ATH-CP300、HA-EB75、MDR-AS20J、OMX680、SE-E22、SHJ080。
久しぶりの"比較シリーズ"はスポーツ用イヤホンの特集です。2010年はジョギングブーム等の影響もあってか、それともオーバーヘッド型やカナル型がこの数年で非常に充実した影響でメーカーが他のタイプに走ったためなのか、スポーツ用イヤホンが多数発売されました。今回の特集もその影響を少なからず受けています。実際、スポーツ用イヤホンの新製品ラッシュがなければ特集しようとは思わなかったでしょう。
"比較シリーズ"については、最近は比較メモが充実したことなどの理由により優先順位を落としてきましたが、今回はこれまでほとんど触れてこなかったスポーツ用イヤホンをまとめて取り上げたという特殊な状況である上、不定期コラムの形でまとめておいた方がスポーツ用イヤホンを探している人の目にとまりやすくかつ分かりやすいと思われたのでやっておくことにしました。
なお、形式は基本的にこれまでの"比較シリーズ"と同様ですが、スポーツ用イヤホンということで多少アレンジしています。
まずは使い勝手に影響しそうな仕様についてまとめておきます。
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コードの長さ(m) |
合流部 |
プラグ |
重量(g) |
防水 |
ATH-CP300 |
0.6+0.6 |
Y型 |
ストレート+L |
10 |
△防滴IPX2 |
HA-EB75 |
1.2 |
Y型 |
ストレート |
13 |
△防滴IPX2 |
MDR-AS20J |
1.2 |
Y型 |
L |
12 |
△防滴詳細不明 |
OMX680 |
0.6+0.6 |
Y型 |
ストレート+L |
12 |
◎防水詳細不明 |
SE-E22 |
0.6+1.0 |
ネックチェーン |
ストレート+L |
16 |
○防沫JIS保護等級4 |
SHJ080 |
1.2 |
Y型 |
ストレート |
28 |
× |
コードの長さとプラグの「+」は付属の延長コードです。
・周波数特性
平均が3になるように5段階で表示しています。
|
超低域 |
低域 |
中域 |
高域 |
超高域 |
ATH-CP300 |
1 |
1 |
3 |
5 |
5 |
HA-EB75 |
3 |
3 |
4 |
2 |
3 |
MDR-AS20J |
4 |
4 |
3 |
2 |
2 |
OMX680 |
2 |
2 |
4 |
3 |
4 |
SE-E22 |
3 |
3 |
2 |
3 |
4 |
SHJ080 |
1 |
3 |
4 |
4 |
3 |
・分解能
ATH-CP300≧OMX680≒SHJ080≧SE-E22≧HA-EB75>MDR-AS20J
ATH-CP300は一つ一つの音の微細な描写で頭一つ抜け出ている印象です。OMX680とSHJ080はATH-CP300ほど良くありませんが、普通のイヤホンに慣れている人なら不満を感じないレベルだと思います。SE-E22は総合的に考えて一応この順位にしましたが、かなり粗っぽい音なので粗なく丁寧にこなして欲しい人には最も評価が低くなるのではないかと思います。HA-EB75はSE-E22のような問題点はないのですが、上位3機種と比べると全体的に見劣りします。MDR-AS20Jはこの中では最も悪いですが、分解能を重視する聴き方でなければ一応使えると思います。
・音場の明確さ
ATH-CP300≧SHJ080≧OMX680≧HA-EB75>SE-E22>MDR-AS20J
ATH-CP300はかなり明確です。線が細い、低域の量が少ない、切れが良いといった点も有利に働いていると思います。SHJ080も比較的似たような印象を受けます。OMX680は上位2機種と比べると薄い壁を一枚挟んで鳴らしているような感じで、若干音像がぼやけていて定位が不明確なように感じられます。HA-EB75はOMX680のような特殊さは感じませんし特に不明確というわけでもないのですが、基本的にOMX680の方が若干上の能力を持っている上で前述のようなマイナスポイントがある感じです。SE-E22とMDR-AS20Jはバーチカルなので他の機種とは根本的に異なる音場です。定位に癖がある上、音像がぼやけています(とは言え、SE-E22の方がまだ音像がシャープです)。
・聴きやすさ
MDR-AS20J>HA-EB75>OMX680>SHJ080>ATH-CP300>SE-E22
他の項目の順位はソースによって簡単に入れ替わったりするような印象でかなり悩んだのですが、この項目はあまり悩まずに済みました。MDR-AS20Jはエッジがきつくないだけでなく、全体的に太く柔らかい音で高域も控え目なのでかなり聴きやすいです。HA-EB75はMDR-AS20Jと比べると普通のイヤホンといった感じですが、傾向としては近いです。OMX680も普通のイヤホンの範疇ですが、HA-EB75と比べると分解能が高いぶん疲れる印象です。SHJ080とATH-CP300は中域のうわずりや張り出しで疲れる面がある点は似ていますが、SHJ080の方が高域にしろヴォーカルのサ行にしろ痛くありません。SE-E22は全体的に粗っぽい音で高域もかなり痛いです。
・原音忠実性
SHJ080≧OMX680≧HA-EB75≧ATH-CP300≧MDR-AS20J>SE-E22
SHJ080は粗や生っぽさが感じられる点が良いのですが、周波数特性上の癖のなさだけで判断するならOMX680やHA-EB75の方が良いと思います。OMX680は、周波数特性上の癖のなさはSHJ080以上HA-EB75以下、原音の粗や生っぽさが感じられる度合いはHA-EB75以上SHJ080以下なので、そのバランスを考えるならSHJ080やHA-EB75より良いのではないかと思います。HA-EB75は一聴したときの違和感のなさは最も良いかもしれません。ATH-CP300とMDR-AS20Jはどちらも周波数特性に偏りがある点が問題ですが、ATH-CP300の方が粗や生っぽさが感じられる点は良いです。SE-E22は様々な点から見て非常に癖が強く、これ以上に原音忠実性の悪い機種はほとんどないのではないかと思われます。
・温かみ
MDR-AS20J>HA-EB75≧SHJ080≧OMX680≧SE-E22≧ATH-CP300
MDR-AS20Jは別格だと思います。HA-EB75は質感よりもバランスや聴きやすさからこの順位になっている印象です。SHJ080は人声や生楽器のリアルな温かみという意味ではもっと上なのですが、ソースによっては中域のうわずりや張り出しのせいで温かみどころではないことも多いですし、低域不足も気になります。OMX680は悪くはないのですが、やや低域不足で比較的あっさりした音なのでこの順位になっていると思われます。SE-E22とATH-CP300は難しいところですが、低域の量が多い分SE-E22の方が温かみが感じられることがあります。
・明瞭さ
ATH-CP300>OMX680≧SHJ080≧HA-EB75≧SE-E22>MDR-AS20J
ATH-CP300は低域の量が少なくかつ高域の量が多いため有利な印象です。OMX680も十分明瞭だと思いますが、ATH-CP300と比べると普通のイヤホンの範疇です。SHJ080は基本的にはOMX680と同レベルなのですが、ソースによっては薄く曇っているように感じられる点が気になります。HA-EB75は上位3機種と比べると見劣りしますが、単品で見れば特に不明瞭ということはないと思います。SE-E22はあまりに癖が強いためどの順位にするか悩ましいことが多いのですが、明瞭さでもその点は同じです。さすがにATH-CP300より上と言う人はいないでしょうが、2位〜6位であればどの順位でもおかしくない気もします。MDR-AS20Jは低域の量が多くしかも柔らかいため、明瞭さではどうしても不利な印象です。
・ノリの良さ
ATH-CP300≒SE-E22>OMX680≒SHJ080≧HA-EB75>MDR-AS20J
ATH-CP300とSE-E22は難しいところです。どちらも派手で刺激的な点は似ていますが、切れやスピード感重視ならATH-CP300、低域に基づく迫力や力強さ重視ならSE-E22だと思います。OMX680とSHJ080は明らかに上位2機種ほどの派手さはありません。OMX680の方が軽快、SHJ080の方が圧力があるという違いがあります。HA-EB75とMDR-AS20Jはノリが良いと言うよりはおとなしいと言った方がしっくりきます。ただし、この順位は総合的に考えてつけているため、例えば低域の量を最重視する人であればMDR-AS20Jが1位になるというような違いは出てきます。
・弦楽器の表現
SHJ080≧OMX680≧MDR-AS20J≧HA-EB75>ATH-CP300>SE-E22
SE-E22だけはあまりに音色・質感が不自然なので問題外だと思いますが、それ以外の機種は楽器の種類や重視するポイントによって順位が簡単に入れ替わると思います。この順位はあくまで私が考えた総合的な順位です。SHJ080は生楽器らしさが感じられる点が良いです。OMX680はどこが良いと言うよりも総合的に見て良いという印象です。MDR-AS20Jはチェロやコントラバスを心地よく聴きたいなら最も良いと思います。HA-EB75は音色の自然さという意味では良いのですが、漠然と鳴らしているだけで魅力に欠けます。ATH-CP300は低域の量が少なすぎてチェロやコントラバスは聴けないレベルなのでこの順位になっていますが、ヴァイオリンを澄んだ感じで聴きたいならトップでもおかしくありません。
・金管楽器の表現
SHJ080≧ATH-CP300>OMX680>SE-E22>HA-EB75≧MDR-AS20J
SHJ080は鮮やかなだけでなく力強さも十分に感じられる点が良いです。ATH-CP300は鮮やかさだけならSHJ080よりも上だと思いますが、線が細く力強さに欠ける上、明るすぎて不自然です。OMX680はもう少し力強さがあればSHJ080と良い勝負だったと思います。SE-E22は鮮やかさだけならトップレベルですが、あまりに不自然でやりすぎなのでこの順位になっています。HA-EB75とMDR-AS20Jはどちらかと言うと地味で金属的な質感が感じられない傾向です。
・打ち込み系の音の表現
ATH-CP300≒SHJ080≧OMX680≧SE-E22≧HA-EB75>MDR-AS20J
ATH-CP300は音の質感の相性は良いものの線の細さや低域不足が気になるため、その部分でSHJ080に追いつかれているような印象です。OMX680は上位2機種と比べると突き抜けた魅力がないように思われます。SE-E22は付帯音の多さや癖がなければもっと上だったと思います。HA-EB75はそれほど悪くないのですが、この6台の中では音の質感の相性が悪くこの順位になります。MDR-AS20Jだけは相性が悪いと言って差し支えないと思われます。
・ヴォーカルの艶っぽさ
MDR-AS20J>HA-EB75≒OMX680≧ATH-CP300≒SHJ080≧SE-E22
MDR-AS20Jは柔らかさが魅力です。こういった柔らかさは開放型のイヤホンとしてはかなりレアです。HA-EB75とOMX680はMDR-AS20Jのような個性や魅力はなく無難な印象です。ATH-CP300とSHJ080はうわずったり張り出したりする癖のせいで艶が消されることも多いので低めの評価ですが、ソースによってはHA-EB75やOMX680と同等以上の表現を見せてくれます。SE-E22は艶を上乗せするという意味ではもう少し上でも良いのでしょうが、あまりに癖が強いため艶っぽさどころではない印象です。
・可動部数
MDR-AS20J=OMX680=SE-E22>SHJ080>ATH-CP300=HA-EB75
ここからはスポーツ用ならではの項目が続きます。今回取り上げる機種はすべて耳かけ型なので、通常のイヤホンと違い原則としてパーツが動く構造になっています(そうでないと耳の形状の個人差に対応できず、きちんと装着できないことがあるため)。この項目は、その動く部分の数が多い順です。これは「可動部が多いほど多くの人にフィットしやすいだろう」という考えに基づくものです。
MDR-AS20J、OMX680、SE-E22の3機種はハンガーが柔らかく変形でき可動部がゼロとも無限とも言える作りになっているため、可動部と表現するのは少し違う気もしますが、一応前述の考え方に基づき最も良いと判断しました。MDR-AS20Jはハンガーがゴムのように柔らかいため、装着者の耳の形状に合わせて柔軟に変形します。OMX680とSE-E22はMDR-AS20Jとはまた少し違って、ハンガーを曲げて自分に合わせて調節します。SHJ080の可動部は3箇所、ATH-CP300とHA-EB75の可動部は1箇所です。
・ハンガーの柔らかさ
MDR-AS20J>HA-EB75≒OMX680≒SE-E22>ATH-CP300≒SHJ080
ハンガーの表面の柔らかさです。内部の芯の硬さは無視です。
MDR-AS20Jはゴムのような質感で非常に柔らかいです。HA-EB75、OMX680、SE-E22はプラスチックとゴムの中間くらいの質感で、実用上それほど問題になるような硬さは感じません。ATH-CP300とSHJ080では、ATH-CP300はプラスチックに近い質感、SHJ080は硬い芯にコーティングが施してあるような質感という違いはありますが、上位4機種より硬く、この2機種の差はそれほど大きくないと思います。
・フィット感
MDR-AS20J≧OMX680≧SE-E22≧HA-EB75≧SHJ080≧ATH-CP300
この項目はかなりフィーリングに依存するため個人差が大きいと思われますが、この順位を見ると私の場合は可動部数とかなり密接な関係があるようです。
MDR-AS20Jはハンガーが柔らかく耳の形状に合わせて柔軟に変形するため、かなりフィット感が良いです。ただし、OMX680やSE-E22と違って自分に合わせて調節できるわけではないので、合わない人もいるかもしれません。とは言え、形状も良く考えられていてかなり多くの人にマッチするのではないかと思われます。OMX680とSE-E22では、SE-E22の方がバーチカルな上にハンガーが太いのでその分ゴテゴテする感じでフィット感は見劣りします。HA-EB75は可動部は1箇所ですが、斜めにスライドするため2箇所に近いような感じになっていますし、形状も良いのか個人的にはそれなりにフィットします。ただ、可動部が3箇所のSHJ080の方が理屈の上ではより多くの人にフィットするのではないかと思われます。ATH-CP300は可動部が1箇所である上、ハンガーが直線的なのであまりフィットしない印象です。
・耳への負担の小ささ
MDR-AS20J≧HA-EB75≧OMX680≧SE-E22≧SHJ080≧ATH-CP300
可動部数、ハンガーの柔らかさ、フィット感等によって決まってくると思います。
MDR-AS20Jは他の項目の順位から考えて妥当なところだと思います。HA-EB75は他の項目から考えるともう少し下のような気もしますが、個人的に相性が良いのかかなり負担が小さい印象です。OMX680は比較的負担が小さく、他の項目を考えるとHA-EB75より良いと感じる人も多いのではないかと思います。SE-E22はゴテゴテしている感じがやや気になります。SHJ080は重い上にハンガーに硬い芯が通っていることも負担になっている印象です。ATH-CP300はハンガーが硬い上にバネで耳を挟み込むような構造になっているため負担が大きいです。とは言え、それでも実用の範囲内だと思います。
・ずれにくさ
ATH-CP300≒MDR-AS20J≒OMX680≧SE-E22>HA-EB75>SHJ080
どの機種も通常の開放型イヤホンと比べるとかなりずれにくいです。その意味ではスポーツ用を謳っているだけのことはあると思います。
ATH-CP300はバネで耳を挟み込むような構造になっているため、安定するポジションさえ見つければかなりずれにくいです。MDR-AS20JとOMX680はバネこそないものの、MDR-AS20Jは他の機種と違いハンガーが耳全周を覆う点、OMX680はハンガーを曲げて自分に合わせて調節できる点が効いていてATH-CP300と同じくらいずれにくい印象です。上位3機種はよほど激しく動かなければ外れたりしないと思います。SE-E22は上位3機種と比べると重くゴテゴテしているせいか若干ずれやすいです。HA-EB75とSHJ080は激しく動くと最悪外れますが、ジョギング程度ならあまり問題にならないと思います。
・タッチノイズの少なさ
MDR-AS20J≒SE-E22>ATH-CP300≒HA-EB75≒OMX680≒SHJ080
カナル型ではないのでタッチノイズはどれもほとんど気にならないレベルですが、通常のイヤホンタイプよりバーチカルの方がタッチノイズが小さいようです。
・本体サイズ
ATH-CP300:15mm×17mm
HA-EB75:16mm×16mm
MDR-AS20J:16mm×13mm
OMX680:16mm×16mm
SE-E22:17mm×12mm
SHJ080:17mm×17mm
バーチカルは測り方が二通り考えられますが、装着した際に他の機種と同じ位置を測っていることになるようにしました。その結果、2つの寸法のうち片方は普通のイヤホンで言う厚みを測っていることになり、ドライバー径より小さい値になっています。
OMX680はデフォルトの状態(付属のイヤースリーブSが装着されている状態)で測っていますが、それを外すと15mm×15mmになります。別の付属品を使うことによって、デフォルトより大きくすることも可能です(最大はエアクッションL使用時で20mm×20mm)。
どの機種もイヤホンとしては特に大きくも小さくもありませんが、17mmは大きすぎて合わないと感じる人も出てくると思います。
・音漏れの少なさ
ATH-CP300≒HA-EB75≒MDR-AS20J≒OMX680≒SHJ080>SE-E22
SE-E22を除いて、ソースや音量の微妙な違いで順序が入れ替わる程度の違いです。ただし、電車内のように高域の音漏れが目立つような状況では、ATH-CP300やSHJ080の音漏れが酷いように感じられると思います。
なお、遮音性はMDR-AS20J>ATH-CP300≒HA-EB75≒OMX680≒SHJ080>SE-E22です。一応違いはありますが、どれも遮音性を期待するものではないと思います。
簡単にコメントを書いてみます。
ATH-CP300:
音質的に派手なだけでなくバネのおかげでずれにくいため、テンション高めで使いたい場合に向いている印象です。
HA-EB75:
ATH-CP300と同時期の発売でコンセプトも似ていますが、音質や使用感はかなり違っていて癖がありません。
MDR-AS20J:
音質といいハンガーの柔らかさといいまったりするときに使いたくなる面もありますが、スポーツ用としても優秀です。
OMX680:
順位を見るだけでもなかなか良いですが、更に付属のアタッチメントやクッションで装着感を調節可能、水洗いもできます。
SE-E22:
非常に癖の強い音なので、スポーツ用と言えども気軽に薦められません。
SHJ080:
可動部が3箇所あり、安価な割に作りも良いのでお得感があります。防水でないのが問題でしょうか。
スポーツ用として総合的に見るとどういう順位になるのか気になったので、試しに装着感関連の順位を元に合計点を出してみました(各項目で最も良い機種を6点とし、1つ下がるごとに1点マイナス)。
MDR-AS20J(30)>OMX680(26)>SE-E22(21)>HA-EB75(17)>ATH-CP300(12)>SHJ080(10)
これに防水性能を加味すると、MDR-AS20JとOMX680が優秀で、SHJ080はいまいちということになるかと思います。
人それぞれ重視する点が違うでしょうからあまり意味はないかもしれませんが、良く分からない人が漠然と最初の1台を選ぶ際にはこれを参考にすると良いかもしれません。
さて、少々長くなりましたが以上です。
スポーツ用イヤホン特集をやると決めた後にPanasonicやTDKからスポーツ用イヤホンの新製品が発売されたので本当はそれらも取り上げたい気持ちもあったのですが、本サイトはなるべく色々なヘッドホンを取り上げる方針で、現在市販されているスポーツ用イヤホンの製品数を考えると現段階では十分な数を取り上げたと思われるので、やめておくことにしました。
本サイトをいつも見て下さっている方々の中にスポーツ用イヤホンについて知りたいと考えている人がどれほどいるのか分かりませんが、逆にこれまで本サイトを知らなかった方々がスポーツ用イヤホンをきっかけにしてヘッドホンの世界に足を踏み入れてくれたら良いなぁと夢想しつつ、筆を擱くことにしたいと思います。
余談。
スポーツ用イヤホンの中にはカナル型のものもありますし、そういったものでなくてもスポーツにカナル型を使う人もいると思いますが、私はスポーツ用としてはカナル型よりも非カナルの耳かけが向いていると考えています。理由は以下のとおりです。
・カナル型と比べてタッチノイズが小さい(スポーツでは通常使用よりも激しく体を動かすため、タッチノイズはより重要になる)。
・カナル型と比べて体を動かしたときの異物感、不快感が小さい(これについては慣れや個人差もあるかもしれませんが)。
・カナル型はスポーツに使用すると汗でイヤーピースが本体から脱落しやすくなるため、イヤーピースを紛失したり耳の穴にイヤーピースが残ったりする危険性が高まる。
・カナル型と比べて遮音性が低いが、スポーツでは電車内ほどの遮音性は必要ない上、安全性等の観点からむしろ遮音性は低い方が良いケースも多い。
・カナル型と比べて音漏れが多いが、屋外やジムでは音漏れは問題にならないことが多い。
もちろん実際にはイヤホンの機種や使用条件によってある程度変わってきますが、漠然とカナル型をスポーツに使おうと思っている方には一度考えて頂きたいポイントを多数含んでいます。参考にしてください。
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