第56回 Remembering J.P./Lee Ritenour、Larry Carlton「Larry&Lee」より

 今回取り上げるのはLee RitenourとLarry Carltonの共演アルバムです。Lee RitenourとLarry Carltonはともにフュージョン界を代表するギタリスト。「Remembering J.P.」は、二人がギタリストである故ジョー・パスに捧げたナンバーです。
 ヘッドホンとしては、厚みがしっかりあるもので、あまり味付けしないものが良いでしょう。また、ベースが弱めの録音に感じるので多少低域が強いものが良いと思います。


・1台目 MDR-7506(SONY)
 MDR-7506は、ロックやフュージョンのあまり激しくない曲で、かつギターやベースが主役の曲にはこれまでも選んできましたが、今回もやはり良い鳴らし方でした。音の厚みと締まりを両立していますし、一つ一つの楽器の音も全体のバランスも良いです。
 他にはRH-300、DJ1 PRO、HD280Pro、K181DJ、DJX-1でも聴いてみましたが、RH-300は全体的にぼやけた感じになる点、DJ1 PROは良いのですが今回の曲には少し明るすぎる点、HD280Proは低域の量が足りない点、K181DJとDJX-1は低域の量が多すぎる点が気になりました。
 MDR-7506の不満点は、もう少し音場が広い方が良い点です。

・2台目 HP-DX1000(Victor)
 MDR-7506のように音の厚みと締まりを両立していて、音場が広く明確なものということで選びました。
 聴いてみると、MDR-7506より音の輪郭がくっきりしていてやや明るめの表現ですが、基本的にMDR-7506よりワンランク上の能力を持っていることが実感できます。
 不満点は特にありません。これ以上は別の方向性で考えるしかないでしょう。

・3台目 DT990PRO(beyerdynamic)
 MDR-7506とHP-DX1000はどちらもなかなか良いと思うのですが、この曲を渋い感じに鳴らしてほしい場合には向かない鳴らし方です。これは明るめの音調でウォームさが少ないためです。そこで、3台目には正反対の機種で合いそうなものということでDT990PROを選んでみました。
 聴いてみると、思った通り「これはこれでありかな」と思える鳴らし方です。低音がしっかり出てくれるので安定感がありますし、エレキ・ギターの音がいかにもエレキというような音ではなく半ばアコースティック・ギターのような雰囲気になります。また、隙のない締まった音というよりも、隙はあるけれどもそれゆえに味わい深さもある感じです。


 今回の探索をやってみて思ったのですが、この手のフュージョンは人によってどういう風に聴きたいかがかなり変わってくるように思います。個人的には主役のエレキ・ギターがしっかり聴こえるものが良いと思うので、どうしても音の厚みや締まりという方向に走ってしまうのですが、DT990PROのように全体の雰囲気で聴かせる鳴らし方も悪くないと思いました。このあたりは人それぞれだと思いますので、今回の内容を参考に選んでみてください。


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