第78回 Tarantula(Ft. Fresh, $pyda & Tenor Fly)/Pendulum「Hold Your Colour」より
Pendulumはオーストラリアで結成されたバンドです。ジャンルとしてはドラムンベース(ダンスミュージックの一種で、速いテンポと複雑なリズムが特徴)になります。
今回取り上げるのは2005年発表の1stアルバム「Hold Your Colour」の8曲目です。主に打ち込みと男性の声で構成されています。
「どういう風に聴きたいか」「どういう点を重視するか」については、特に書いていなかったので私が決めたいと思います。低域の圧力、全体のメリハリ、打ち込み系の音との相性の三点を重視したいと思います。
・1台目 ATH-WS70(audio-technica)
前述の条件を最も満たしているように感じたので選びました。どの点についてもある程度高いレベルで満たしていると思います。多少癖はありますがこの価格帯としては特に酷いということはありませんし、今回聴いたものの中ではむしろ癖が気になりにくいくらいです。
他にはATH-PRO5MK2、HA-S800、HD215、MDR-V6、RH-200等で聴いてみました。ATH-PRO5MK2は打ち込み系の音との相性が不満です。HA-S800は低域の圧力と言うより量は良いのですが、他の二点がいまいちです。HD215は低域の圧力が足りません。MDR-V6は前述の条件についてはなかなか良いのですが、声が異常に目立ったりするせいで違和感が大きく、フィーリングの部分でこれではないという印象を受けます。RH-200は最後までATH-WS70と迷いましたが、ATH-WS70の方が打ち込み系の音との相性が良いように感じられたのでそちらにしました。
不満点は特にありません。全体的に少しずつ改善できれば良いのではないかと思います。
・2台目 K181DJ(AKG)
最初に書いた条件を最も満たしているように感じたので選びました。特に低域の圧力が良いです。量的にも重低音を中心として全体的に十分出ます。全体のメリハリ、打ち込み系の音との相性も問題ありませんし、フィーリングの部分でもしっくりきます。
他にはAH-D1100、DJ1 PRO、DJ Pro 3000、ES-HF300、RH-300等で聴いてみました。AH-D1100は低域の圧力が足りません。DJ1 PROは全体のメリハリと打ち込み系の音との相性は良いのですが、K181DJと比べると低域の圧力で見劣りします。DJ Pro 3000は全体的に物足りない感じです。ES-HF300は最後までK181DJと迷いましたが、K181DJの方が低域の圧力があるように感じられたのでそちらにしました。RH-300は低域の圧力が足りません。
不満点は特にありません。次は色々聴いてみて選ぶしかないと思います。
・3台目 Crossfade M-100(v-moda)
色々聴いてみた結果これになりました。2台目と比べると低域の圧力では若干見劣りする代わり、打ち込み系の音との相性で勝っています。そういう意味では2台目より1台目に近い傾向かもしれませんが、癖が小さくどの音もきちんと聴こえてくるため、より万人受けしやすいのではないかと思われます。そこまで含めて考えるなら、今回聴いたものの中で最も完成度が高いと言えるでしょう。
不満点は特にありません。
・4台目 PRO900(ULTRASONE)
更に色々聴いてみた結果これになりました。最初に書いた条件については3台目と比べてそれほど差はないように思いますが、受ける印象はかなり違います。4台目の方が癖が強く音場が広い点が大きな違いです。その癖がある種の魅力になっている面もあるためはまる人にははまるかもしれませんが、3台目の方が万人受けするとは思います。
他にはCUSTOM ONE PRO、H118、HD25-1、HFI-780等で聴いてみました。CUSTOM ONE PROは最後までPRO900と迷いましたが、PRO900の方が打ち込み系の音との相性が良いように感じられたのでそちらにしました。ただし、癖がない方が良いならCUSTOM ONE PROの方が合うと思います。H118は低域の圧力は良いのですが、他の二点がいまいちです。HD25-1は低域の圧力と言うより重低音の量が足りない感じです。HFI-780は全体のメリハリと打ち込み系の音との相性は良いのですが、3、4台目と比べると低域の圧力で見劣りします。
・5台目 HP-TWF11R(radius)
最初に書いた条件を最も満たしているように感じたので選びました。特に低域の圧力が良いです。全体のメリハリ、打ち込み系の音との相性の二点だけなら他にもっと良いものがあったのですが、今回の曲はやはり低域の圧力が大事だと考えてこれになりました。色々と聴いてみたのですが、EPH-100は悪くないもののHP-TWF11Rと比べると低域の圧力で見劣りする、HiDefJax AcousticSteelは低域の圧力が足りない、IE8は全体的に物足りない等の不満がありました。
他にはK374とAH-C260が良かったです。最初に書いた条件についてはどれもそれなりに満たしています。
今回は価格による差があまりなかったように思います。価格に関係なく1台目や2台目が良いと言う人もいるでしょう。
ヘッドホンアンプは難しいところですが、今回選ばれたようなヘッドホンを使うならHead Amp 2/MkII SEが良いと思います。メリハリがあり、ヘッドホンの長所を引き出してくれる印象です。
今回の内容を参考に、好みに合わせて選んでください。
試聴は下のamazonのページで。
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