RZE-S70
音質
低音より。低域はある程度量が多い。全体的にしっかり出る印象。濃く中身が詰まったような質で存在感がある。重心はやや低め。中域はやや低域に埋もれる感じだが、基本的には普通に聴こえてくる。質的には変な癖はない。高域は中域と同量から若干少なめ。どちらかと言うと線が太く若干ざらつく感じ。
分解能は価格なり。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろそれなり。音場感は、広さは普通からやや広め、明確さは普通からやや良い。原音忠実性はそれなり。低域の量が多すぎる点は気になるが、それを除けばあまり違和感はない。原音の粗や生っぽさは必要量といった感じ。原音の実体感のようなものが比較的強く感じられる。エッジはあまりきつくないが、低域の量や音の圧力で聴き疲れする面がある。高域にしろヴォーカルのサ行にしろあまり痛くない。ホワイトノイズはやや大きい。
明瞭さ、音の鮮やかさはそれなり。厚みはやや厚め。温かみはなかなか良い、ヴォーカルの艶っぽさはそれなり。低い男性ヴォーカルに合う印象。線の細さや透明感を求めるなら合わないだろう。ノリが良いと言うよりは、どっしりとした安定感がある。低域の量感や音の厚みに基づくしっかりとした迫力や力強さがあるし、切れやメリハリもそれほど悪くはない。響きは適度からやや豊か、こもり感は多少気になる。骨太で濃密。
弦楽器はやや繊細さに欠ける面があるが、チェロやコントラバスを濃厚に鳴らして欲しいなら良く合う。金管楽器はどちらかと言うと太く力強い傾向。打ち込み系の音の表現はそれなり。音の質感の相性にしろ切れにしろ普通。
音の良し悪しと言うよりは、ジャズやブルースで雰囲気や情感を求める場合にマッチすることがある印象。マルチドライバーだが、それらしい特徴や癖はそれほど強くは感じられない。
装着感
良好。一応カナル型だが、イヤーピースを耳の奥に押し込むタイプではないので装着しやすいし、耳の穴が痛くなりにくい。ずれやすい、重い、コードが顔に当たりやすい等の不満もない。ただし、本体がやや大きいので合わない人もいるかもしれない。
イヤーピースの材質はシリコンのようだ。3サイズ付属している。
その他
遮音性及び音漏れ防止は良好。カナル型としては普通。
作りは価格なり。デザインはやや個性的。タッチノイズがやや大きめ。
プラグは金メッキのミニプラグ。コードの太さは合流前は約1.5mm、合流後は約2mm、布巻きで扱いやすい(ただし、布巻きなのは合流後のみ)。
付属品
イヤーピース3種類
キャリングポーチ
クリップ
参考
メーカー製品ページ
周波数特性グラフ
比較メモ
HP-TWF11R
どちらも低音より。メーカーが違う割には似た音を鳴らす。低域はほぼ同量。RZE-S70の方が若干締まりや制動が感じられる。重心はRZE-S70の方が若干低い。中域はRZE-S70の方が若干明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はほぼ同量だが、どちらかと言うとRZE-S70の方が多い。HP-TWF11Rの方が若干線の細い質。RZE-S70の方が若干ざらつく感じ。分解能は大差ないが、どちらかと言うとRZE-S70の方が上。音の分離はRZE-S70の方が若干上、一つ一つの音の微細な描写はほぼ同レベル。音場感は、HP-TWF11Rの方が若干広い、RZE-S70の方が若干明確。原音忠実性はRZE-S70の方が若干上。周波数特性上の癖のなさはほぼ同レベル。原音の粗や生っぽさはRZE-S70の方が若干感じられる。エッジはRZE-S70の方が若干きつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さ。明瞭さ、音の鮮やかさはRZE-S70の方が若干上。厚みはほぼ同レベル。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはHP-TWF11Rの方が若干感じられる。ヴォーカルはHP-TWF11Rの方が若干スモーキー。RZE-S70の方が若干ノリが良い。切れやメリハリがある。響きはHP-TWF11Rの方が若干豊か。弦楽器は、HP-TWF11Rの方が若干滑らかで心地よい、RZE-S70の方が若干生楽器らしさが感じられる。金管楽器はRZE-S70の方が若干鮮やか。打ち込み系の音の表現はRZE-S70の方が若干うまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、音場の広さや温かみを求めるならHP-TWF11R、明瞭さやメリハリを求めるならRZE-S70。
K374
K374は低音よりのドンシャリ、RZE-S70は低音より。低域はRZE-S70の方が若干量が多い。RZE-S70の方が濃く中身が詰まったような質。重心の低さはほぼ同レベル。中域はK374の方がやや明るく、低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。高域はK374の方が若干量が多い。やや硬く明るい質で目立つ。分解能はK374の方が若干上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ないが、どちらかと言うとK374の方が勝っている。音場感は、RZE-S70の方が若干広い、K374の方が若干明確。原音忠実性は大差ないが、どちらかと言うとK374の方が上。周波数特性上の癖のなさはほぼ同レベル。原音の粗や生っぽさはK374の方が若干感じられる。エッジはK374の方が若干きついが、RZE-S70は低域の量やこもり感で疲れる面があるため、総合的な聴き疲れはソースや聴く人によって変わってくるだろう。高域にしろヴォーカルのサ行にしろK374の方が若干痛い。明瞭さ、音の鮮やかさはK374の方が若干上。厚みはRZE-S70の方が若干ある。温かみはRZE-S70の方がやや感じられる、ヴォーカルの艶っぽさは微妙。ヴォーカルは、K374の方がやや擦れやリップノイズを出してくれる、RZE-S70の方が男性ヴォーカル向き。K374の方がやや明るくノリが良い、RZE-S70の方がどっしりとした安定感がある。響きはRZE-S70の方が若干豊かでこもり感が気になる。弦楽器は、K374の方が若干生楽器らしさが感じられる、RZE-S70の方がやや滑らかで心地よい。金管楽器は、K374の方が若干鮮やか、RZE-S70の方がやや太く力強い。打ち込み系の音の表現はK374の方がややうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、明るさやエッジを求めるならK374、温かみや濃密さを求めるならRZE-S70。
MDR-XB41EX
どちらも低音より。低域はMDR-XB41EXの方が若干量が多い。特に所謂重低音より下はMDR-XB41EXの方がしっかり出る。RZE-S70の方が若干圧力がある感じ。重心はMDR-XB41EXの方が若干低い。中域は微妙。どちらも大きな癖はない。ソースによって印象が変わりやすい。高域はRZE-S70の方が若干量が多い。RZE-S70の方が若干ざらつく感じ。分解能はRZE-S70の方が若干上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ大差ないが、どちらかと言うとRZE-S70の方が勝っている。音場感はRZE-S70の方が若干広く明確。原音忠実性はRZE-S70の方が若干上。周波数特性上の癖のなさで若干勝っている。原音の粗や生っぽさはRZE-S70の方が若干感じられる。エッジのきつさや聴き疲れはほぼ同レベル。高域はRZE-S70の方が若干痛い、ヴォーカルのサ行はMDR-XB41EXの方が若干痛い。明瞭さ、音の鮮やかさは大差ないが、どちらかと言うとRZE-S70の方が上。厚みはRZE-S70の方が若干ある。温かみはRZE-S70の方が若干感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。どちらもノリが良いと言うよりはどっしりとした安定感がある。RZE-S70の方が若干切れやメリハリがある。響きはMDR-XB41EXの方が若干豊か。弦楽器は、MDR-XB41EXの方が若干滑らかで心地よい、RZE-S70の方が若干生楽器らしさが感じられる。金管楽器は微妙。鮮やかさはソースによって印象が変わってくるが、RZE-S70の方が太く力強い質に感じられることが多い。打ち込み系の音の表現はRZE-S70の方が若干うまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、重低音の量や粗のなさを求めるならMDR-XB41EX、メリハリや生楽器らしさを求めるならRZE-S70。
サイン波応答
位相+高周波歪み
インパルス応答(CSD)
インパルス応答(録音波形)
100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生
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スペック
駆動方式 | 構造 | 周波数帯域 | 音圧感度 | インピーダンス |
- | - | 5Hz〜20kHz | 100dB | 16Ω |
重量 | ドライバー直径 | コードの長さ | コードの出し方 | 備考 |
5g | 13.6mm+5.8mm | 1.2m | 両出し(Y型) | - |
評点
音質 | 装着感 | 遮音性 | 音漏れ | デザイン | 携帯性 | 音の傾向 | 参考最安価格 |
3.5 | 4 | 4 | 4 | 4 | 5 | 低 | 6300円 |
公開日:2015.2.28