RP-HJE355

音質
 やや低音より。低域はやや量が多い。薄く曇ったような質。やや個性的だが、存在感はあまりない。重心は普通からやや高め。中低域はしっかり出る。中域はやや低域の曇りに覆われる感じだが、基本的には普通に聴こえてくる。高域は中域と同量から若干少なめ。低域・中域に比べると癖がない。粗は気にならない。
 分解能は価格なりからやや良いレベル。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。音の分離よりは一つ一つの音の微細な描写の方が良い。粗なく丁寧にこなしてくれる。音場感は、広さは普通からやや狭め、明確さは普通。近くで音を鳴らす感じでやや頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。周波数特性上の癖が多少気になる。原音の粗や生っぽさはあまり感じられない。エッジはきつくなく、聴き疲れしにくい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろあまり痛くない。
 明瞭さ、音の鮮やかさはいまいち。厚みは普通。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはなかなか良い。ヴォーカルはややスモーキー。おとなしい傾向。メリハリに欠け、音がするすると流れていってしまう感じ。響きは適度で、こもり感よりは曇りの方が気になることが多い印象。
 弦楽器は生楽器らしさに欠けるが、滑らかで心地よい。金管楽器は普通に聴けるが、あまり派手ではない。打ち込み系の音の表現はいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。音の質感の相性や切れが若干不満。
 滑らかさや聴き疲れのなさを求めるなら良い機種。

装着感
 良好。ただし、イヤーピースに奥行きがある特殊な形状であるため、人によっては合わないかもしれない。装着しにくいとか耳の穴が痛くなりやすいといった問題はない印象。比較的小さく快適だが、本体の形状とコードの出方からややコードが顔に当たりやすい。
 イヤーピースの材質はシリコンのようだ。4サイズ付属している。

その他
 遮音性及び音漏れ防止は良好。カナル型としては普通。
 作りは価格なりからやや良いレベル。デザインはイヤーピースの形状を除けば特に癖がない。
 プラグは金メッキのミニプラグ。コードの太さは合流前は約1.5mm、合流後は約2mm、硬さはやや柔らかめで扱いやすい。

付属品
イヤーピース4種類
0.6m延長コード



参考
メーカー製品ページ

周波数特性グラフ


比較メモ
BackBeat GO
BackBeat GOはややドンシャリ、RP-HJE355はやや低音より。低域はほぼ同量。所謂重低音はBackBeat GOの方がしっかり出る。RP-HJE355の方が薄く曇ったような質。重心はBackBeat GOの方が低い。中低域はRP-HJE355の方がしっかり出る。中域はRP-HJE355の方がやや低域の曇りに覆われる感じ。質的にはBackBeat GOの方が癖がない。高域はBackBeat GOの方がやや量が多い。かなり粗が気になる。分解能は微妙。音の分離はBackBeat GOの方が若干上、一つ一つの音の微細な描写はRP-HJE355の方が粗なく丁寧にこなしてくれる。音場感は、BackBeat GOの方がやや広い、明確さは微妙。粗が気にならないソースではBackBeat GOの方が明確な印象だが、粗が気になるソースではRP-HJE355の方が明確な印象。RP-HJE355の方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさはBackBeat GOの方がやや上。原音の粗はBackBeat GOの方がやや感じられるが、これは粗が感じられると言うより単に粗っぽい音と言った方が適切かもしれない。生っぽさはBackBeat GOの方がやや感じられる。エッジはBackBeat GOの方がややきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろBackBeat GOの方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはBackBeat GOの方が若干上。厚みはBackBeat GOの方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはRP-HJE355の方が若干感じられる。ヴォーカルはRP-HJE355の方がスモーキー。BackBeat GOの方がノリが良い。メリハリがある。響きは、低域はRP-HJE355の方がやや豊か、高域はBackBeat GOの方がやや豊か。弦楽器は、BackBeat GOの方が音色が自然、RP-HJE355の方が滑らかで心地よい。金管楽器はBackBeat GOの方が若干鮮やか。打ち込み系の音の表現はBackBeat GOの方がややうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、メリハリや重低音の量を求めるならBackBeat GO、粗のなさや聴き疲れのなさを求めるならRP-HJE355。

HA-FXD80
HA-FXD80は高音よりのドンシャリ、RP-HJE355はやや低音より。低域はRP-HJE355の方が若干量が多い。RP-HJE355の方が薄く曇ったような質。HA-FXD80の方が締まりや制動が感じられる。重心はHA-FXD80の方がやや低い。中低域はRP-HJE355の方がしっかり出る。中域はHA-FXD80の方が明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はHA-FXD80の方がある程度量が多い。明るく鋭い質で目立つ。分解能はHA-FXD80の方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろやや勝っている。音場感は、広さはほぼ同レベル、明確さはHA-FXD80の方が上。RP-HJE355の方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はHA-FXD80の方がやや上。周波数特性上の癖のなさは微妙。どちらも多少癖のある音でしかもその方向性が異なるため、人によって評価が違ってくるだろう。原音の粗や生っぽさはHA-FXD80の方が感じられる。エッジはHA-FXD80の方がきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHA-FXD80の方が鋭く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはHA-FXD80の方が上。厚みはHA-FXD80の方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはRP-HJE355の方がやや感じられる。ヴォーカルは、HA-FXD80の方が擦れやリップノイズを出してくれる、RP-HJE355の方がスモーキー。HA-FXD80の方が明るくノリが良い。切れやスピード感がある。響きはRP-HJE355の方がやや豊か。HA-FXD80の方がドラムや破裂音が目立つ。弦楽器は、HA-FXD80の方が生楽器らしさが感じられる、RP-HJE355の方が滑らかで心地よい。金管楽器はHA-FXD80の方が鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はHA-FXD80の方がうまい。切れや低域の質で勝っている。使い分けるなら、明瞭さや切れを求めるならHA-FXD80、聴き疲れのなさや温かみを求めるならRP-HJE355。

HGP-710
HGP-710は低音より、RP-HJE355はやや低音より。低域はHGP-710の方がやや量が多い。特に所謂重低音より下はHGP-710の方がしっかり出る。HGP-710の方が厚みがありかなり存在感がある。重心はHGP-710の方が低い。中低域はRP-HJE355の方がしっかり出る。中域は、HGP-710の方が低域の量に負ける感じ、RP-HJE355の方が低域の曇りに覆われる感じ。質的にはRP-HJE355の方が癖がない。高域はRP-HJE355の方が若干量が多い。硬く明るい質。分解能はRP-HJE355の方が若干上。音の分離はほぼ同レベル、一つ一つの音の微細な描写はRP-HJE355の方が若干上。音場感は、HGP-710の方が若干広く、RP-HJE355の方が若干明確。原音忠実性はRP-HJE355の方が若干上。一聴して違和感が小さい。原音の粗や生っぽさはRP-HJE355の方が若干感じられる。エッジのきつさや聴き疲れはほぼ同レベル。高域にしろヴォーカルのサ行にしろRP-HJE355の方が若干痛い。明瞭さはほぼ同レベル、音の鮮やかさはRP-HJE355の方がやや上。厚みは微妙。低域から中域にかけてはHGP-710の方が厚みがあり、中域から高域にかけてはRP-HJE355の方が厚みがあるように感じる。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはRP-HJE355の方がやや感じられる。ヴォーカルはRP-HJE355の方がスモーキーで聴きやすい。どちらもあまりノリが良くない点は似ている。RP-HJE355の方が繊細。HGP-710の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはほぼ同レベル。弦楽器はRP-HJE355の方が滑らかで心地よいし、音色も自然。金管楽器はRP-HJE355の方がやや鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はRP-HJE355の方が若干うまい。音の質感の相性で若干勝っている。使い分けるなら、重低音の量や迫力を求めるならHGP-710、高域の量や繊細さを求めるならRP-HJE355。

RP-HJF3
RP-HJE355はやや低音より、RP-HJF3はややドンシャリ。低域はRP-HJF3の方が若干量が多い。RP-HJE355の方が薄く曇ったような質。RP-HJF3の方がしっかりした量感があるため存在感がある。重心はRP-HJF3の方が低い。重心が高い分RP-HJE355の方が制動が良いように感じられることがある。中域は微妙。RP-HJE355は低域の曇りに覆われてはっきり聴こえてこないことがあるのに対して、RP-HJF3は低域の量に負けてはっきり聴こえてこないことがある。中域の中でも低めの音はRP-HJF3の方がはっきり聴こえてくることが多いのに対して、中域の中でも高めの音はRP-HJE355の方がはっきり聴こえてくることが多い。高域はRP-HJF3の方が若干量が多い。明るい質で目立つ。RP-HJE355の方が粗がない。分解能はRP-HJF3の方が若干上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろRP-HJF3の方が若干勝っている。ただし、一つ一つの音の微細な描写はRP-HJE355の方が粗なく丁寧にこなしてくれる面はある。音場感は、RP-HJE355の方が若干広く、RP-HJF3の方が若干明確。どちらも近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい点は似ている。原音忠実性はRP-HJF3の方がやや上。周波数特性上の癖のなさでやや勝っている。原音の粗や生っぽさはRP-HJF3の方が若干感じられる。エッジはRP-HJF3の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろRP-HJF3の方が若干痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはRP-HJF3の方が若干上。厚みはほぼ同レベル。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはRP-HJE355の方が若干感じられる。ヴォーカルは、RP-HJE355の方が若干スモーキー、RP-HJF3の方が若干擦れやリップノイズを出してくれる。RP-HJF3の方が若干明るくノリが良い。RP-HJF3の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはほぼ同レベル。弦楽器は、RP-HJE355の方が若干滑らか、RP-HJF3の方が若干生楽器らしさが感じられる。金管楽器は、RP-HJE355の方が若干力強い、RP-HJF3の方が若干鮮やか。打ち込み系の音の表現はRP-HJF3の方が若干うまい。音の質感の相性で勝っている。使い分けるなら、音場の広さや聴き疲れのなさを求めるならRP-HJE355、原音忠実性や明瞭さを求めるならRP-HJF3。

thinksound rain
RP-HJE355はやや低音より、thinksound rainは低音より。低域はthinksound rainの方がやや量が多い。特に所謂重低音より下はthinksound rainの方がしっかり出る。RP-HJE355の方が薄く曇ったような質、thinksound rainの方が柔らかくぼやけた質。重心はthinksound rainの方が低い。重心が高い分RP-HJE355の方が制動が良いように感じられることがある。中域はRP-HJE355の方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はほぼ同量。RP-HJE355の方が粗がない。分解能はほぼ同レベル。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ない。ただし、一つ一つの音の微細な描写はRP-HJE355の方が粗なく丁寧にこなしてくれる面はある。音場感は、thinksound rainの方がやや広く、RP-HJE355の方が若干明確。RP-HJE355の方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性は微妙。基本的にはRP-HJE355の方が若干癖がある印象だが、thinksound rainは低域の量が多すぎる点が気になる。原音の粗や生っぽさはthinksound rainの方が若干感じられる。エッジはthinksound rainの方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さだが、どちらかと言うとthinksound rainの方が痛い。明瞭さはRP-HJE355の方が若干上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはthinksound rainの方がややある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。ヴォーカルはどちらもスモーキー。どちらもおとなしい傾向。thinksound rainの方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはthinksound rainの方が若干豊かでこもり感が気になる。弦楽器は、RP-HJE355の方が若干滑らか、thinksound rainの方が若干生楽器らしさが感じられる。金管楽器は微妙。鮮やかさという意味では大差ない。thinksound rainの方が若干粗っぽい印象。打ち込み系の音の表現はRP-HJE355の方が若干うまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、中域の量や粗のなさを求めるならRP-HJE355、重低音の量や音場の広さを求めるならthinksound rain。

サイン波応答


位相+高周波歪み


インパルス応答(CSD)


インパルス応答(録音波形)


100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生



       












戻る





スペック

駆動方式 構造 周波数帯域 音圧感度 インピーダンス
ダイナミック 密閉型 6Hz〜24kHz 105dB 16Ω
重量 ドライバー直径 コードの長さ コードの出し方 備考
4g 10.7mm 0.6m 両出し(Y型) -

評点

音質 装着感 遮音性 音漏れ デザイン 携帯性 音の傾向 参考最安価格
2.5 4 4 4 4 5 均(低) 1400円

TOP > ヘッドホンレビュー > RP-HJE355

公開日:2012.5.21