第92回 ASAYAKE/CASIOPEA「Asian Dreamer」より

 CASIOPEAは日本のフュージョンのバンドです。1976年に結成され、途中メンバーの入れ替えを経て2006年まで活動を続けました。メンバーはギター、キーボード、ベース、ドラムスです。
 今回取り上げるのは、1994年発表のセルフカバーアルバム「Asian Dreamer」、DISC1の1曲目です。CASIOPEAの代表曲と言って良いと思います。
 ヘッドホンとしては、エレキ系の楽器との相性が良いもので、爽やかな感じを出してくれるものが良いと思います。


・1台目 HP-AURVN-LV(CREATIVE)
 前述の条件に合うように感じたので選びました。各楽器との相性はまずまず、それなりに爽やかで、それでいて自然で癖がない点を評価しました。 
 他にはRH-300、SE-900D、ATH-ES7、ATH-A900等で聴いてみました。どれも悪くはないのですが、HP-AURVN-LVと比べると多少不満がありました。RH-300はやや曇っていてあまり爽やかでない点、SE-900Dは少し地味な点、ATH-ES7は不自然な点です。ATH-A900は最後までHP-AURVN-LVと迷いましたが、高域の癖等の理由でやや不自然なので外しました。ただし、冷たいくらいな方が良いならATH-A900の方が良いとは思います。
 不満点は、もう少し音の厚みや切れが欲しい点です。

・2台目 HP-DX1000(Victor)
 1台目の不満点を踏まえて素直に選びました。
 実際聴いてみると、厚みや切れが増しているのが良く分かります。各楽器との相性もなかなか良いです。骨太で各楽器の存在感がしっかりあります。爽やかな感じもしっかり出してくれます。
 不満点は、やや不自然な感じがする点、もう少し細部を細かく表現して欲しい点です。

・3台目 MDR-SA5000(SONY)
 2台目の良さを維持したまま、より自然に感じられるものを探しましたが、なかなか「これは」というものがなかったです。総合的に見て、MDR-SA5000が良いように感じたので選びました。
 2台目と比べると、不自然な感じが若干改善される印象です(この点は個人差がありそうですが)。細部の描写の細かさはMDR-SA5000の方が良いです。全体を見渡してみると、MDR-SA5000の方があっさりしていて軽快で、そういう点で今回の曲との相性が良いようにも思います。抜けが良く見晴らしが良い点も、意外と有利に働いているように思います。


 今回の結果をまとめると、自然さを求めるならHP-AURVN-LV、音の厚みを求めるならHP-DX1000、あっさりした感じを求めるならMDR-SA5000といった感じになると思います。
 他にはHFI-780も良かったです。明るさや切れを重視するなら最も良いでしょう。不自然に感じるかと思いましたが、あまり気になりませんでした。ただ、2台目や3台目と比べると少し窮屈で力んでいる感じが今回の曲には合わないようにも感じました。
 好みに合わせて選んでください。


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