第35回 Let Life Loose/Daishi Dance「the P.I.A.N.O.set」より

 Daishi Danceは日本のDJで、ジャンルとしてはハウスになります。
 今回取り上げるのは2006年発表の1stアルバム「the P.I.A.N.O.set」の1曲目です。所謂打ち込み系の音とギター、女性ヴォーカルで構成されていますが、アルバムタイトルから分かるとおりピアノに似た音がメインに使われていてどこか上品さが感じられるような印象です。
 「どういう風に聴きたいか」「どういう点を重視するか」については、特に書いていなかったので私が決めたいと思います。今回の曲の上品さや軽快さが感じられることと、低域の圧力や高域の痛さで聴き疲れしないことを重視したいと思います。


・1台目 HD215(SENNHEISER)
 前述の条件を最も満たしているように感じたので選びました。今回聴いた中ではかなり上品さと軽快さが感じられる方ですし、低域の圧力や高域の痛さによる聴き疲れも悪くありません。全体のバランスも良く、あまり違和感なく楽しめます。
 他にはATH-A500、ATH-WS70、CPH7000、HPS5000、UR/40等で聴いてみました。ATH-A500は最後までHD215と迷いましたが、HD215の方が若干軽快で高域の痛さも少なかったのでそちらにしました。ATH-WS70は低域の量と圧力でやや聴き疲れしますし、上品さや軽快さという点でもそれほど良くありません。CPH7000は軽快なのですが、低域不足等が原因で一聴して違和感がありますし、高域もやや刺さります。HPS5000は悪くないのですが、ATH-A500やHD215と比べるとやや上品さに欠けますし、音色が若干暗めなところも気になります。UR/40は低域がぼやけているせいか軽快さが足りません。
 不満点は特にありませんが、全体的に少しずつ改善できれば良いのではないかと思います。

・2台目 K530(AKG)
 1台目の不満点を踏まえて選びました。1台目と比べるとやや上品で高域の痛さが抑えられる印象です。AKGと言うとクラシック専用で今回のような曲には合わない印象を持っている人も多いと思いますが、K530はAKGの中ではかなりポップス向きで明るい傾向である上、今回の探索条件にもマッチしています。
 他にはATH-ES7、ATH-PRO700、DJ1 PRO、HP-AURVN-LV、RH-300等で聴いてみました。ATH-ES7は漠然と聴くとそれほど悪くないのですが、あまり上品で軽快という感じではありませんし、低域の量が多すぎる印象です。ATH-PRO700は高域がやや痛いですし、一聴して違和感があります。DJ1 PROは聴いていて楽しいのですが、上品さに欠けますし高域もやや痛いです。HP-AURVN-LVは最後までK530と迷いましたが、K530の方が若干上品で高域の痛さも少なかったのでそちらにしました。RH-300はなかなか良いのですが、K530と比べると軽快さという点でやや見劣りします。
 不満点は、低域の質がもう少ししっかりしていて欲しい点と、音色の癖のせいかピアノに似た音が目立たない点です。

・3台目 HFI-780(ULTRASONE)
 2台目の不満点を踏まえて選びました。この点についてはしっかり改善されます。特に低域の質については、今回聴いた中で最もしっかりしているのではないかと思います。ただし、上品さという点では2台目と比べて見劣りしますし、メリハリがあってノリが良いものの軽快かと言うと厳密には少し違う気がします。また、高域の痛さがやや気になります。全体のバランスとしては十分ありだと思いますし、単純に楽しめるかどうかという意味ではかなり良いと感じる人もいると思いますが、最初に書いた条件だけを考えるならもう少し満たして欲しかったところです
 不満点と言うか失敗は、2台目の不満点を改善しようとするあまり最初に書いた条件を少しばかり蔑ろにしてしまったことです。

・4台目 HD800(SENNHEISER)
 3台目の不満点を踏まえて選びました。上品さと軽快さについてはある程度改善される印象ですが、高域の痛さは大差ありません。とは言え、総合的に見て最初に書いた条件をこれ以上に満たしてくれるヘッドホンは見当たりませんでした。
 他にはAH-D5000、ATH-A2000X、KH-K1000、MDR-SA5000等で聴いてみました。AH-D5000は悪くないのですが、もう少し軽快さが欲しい印象です。ATH-A2000Xは上品さや軽快さは良いのですが、高域がやや痛いですし、違和感も気になります。KH-K1000は上品なのは良いのですが軽快さに欠けます。MDR-SA5000は最後までHD800と迷いましたが、HD800の方が低域の質がしっかりしている上、違和感が小さかったのでそちらにしました。

・5台目 ER-4S(Etymotic Research)
 最初に書いた条件を最も満たしていると感じたので選びました。特に良いと感じるのは上品さですが、軽快さもある程度感じられますし、聴き疲れも悪くありません。違和感が小さくすんなり聴ける点も良いです。色々と聴いてみたのですが、ATH-CK10は高域の痛さがやや気になる、MDR-EX1000は上品で軽快と言うより淡々としていて無味乾燥、Turbine Pro Copperはメリハリがあってノリが良いものの軽快かと言うと厳密には少し違う気がする上にやや上品さに欠ける等の不満がありました。
 他にはIE-1とMA850G/Aが良かったです。IE-1はかなり軽快なものの上品さは微妙、MA850G/Aは逆に軽快さよりも上品さの方が感じられる印象です。


 今回は軽快さをある程度重視したのでこういう結果になりましたが、BGM的に聴きたいならHD650くらいの音でもそれはそれでありだと思います。
 ヘッドホンアンプは単品で考えればhpa200b(ハイエンド仕様)が良いと思いますが、HFI-780やHD800を使うのであればHD-1L Limited Edition(RC1)くらい落ち着いたものの方が良いのではないかと思います。
 今回の内容を参考に、好みに合わせて選んでください。


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