第49回 真夏のカルメン/coba「mania coba 2」より

 cobaこと小林靖宏は作曲やプロデュースもこなすアコーディオン奏者です。アコーディオン奏者としては他に類を見ない人気・知名度を誇っており、これまでに発表したアルバムは20枚を超えます。
 今回取り上げる曲は、cobaらしい明るくポップなナンバーです。アコーディオン以外にも、ストリングスやパーカッションが入ります。
 ヘッドホンとしては、主役のアコーディオンを明るく魅力的に鳴らしてくれるものが良いでしょう。


・1台目 RH-300(Roland)
 アコーディオンを明るく魅力的に鳴らしてくれる上、他の楽器の表現も悪くないですし、全体的なバランスも良いので選びました。
 アコーディオンを明るく魅力的に鳴らしてくれるという点ではDJ1 PROも良かったのですが、少しやりすぎな感があるだけでなく、他の楽器の表現や全体的なバランスではRH-300に及ばない感じがしました。逆に全体的な鳴らし方としてはMUSIC SERIES ONEやTR-HP03Bがかなり良かったのですが、アコーディオンの明るさという点ではRH-300の方が良いように感じました。
 不満点は、もう少し濃くて厚みのある音だとなお良いという点くらいです。

・2台目 edition7(ULTRASONE)
 RH-300を濃くて厚みのある音にしたものというと、すぐにedition7が思い浮かびました。
 実際聴いてみると、思った通りの鳴らし方です。ただ、アコーディオンはRH-300とそれほど大きな差はないように感じました。それよりもストリングスやパーカッションの差の方が大きいです。その結果、全体としてedition7の方がワンランク上の表現になっているように感じます。
 不満点は特にありません。次に選ぶなら少し傾向の違うものしかないでしょう。

・3台目 PROline2500(ULTRASONE)
 以前から何度も言っていることですが、ULTRASONEのヘッドホンはHFI系(DJ1やedition7含む)とPROline系(DJ1 PROやHFI-2200ULE含む)でまったく違う鳴り方をします。今回のedition7とPROline2500もそうでした。
 edition7の後に色々な機種で聴いてみていたところ、edition7とはまた違った魅力のある機種ということで目にとまったのがPROline2500でした。アコーディオン、ストリングス、パーカッション、どれをとってもかなり違う鳴らし方です。それでも、どちらもそれぞれ魅力的だから不思議です。
 違いを述べるなら、edition7の方が凝縮された音、PROline2500の方が飾りが多い音といった感じでしょうか。何か一つの音を鳴らすだけで、異なる主張をしてくるのがおもしろいです。


 今回はアコーディオンを明るく魅力的に鳴らしてくれるものを優先して選んだので上記のような結果になりましたが、自然さを重視する等の違う見方をすれば、またまったく違う結果になると思います。その場合にはHD650やSR-007が候補にあがってくるのでしょう。今回の曲は意外と音数も多いので、どこを重視するかによって選ぶヘッドホンもだいぶ変わってきそうです。今回の内容を参考に選んでみてください。


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