AH-C260
音質
低音よりのドンシャリ。低域はある程度量が多い。特に所謂重低音より下はしっかり出るが、中低域はそれほどでもない。特に締まっているわけでもぼやけているわけでもない。重心は低め。中域はどちらかと言うと明るい質で、低域の量が多い割にははっきり聴こえてくる。中高域はしっかり出る。高域はやや量が多い。あまり癖のない質。
分解能は価格の割に良い。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろそれなりにこなしてくれる。音場感は、広さは普通、やや明確で見晴らしが良く把握しやすい。上下よりは左右に広い。やや音像がシャープ。原音忠実性はそれなり。一聴して大きな違和感はない。原音の粗や生っぽさはある程度感じられる。エッジのきつさは普通で、聴き疲れは特に問題ないレベル。高域にしろヴォーカルのサ行にしろやや痛いと感じることはあるが、特に酷くはない。
明瞭さ、音の鮮やかさはそれなりと評価すべきかなかなか良いと評価すべきか迷うところ。厚みは普通。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはそれなり。ヴォーカルはあまり癖がなくソースを選ばないが、どちらかと言うと明るい女性ヴォーカル向き。ノリの良さと繊細さをある程度両立しているが、どちらかと言うとノリが良い傾向。切れやスピード感、低域に基づく迫力や力強さ、いずれもある程度のものを持っている。響きは適度で、こもり感はあまり気にならない。
弦楽器は生楽器らしさが感じられる傾向。繊細さにしろ心地よさにしろそれなり。金管楽器はなかなか鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はなかなかうまい。音の質感の相性、切れ、低域の質等、様々な点から見てある程度のレベルに達している。
価格の割にかなりうまくまとまっている機種。
装着感
良好。カナル型だが、イヤーピースを耳の奥に押し込むタイプではないので装着しやすいし、耳の穴が痛くなりにくい。比較的小さく、快適。ずれやすい、重い、コードが顔に当たりやすい等の不満もない。
イヤーピースの材質はシリコンのようだ。4サイズ付属している。
その他
遮音性及び音漏れ防止は良好。いずれもカナル型としては普通。
作りは価格なり。デザインは色を除けば特に癖はない。タッチノイズがやや大きめ。
プラグは金メッキのL型ミニプラグ。コードの太さは合流前は約1.5mm、合流後は幅約3mm・厚さ約1.5mm、硬さは普通で特に扱いづらさは感じない。
付属品
イヤーピース4種類
コードホルダー
クリップ
参考
メーカー製品ページ
周波数特性グラフ
比較メモ
AH-C700
どちらも低音よりのドンシャリ。低域はAH-C700の方が若干量が多い。AH-C260の方が若干弾力のある質。重心はAH-C260の方が若干低い。中低域はAH-C700の方がしっかり出る。中域は基本的にはAH-C260の方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくるが、ソースによってはAH-C700の方が張り出すような感じで目立つことがある。高域はAH-C700の方が若干量が多い。AH-C260の方がやや線の細い質。分解能はほぼ同レベル。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ない。音場感は、AH-C700の方がやや広い、AH-C260の方がやや見晴らしが良い。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさはAH-C260の方が若干上。原音の粗が感じられる度合いは大差ないが、生っぽさはAH-C700の方が若干感じられる。エッジのきつさはほぼ同レベルだが、AH-C700の方が音の圧力やこもり感で若干聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さだが、AH-C260の方が細く刺さる傾向、AH-C700の方が粗っぽく痛い傾向。明瞭さ、音の鮮やかさはAH-C260の方がやや上。厚みはAH-C700の方がややある。温かみはAH-C700の方が感じられる。ヴォーカルの艶っぽさは微妙。AH-C260の方が線の細い女性ヴォーカルに合う、AH-C700の方がややスモーキー。AH-C260の方がやや上品で繊細、AH-C700の方がやや濃密で迫力がある。響きはAH-C700の方が若干豊かでこもり感が気になる。弦楽器は、AH-C260の方がやや繊細、AH-C700の方がやや心地よい。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならAH-C260の方が良いが、チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいならAH-C700の方が良い。金管楽器はAH-C700の方が若干太く力強い。打ち込み系の音の表現は微妙。音の質感の相性はほぼ同レベル。切れはAH-C260の方が若干上、厚みはAH-C700の方が若干上。使い分けるなら、明瞭さや繊細さを求めるならAH-C260、濃密さや迫力を求めるならAH-C700。
ATH-CKS90
どちらも低音よりのドンシャリ。低域はAH-C260の方が若干量が多い。特に所謂重低音より下はAH-C260の方がしっかり出る。ATH-CKS90の方が若干制動が良い。重心はAH-C260の方がやや低い。中低域はATH-CKS90の方がしっかり出る。中域はAH-C260の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。中高域はAH-C260の方がしっかり出る。高域はAH-C260の方が若干量が多い。ATH-CKS90の方が若干線が細く粗がない。分解能はほぼ同レベル。音の分離はAH-C260の方が若干上、一つ一つの音の微細な描写はATH-CKS90の方が粗なく丁寧にこなしてくれる。音場感は、AH-C260の方が若干広く、ATH-CKS90の方が若干明確。原音忠実性はATH-CKS90の方が若干上。周波数特性上の癖のなさはATH-CKS90の方がやや上。原音の粗や生っぽさはAH-C260の方が若干感じられる。エッジはAH-C260の方がややきつく聴き疲れしやすい。高域の痛さは大差ない、ヴォーカルのサ行はAH-C260の方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはAH-C260の方が若干上。厚みはATH-CKS90の方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはATH-CKS90の方が若干感じられる。ヴォーカルは、AH-C260の方が若干明るい、ATH-CKS90の方が若干スモーキー。AH-C260の方がやや明るくノリが良い。AH-C260の方がメリハリがある。粗がないという意味でATH-CKS90の方が繊細。響きはAH-C260の方が若干豊か。弦楽器は、AH-C260の方が若干生楽器らしさが感じられる、ATH-CKS90の方が若干滑らかで心地よい。金管楽器はAH-C260の方が若干鮮やか。打ち込み系の音の表現はAH-C260の方が若干うまい。音の質感の相性で若干勝っている。使い分けるなら、重低音の量や明るさを求めるならAH-C260、癖のなさや粗のなさを求めるならATH-CKS90。
BI-RACKEAR
どちらも低音よりのドンシャリ。低域はBI-RACKEARの方が若干量が多い。BI-RACKEARの方が若干締まりや制動が感じられる。重心はBI-RACKEARの方がやや低い。AH-C260の方が癖がない。中域はどちらもやや明るく低域の量が多い割にはっきり聴こえてくる点は似ている。高域はAH-C260の方が若干量が多い。やや線が細く癖がない。分解能はほぼ同レベル。音の分離はBI-RACKEARの方が若干上、一つ一つの音の微細な描写はAH-C260の方が若干上。音場感はBI-RACKEARの方が若干広く明確。AH-C260の方がやや近くで音を鳴らす感じ。原音忠実性はAH-C260の方がやや上。一聴して違和感がない。原音の粗や生っぽさが感じられる度合いはほぼ同レベル。エッジのきつさは大差ないが、BI-RACKEARの方が音の圧力で疲れる面がある。高域は大差ない痛さ、ヴォーカルのサ行はAH-C260の方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはBI-RACKEARの方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはAH-C260の方がやや感じられる。ヴォーカルはAH-C260の方が癖がなくソースを選ばない。AH-C260の方が若干繊細、BI-RACKEARの方が若干ノリが良い。響きはAH-C260の方がやや豊か。弦楽器はAH-C260の方がやや繊細で、音色も自然。金管楽器は、AH-C260の方が若干音の割れ方を出してくれる感じ、BI-RACKEARの方が若干太く力強い。打ち込み系の音の表現はBI-RACKEARの方が若干うまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、原音忠実性や温かみを求めるならAH-C260、低域の独特の質やノリの良さを求めるならBI-RACKEAR。
CX300
どちらも低音よりのドンシャリ。低域はAH-C260の方が若干量が多い。特に所謂重低音より下はAH-C260の方がしっかり出る。締まりや制動は大差ないが、量が少ない分CX300の方が若干良いように感じられることがある。重心はAH-C260の方が若干低い。中域はどちらも低域の量が多い割にははっきり聴こえてくる。質的にはCX300の方が若干明るい。高域はCX300の方が若干量が多い。明るく鋭い質で目立つ。分解能はCX300の方が若干上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ないが、どちらかと言うとCX300の方が勝っている。音場感は広さ・明確さともにほぼ同レベルだが、AH-C260の方がやや左右に広く、CX300の方がやや上下に広い印象。AH-C260の方が若干音像がシャープ。原音忠実性はCX300の方が若干上。周波数特性上の癖のなさは大差ないが、どちらかと言うとCX300の方が上。原音の粗や生っぽさはCX300の方が若干感じられる。エッジはCX300の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さだが、どちらかと言うとCX300の方が鋭く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはCX300の方が若干上。厚みはAH-C260の方が若干ある。温かみはAH-C260の方が若干感じられる。ヴォーカルの艶っぽさは微妙。CX300の方が明るく線の細い質。CX300の方が若干明るくノリが良い。AH-C260の方が若干どっしりとした安定感がある。響きはCX300の方が若干豊か。弦楽器は、AH-C260の方が若干心地よい、CX300の方が若干繊細。金管楽器はCX300の方が若干鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はCX300の方が若干うまい。音の質感の相性で若干勝っている。あまり使い分けには向かないが、あえて使い分けるなら、低域の量や聴き疲れのなさを求めるならAH-C260、高域の量や生楽器らしさを求めるならCX300。
HA-FX3X
AH-C260は低音よりのドンシャリ、HA-FX3Xはドンシャリ。低域はAH-C260の方が若干量が多い。HA-FX3Xの方が若干締まりや制動が感じられる。重心はAH-C260の方が若干低い。中域はHA-FX3Xの方が若干明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はほぼ同量。質的にも似ているが、AH-C260の方が若干粗がない。分解能はほぼ同レベル。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ない。音場感は、HA-FX3Xの方が若干広い、明確さはほぼ同レベル。AH-C260の方がやや横に間延びしたような音場。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさは大差ない。原音の粗や生っぽさはHA-FX3Xの方が若干感じられる。エッジはHA-FX3Xの方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さ。明瞭さ、音の鮮やかさはHA-FX3Xの方が若干上。厚みはHA-FX3Xの方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはAH-C260の方が若干感じられる。ヴォーカルはAH-C260の方が若干柔らかく聴きやすい。HA-FX3Xの方が若干ノリが良い。切れやスピード感がある。響きはAH-C260の方が若干豊か。HA-FX3Xの方が全体的に若干硬く締まった音。弦楽器はAH-C260の方が若干繊細かつ心地よい。金管楽器はどちらもなかなか鮮やかだが、HA-FX3Xの方が若干力強く癖がない。打ち込み系の音の表現はHA-FX3Xの方が若干うまい。切れで若干勝っている。あまり使い分けには向かないが、あえて使い分けるなら、低域の量感や温かみを求めるならAH-C260、明瞭さや切れを求めるならHA-FX3X。
RP-HJF3
AH-C260は低音よりのドンシャリ、RP-HJF3はややドンシャリ。低域はAH-C260の方が若干量が多い。特に所謂重低音より下はAH-C260の方がしっかり出る。RP-HJF3の方が薄く曇ったような質。重心はAH-C260の方が低い。中低域はRP-HJF3の方がしっかり出る。中域はAH-C260の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。中高域はAH-C260の方がしっかり出る。高域はAH-C260の方が若干量が多い。やや太い質で粗がない。分解能はAH-C260の方が若干上。音の分離でやや勝っている。音場感はAH-C260の方がやや広く明確。AH-C260の方が音像がシャープ。RP-HJF3の方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性は微妙。AH-C260は低域の量が多すぎるが、違和感はRP-HJF3の方が大きいことが多い印象。原音の粗や生っぽさはAH-C260の方がやや感じられる。エッジのきつさや聴き疲れはほぼ同レベル。高域はRP-HJF3の方がやや鋭く刺さる、ヴォーカルのサ行はAH-C260の方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはAH-C260の方が若干上。厚みはAH-C260の方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはRP-HJF3の方が若干感じられる。ヴォーカルは、AH-C260の方が明るい女性ヴォーカルに合う、RP-HJF3の方がスモーキー。AH-C260の方が明るくノリが良い。AH-C260の方が切れやメリハリがある。響きはRP-HJF3の方がやや豊か。弦楽器は、AH-C260の方が生楽器らしさが感じられる、RP-HJF3の方が心地よい。金管楽器はAH-C260の方がやや太く、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はAH-C260の方がうまい。音の質感の相性、切れ、低域の質、厚み等、様々な点で勝っている。使い分けるなら、中高域の量やメリハリを求めるならAH-C260、中低域の量や温かみを求めるならRP-HJF3。
サイン波応答
位相+高周波歪み
インパルス応答(CSD)
インパルス応答(録音波形)
100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生
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スペック
駆動方式 | 構造 | 周波数帯域 | 音圧感度 | インピーダンス |
ダイナミック | - | 20Hz〜23kHz | 103dB | 16Ω |
重量 | ドライバー直径 | コードの長さ | コードの出し方 | 備考 |
2.2g | - | 1.3m | 両出し(Y型) | - |
評点
音質 | 装着感 | 遮音性 | 音漏れ | デザイン | 携帯性 | 音の傾向 | 参考最安価格 |
3.5 | 5 | 4 | 4 | 3 | 5 | 低(高) | 2100円 |
公開日:2011.10.22