K404

音質
 低音より。低域はある程度量が多い。ぼやけたり曇ったりする質。重心は普通からやや低め。中域はやや低域に埋もれる感じ。うわずったり張り出したりするような癖はない。高域は中域と同量から若干少なめ。線は太くも細くもない。
 分解能は価格なり。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ最低限はある。音場感は広さ・明確さともにいまいち。近くで音を鳴らす感じでやや頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はいまいち。低域の量が多すぎる。原音の粗や生っぽさは必要量といった感じ。エッジはあまりきつくなく、それほど聴き疲れしない。高域にしろヴォーカルのサ行にしろあまり痛くない。
 明瞭さ、音の鮮やかさはいまいち。厚み普通からやや厚め。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはそれなり。ノリが良いわけでも繊細なわけでもない。切れやスピード感よりは、低域に基づく迫力や力強さの方がある。響きはやや豊か。
 弦楽器は繊細さにしろ心地よさにしろやや不満だが、聴けないような癖はない。金管楽器は普通に聴けるが、どちらかと言うと地味で目立たない傾向。打ち込み系の音の表現はいまいち。音の質感の相性や切れがやや不満。
 普通のポータブルヘッドホンという印象。

装着感
 普通。側圧はやや強め。ヘッドバンドにはクッションが付いているし軽量なのだがやや痛い。
 イヤーパッドは耳のせサイズ、上下左右に角度調節ができる。材質はシワが気になる安っぽい人工皮革。

その他
 遮音性は悪い、音漏れ防止は普通。音漏れ防止も密閉型としてはやや悪い。半開放型と考えた方が良いかもしれない。
 作りは価格なり。デザインはやや個性的。意図的なのかもしれないが、配色が古臭いような印象。折りたたみ可能。
 プラグはミニプラグ。コードの太さは合流前は約1.5mm、合流後は幅3.5mm・厚さ1.5mm、やや硬めだがそれほど扱いづらさは感じない。イヤーパッドのサイズは、外周52mm×52mm、内周22mm×22mm、深さ14mm。

付属品
キャリングポーチ



参考
代理店製品ページ

周波数特性グラフ


比較メモ
ATH-SJ11
どちらも低音より。低域はATH-SJ11の方が若干量が多い。ATH-SJ11の方が厚みや圧力があるため存在感がある。K404の方が薄く曇ったような質。重心はATH-SJ11の方がやや低い。中域は、ATH-SJ11の方が低域の量に負ける感じ、K404の方が低域の曇りに覆われる感じ。ソースによってはATH-SJ11の方が不要な芯が通っている感じが気になることがある。高域はほぼ同量。K404の方がやや線の細い質。分解能はほぼ同レベル。音の分離はATH-SJ11の方が若干上、一つ一つの音の微細な描写はK404の方が若干上。音場感はATH-SJ11の方がが若干広く明確。原音忠実性はK404の方が若干上。周波数特性上の癖のなさで若干勝っている。原音の粗や生っぽさが感じられる度合いはほぼ同レベル。エッジのきつさは大差ないが、ATH-SJ11の方が低域の量やこもり感で疲れる面がある。高域は大差ない痛さ、ヴォーカルのサ行はATH-SJ11の方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはATH-SJ11の方が若干上。厚みはATH-SJ11の方がややある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはK404の方がやや感じられる。ヴォーカルはK404の方がややスモーキー。ATH-SJ11の方がややノリが良い、K404の方がやや繊細。響きはK404の方がやや豊か。弦楽器はK404の方がやや繊細かつ心地よい。金管楽器はATH-SJ11の方がやや鮮やかかつ力強い。打ち込み系の音の表現はATH-SJ11の方がややうまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、低域の量やノリの良さを求めるならATH-SJ11、聴き疲れのなさや繊細さを求めるならK404。

Beats Solo HD
どちらも低音より。低域はBeats Solo HDの方がやや量が多い。Beats Solo HDの方が厚みや圧力がある。重心の低さはほぼ同レベル。中域はK404の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はK404の方がやや量が多い。明るい質で目立つ。K404の方が伸びが良い。分解能はK404の方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろやや勝っている。音場感は、広さはほぼ同レベル、明確さはK404の方がやや上。原音忠実性はK404の方がやや上。Beats Solo HDは低域の量が多すぎる。原音の粗や生っぽさはK404の方がやや感じられる。エッジはK404の方がややきついが、Beats Solo HDは低域の量やこもり感で疲れる面があるため、総合的な聴き疲れはソースや聴く人によって変わってくるだろう。高域はK404の方が若干痛い、ヴォーカルのサ行は大差ない痛さ。明瞭さ、音の鮮やかさはK404の方がやや上。厚みはBeats Solo HDの方がややある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはK404の方がやや感じられる。ヴォーカルはK404の方が擦れやリップノイズを出してくれる。ノリの良さは微妙。K404の方がやや切れやスピード感がある、Beats Solo HDの方がやや低域に基づく迫力や力強さがある。響きは、低域はBeats Solo HDの方がやや豊か、高域はK404の方がやや豊か。Beats Solo HDの方がこもり感が気になる。K404の方がドラムや破裂音が目立つ。Beats Solo HDの方が全体的に線の太い音。弦楽器はK404の方が繊細で生楽器らしさが感じられる。金管楽器はK404の方がやや鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はK404の方がややうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、厚みや低域の量を求めるならBeats Solo HD、高域の量や生楽器らしさを求めるならK404。

HD25-1
HD25-1はややドンシャリ、K404は低音より。低域はK404の方が若干量が多い。HD25-1の方が締まりや制動が感じられる。重心はK404の方が若干低い。中域はHD25-1の方が若干明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はHD25-1の方がやや量が多い。線が細く粗がない。分解能はHD25-1の方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろやや勝っている。音場感はHD25-1の方がやや広く明確。K404の方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はHD25-1の方が上。周波数特性上の癖のなさで勝っているし、一聴して違和感がない。原音の粗や生っぽさはHD25-1の方が感じられる。エッジはHD25-1の方がややきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHD25-1の方がやや細く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはHD25-1の方が上。厚みはHD25-1の方がややある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。ヴォーカルは、HD25-1の方が擦れやリップノイズを出してくれる、K404の方がスモーキー。HD25-1の方がノリが良い。HD25-1の方が切れやスピード感がある。響きはK404の方がやや豊か。弦楽器はHD25-1の方がやや繊細で、生楽器らしさが感じられる。金管楽器はHD25-1の方がやや鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はHD25-1の方がややうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、基本的にはHD25-1、HD25-1では音の圧力が気になるとか聴き疲れしやすいという不満があるならK404。

K27i
K27iは低音よりのドンシャリ、K404は低音より。低域はK27iの方が若干量が多い。K404の方がやや薄く曇ったような質。K27iの方が厚みや圧力があるため存在感がある。重心はK27iの方がやや低い。中域は微妙。ソースによって印象が変わってくるが、音色の明るさや癖の強さという意味では大差ない。高域はK27iの方が若干量が多い。若干硬く明るい質で目立つ。分解能はほぼ同レベル。音の分離はK27iの方が若干上、一つ一つの音の微細な描写はK404の方が若干上。音場感は、広さはほぼ同レベル、明確さはK27iの方が若干上。原音忠実性はほぼ同レベル。周波数特性上の癖のなさは大差ない。原音の粗や生っぽさが感じられる度合いはほぼ同レベル。エッジのきつさは大差ないが、K27iの方が音の圧力やこもり感で疲れる面がある。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さ。明瞭さ、音の鮮やかさはK27iの方が若干上。厚みはK27iの方が若干ある。温かみはほぼ同レベル、ヴォーカルの艶っぽさはK404の方が若干感じられる。K27iの方が若干ノリが良い、K404の方が若干繊細。K27iの方が若干メリハリがある。響きはK404の方が若干豊かだが、こもり感はK27iの方が若干気になる。K404は密閉型のK27iを半開放型にしたような音。若干音の広がりが感じられるような印象。弦楽器は、K27iの方が若干心地よい、K404の方が若干繊細。金管楽器はK27iの方が若干鮮やかかつ力強い。打ち込み系の音の表現はK27iの方が若干うまい。音の質感の相性にしろ切れにしろ大差ないが、どちらかと言うとK27iの方が勝っている。あまり使い分けには向かないが、あえて使い分けるなら、厚みやノリの良さを求めるならK27i、こもり感のなさや繊細さを求めるならK404。

MDR-570LP
K404は低音より、MDR-570LPはややドンシャリ。低域はK404の方がやや量が多い。K404の方が柔らかくぼやけた質。重心はK404の方がやや低い。中域はMDR-570LPの方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。質的には、K404の方がやや芯が通っている感じ、MDR-570LPの方がやや癖がない。高域はMDR-570LPの方が若干量が多い。MDR-570LPの方が若干ざらつく感じ。分解能はMDR-570LPの方が若干上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ないが、どちらかと言うとMDR-570LPの方が上。音場感は、MDR-570LPが若干広い、明確さはほぼ同レベル。K404の方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はMDR-570LPの方が若干上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗や生っぽさはK404の方が若干感じられる。エッジはK404の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さ。明瞭さ、音の鮮やかさはMDR-570LPの方が若干上。厚みはK404の方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。ヴォーカルはMDR-570LPの方がやや癖がなく聴きやすい。K404の方がややノリが良い。メリハリがある。K404の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはK404の方が若干豊か。弦楽器はMDR-570LPの方が若干滑らかで心地よい。金管楽器は鮮やかさにしろ力強さにしろ大差ないが、どちらかと言うとMDR-570LPの方が鮮やか。打ち込み系の音の表現はほぼ同レベル。音の質感の相性はMDR-570LPの方が若干上、厚みやメリハリはK404の方が若干上。使い分けるなら、低域の量やメリハリを求めるならK404、原音忠実性や明瞭さを求めるならMDR-570LP。

サイン波応答


位相+高周波歪み


インパルス応答(CSD)


インパルス応答(録音波形)


100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生














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スペック

駆動方式 構造 周波数帯域 音圧感度 インピーダンス
ダイナミック 密閉型 15Hz〜23kHz 110dB 32Ω
重量 ドライバー直径 コードの長さ コードの出し方 備考
63g 40mm 1.5m 両出し 折りたたみ可能

評点

音質 装着感 遮音性 音漏れ デザイン 携帯性 音の傾向 参考最安価格
2.5 3 2 3 3 4 3500円

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公開日:2012.3.4