HP-NZ13
音質
やや高音より。低域はやや少なめ。特にローエンドは少ない。どちらかと言うと締まっている。重心は高め。中域はやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はやや多め。硬く明るい質で目立つ。
分解能は価格の割にやや良い。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろそれなり。音場感は外観から想像されるほどの癖はないが、やや横に間延びしたような音場。広さは普通、やや明確で見晴らしが良い。原音忠実性はいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。一聴して多少の違和感はあるが、価格を考えれば特に酷くはない。原音の粗や生っぽさはある程度感じられる。エッジのきつさは普通で、聴き疲れは特に問題ないレベル。ただし、高域にしろヴォーカルのサ行にしろやや痛いと感じることはある。
明瞭さ、音の鮮やかさはなかなか良い。厚みは普通。温かみはいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。ヴォーカルの艶っぽさはそれなり。擦れやリップノイズを出してくれる傾向。どちらかと言うと明るくノリが良い。低域に基づく迫力や力強さよりは、切れやスピード感の方がある。響きは適度からややあっさり。ソースによっては低域から中域にかけてやや歪みが気になることがある。
弦楽器はやや心地よさに欠ける。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいなら悪くないが、チェロやコントラバスは量が少ないし音色も不自然。金管楽器はそれなりに鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はそれなりと評価すべきかなかなか良いと評価すべきか迷うところ。音の質感の相性にしろ切れにしろ若干良い印象。
多少の癖や欠点はあるが、カナル型や普通の開放型イヤホンではない選択肢が欲しい人は一応検討してみても良いかもしれない。
装着感
良好。特殊な形状だが違和感はあまりないし、長時間使用してもそれほど疲れない。最初は装着に手間取るかもしれないが、慣れれば特に装着しづらいわけではない。普通の開放型イヤホンよりもややずれにくい印象。重い、コードが顔に当たりやすい等の不満もない。ただし、耳が小さい人には合わないこともあるかもしれない。
イヤーピースの材質はシリコン。
その他
遮音性は悪い。普通の開放型イヤホンとほぼ同レベル。音漏れ防止は普通。普通の開放型イヤホンよりはやや良いが、カナル型イヤホンよりはやや悪い。
作りは価格なり。デザインはノズル型という特殊な形状であることを除けばそれほど癖はない。
プラグは金メッキのミニプラグ。コードの太さは合流前は約1.5mm、合流後は約2.5mm、やや硬いがそれほど扱いづらさは感じない。
付属品
交換用イヤーパッド
参考
比較メモ
ATH-CHX7
どちらもやや高音より。低域はATH-CHX7の方がやや量が多い。ATH-CHX7の方がしっかりした質。ソースによってはHP-NZ13の方が癖や歪みが気になる。重心はATH-CHX7の方がやや低い。中域は、ATH-CHX7の方が音色が明るい分はっきり聴こえてくるのに対して、HP-NZ13の方が低域の量が少ない分はっきり聴こえてくる。高域はATH-CHX7の方が若干量が多い。どちらも硬く明るい質だが、ATH-CHX7の方が全体的にしっかり出る印象。分解能はほぼ同レベル。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ない。音場感は、ATH-CHX7の方がやや広い、HP-NZ13の方が若干明確。HP-NZ13の方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はATH-CHX7の方が若干上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗や生っぽさが感じられる度合いはほぼ同レベル。エッジのきつさや聴き疲れはほぼ同レベル。高域は大差ない痛さ、ヴォーカルのサ行はHP-NZ13の方が若干痛い。明瞭さはHP-NZ13の方が若干上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはATH-CHX7の方がややある。温かみはATH-CHX7の方が若干感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。ヴォーカルはHP-NZ13の方がややスモーキー。ATH-CHX7の方が若干ノリが良い。ATH-CHX7の方が低域に基づく迫力や力強さがある。ATH-CHX7の方がスケールが大きいような印象。響きはATH-CHX7の方が若干豊か。弦楽器は、ATH-CHX7の方が癖がない、HP-NZ13の方が若干滑らかで心地よい。金管楽器はATH-CHX7の方がやや力強い。打ち込み系の音の表現はATH-CHX7の方が若干うまい。音の質感の相性や切れは大差ないが、HP-NZ13は低域不足が気になることが多い。使い分けるなら、低域の量やスケールの大きさを求めるならATH-CHX7、中域の聴きやすさや明瞭さを求めるならHP-NZ13。
ATH-CM707
ATH-CM707はややかまぼこ、HP-NZ13はやや高音より。低域はATH-CM707の方が若干量が多い。ATH-CM707の方がしっかりした質。どちらも歪みが気になることがあるが、どちらかと言うとHP-NZ13の方が酷い。重心はATH-CM707の方がやや低い。中域は、ATH-CM707の方が張り出すような癖がある分はっきり聴こえてくるのに対して、HP-NZ13の方が低域が少ない分はっきり聴こえてくる。高域はHP-NZ13の方が若干量が多い。明るく鋭い質で目立つ。分解能はHP-NZ13の方が若干上。音の分離はほぼ同レベル、一つ一つの音の微細な描写はHP-NZ13の方が若干上。音場感は、ATH-CM707の方が若干広い、HP-NZ13の方が若干明確。原音忠実性は微妙。全体のバランスはATH-CM707の方が若干良いが、個々の音はHP-NZ13の方が癖がないことも多い印象。原音の粗や生っぽさはHP-NZ13の方が若干感じられる。エッジはHP-NZ13の方が若干きついが、ATH-CM707の方が中域の張り出しで疲れる面があり、総合的な聴き疲れはソースや聴く人によって変わってくるだろう。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHP-NZ13の方がやや痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはHP-NZ13の方が若干上。厚みはATH-CM707の方がややある。温かみはATH-CM707の方が若干感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはHP-NZ13の方が若干感じられる。ノリの良さは微妙。HP-NZ13の方が切れやスピード感がある。ATH-CM707の方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはATH-CM707の方が若干豊か。弦楽器はHP-NZ13の方が若干繊細。金管楽器は、ATH-CM707の方がやや太く力強い、HP-NZ13の方がやや細く鮮やか。打ち込み系の音の表現はHP-NZ13の方が若干うまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、厚みや低域の量を求めるならATH-CM707、中域の癖のなさや高域の量を求めるならHP-NZ13。
ATH-CP300
ATH-CP300は高音より、HP-NZ13はやや高音より。低域はHP-NZ13の方が若干量が多い。ATH-CP300の方が締まっている。ソースによってはHP-NZ13の方が癖や歪みが気になる。重心はATH-CP300の方がやや低い。中低域はHP-NZ13の方がしっかり出る。中域はATH-CP300の方が明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくるが、うわずったり張り出したりする癖が気になることも多い。高域はATH-CP300の方が若干量が多い。ATH-CP300がハイハットをシャンと鳴らすところを、HP-NZ13はチンと鳴らすような音色の違いがある。分解能はATH-CP300の方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感はATH-CP300の方がやや広く明確。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさはHP-NZ13の方が若干上。原音の粗や生っぽさはATH-CP300の方が若干感じられる。エッジはATH-CP300の方が若干きつく、聴き疲れしやすい。高域はATH-CP300の方が細く刺さる感じ、ヴォーカルのサ行はHP-NZ13の方が痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはATH-CP300の方が若干上。厚みはほぼ同レベル。温かみはHP-NZ13の方が感じられる。ヴォーカルの艶っぽさは微妙。ATH-CP300の方が線の細いコーラスに合う感じ、HP-NZ13の方が癖がなく聴きやすい。ATH-CP300の方がやや明るくノリが良い。響きはHP-NZ13の方がやや豊か。弦楽器はATH-CP300の方が繊細、HP-NZ13の方が心地よい。金管楽器はどちらも鮮やかで金属的な質感を出してくれるが、HP-NZ13の方がやや太く芯が通っている感じ。打ち込み系の音の表現は微妙。音の質感の相性はほぼ同レベル、切れはATH-CP300の方が若干上。ATH-CP300は線の細さや低域不足が気になることがあるのに対して、HP-NZ13は低域の癖が気になることがある。使い分けるなら、線の細さや切れを求めるならATH-CP300、周波数特性上の癖のなさや温かみを求めるならHP-NZ13。
Bose in-ear headphones
Bose in-ear headphonesは低音より、HP-NZ13はやや高音より。低域はBose in-ear headphonesの方がかなり量が多い。柔らかくぼやけた質。重心はBose in-ear headphonesの方がやや低い。中域はHP-NZ13の方が明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はHP-NZ13の方がかなり量が多い。硬く明るい質で目立つ。分解能はHP-NZ13の方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ勝っている。音場感はHP-NZ13の方がやや広く明確で、見晴らしが良く把握しやすい。原音忠実性はHP-NZ13の方が上。Bose in-ear headphonesは低域の量が多すぎる。原音の粗や生っぽさはHP-NZ13の方が感じられる。エッジはHP-NZ13の方がややきついが、Bose in-ear headphonesの方が低域の量で疲れる面があるため、総合的な聴き疲れはソースや聴く人によって変わってくるだろう。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHP-NZ13の方が痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはHP-NZ13の方が上。厚みはBose in-ear headphonesの方がややあるが、それよりもHP-NZ13の方が硬く締まった音である点に目が行く。温かみは低域の量が多い分Bose in-ear headphonesの方が感じられる面もあるが、人声や生楽器のリアルな温かみという意味ではHP-NZ13の方が感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはHP-NZ13の方がやや上。Bose in-ear headphonesの方が柔らかくスモーキー、HP-NZ13の方が擦れやリップノイズを出してくれる。HP-NZ13の方が明るいが、ノリの良さは微妙。HP-NZ13の方が切れやスピード感がある。Bose in-ear headphonesの方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きは、低域はBose in-ear headphonesの方が豊か、高域はHP-NZ13の方が豊か。弦楽器はHP-NZ13の方が繊細で生楽器らしさが感じられる。特にヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならHP-NZ13の方が良い。金管楽器はHP-NZ13の方がかなり鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はHP-NZ13の方がうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、基本的にはHP-NZ13、HP-NZ13では低域の量が足りないとかエッジがきついという不満があるならBose in-ear headphones。
Piano Forte
HP-NZ13はやや高音より、Piano Forteは低音よりのかまぼこ。低域はPiano Forteの方がやや量が多い。HP-NZ13の方が締まりや制動が感じられる。Piano Forteの方が薄く曇ったような質。重心の低さはほぼ同レベル。中低域はPiano Forteの方がしっかり出る。中域はHP-NZ13の方が明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はHP-NZ13の方がある程度量が多い。硬く鋭い質で目立つ。分解能はHP-NZ13の方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろやや勝っている。音場感は、Piano Forteの方が若干広く、HP-NZ13の方が明確で見晴らしが良く把握しやすい。HP-NZ13の方が音像がシャープ。Piano Forteの方が近くで音を鳴らす感じ。HP-NZ13の方がやや横に間延びしたような音場。原音忠実性はHP-NZ13の方がやや上。HP-NZ13は低域不足が気になるのに対して、Piano Forteは高域不足が気になる。原音の粗や生っぽさはHP-NZ13の方がかなり感じられる。エッジはHP-NZ13の方がきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHP-NZ13の方が鋭く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはHP-NZ13の方が上。厚みはHP-NZ13の方が若干あるが、それよりもHP-NZ13の方が硬く締まった音である点に目が行く。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさは微妙。Piano Forteの方がぬるま湯のような感じで温かみがあるように感じられる面もあるが、生楽器や人声のリアルな温かみという意味ではHP-NZ13の方が上。ヴォーカルは、HP-NZ13の方が擦れやリップノイズを出してくれる、Piano Forteの方がスモーキー。HP-NZ13の方が明るくノリが良い。HP-NZ13の方が切れやスピード感がある。響きはPiano Forteの方がやや豊か。HP-NZ13の方がドラムや破裂音が目立つ。Piano Forteの方が生気に欠ける印象。弦楽器は、HP-NZ13の方が生楽器らしさが感じられる、Piano Forteの方が滑らか。ヴァイオリン等を澄んだ感じで聴きたいならHP-NZ13の方が良い。金管楽器はHP-NZ13の方がかなり鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はHP-NZ13の方がうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、高域の量や切れを求めるならHP-NZ13、低域の量や聴き疲れのなさを求めるならPiano Forte。
SHE2630
HP-NZ13はやや高音より、SHE2630はかなりフラット。低域はSHE2630の方がやや量が多い。HP-NZ13の方が締まっている。ソースによってはHP-NZ13の方が癖や歪みが気になる。重心はSHE2630の方がやや低い。中域はHP-NZ13の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はHP-NZ13の方が若干量が多い。やや明るく鋭い質で目立つ。分解能はHP-NZ13の方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感は、HP-NZ13の方がやや左右に広く、SHE2630の方がやや上下に広い。HP-NZ13の方がやや音像がシャープ。SHE2630の方が音の広がりが良い。原音忠実性はSHE2630の方が若干上。周波数特性上の癖のなさで勝っている。原音の粗や生っぽさはHP-NZ13の方が若干感じられる。エッジはHP-NZ13の方がややきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHP-NZ13の方が若干痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはHP-NZ13の方が若干上。厚みはほぼ同レベル。温かみは低域の量が多い分SHE2630の方が感じられる。ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。HP-NZ13の方がやや明るく、擦れやリップノイズを出してくれる。SHE2630の方が落ち着いていて聴きやすい。HP-NZ13の方が明るく元気でノリが良い。HP-NZ13の方が若干切れやスピード感がある。SHE2630の方が若干低域に基づく迫力や力強さがある。響きはSHE2630の方が若干豊か。弦楽器はHP-NZ13の方が生楽器らしさが感じられる、SHE2630の方が心地よい。金管楽器はHP-NZ13の方が若干鮮やかで、金属的な質感を出してくれる。打ち込み系の音の表現はHP-NZ13の方が若干うまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、高域の量やノリの良さを求めるならHP-NZ13、低域の量や癖のなさを求めるならSHE2630。
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スペック
駆動方式 | 構造 | 周波数帯域 | 音圧感度 | インピーダンス |
ダイナミック | - | 20Hz〜22kHz | 96dB | 16Ω |
重量 | ドライバー直径 | コードの長さ | コードの出し方 | 備考 |
4g | 10mm | 1.2m | 両出し(Y型) | - |
評点
音質 | 装着感 | 遮音性 | 音漏れ | デザイン | 携帯性 | 音の傾向 | 参考最安価格 |
2.5 | 4 | 2 | 3 | 3 | 5 | 均(高) | 1000円 |
公開日:2011.2.16