 | 構造 | 周波数帯域 | 音圧感度 | インピーダンス |
ダイナミック | - | 22Hz〜17.5kHz | 107dB | 20Ω |
重量 | ドライバー直径 | コードの長さ | コードの出し方 | 備考 |
5g | - | 1.62m | 両出し(Y型) | - |
評点
音質 | 装着感 | 遮音性 | 音漏れ | デザイン | 携帯性 | 音の傾向 | 参考最安価格 |
4 | 3 | 5 | 5 | 4 | 5 | 低 | 7400円 |
公開日:2012.1.15