第9回 FantasMic/Nightwish「Wishmaster」より

 今回は少し変わったハードロックバンド・Nightwishの曲です。Nightwishはフィンランドのバンドで、個性的な女性ヴォーカルとメロディアスなサウンドが魅力です。ハードロックとは言いながら、クラシックっぽい要素を取り入れていたりと、なかなか面白いです。
 曲の方はサードアルバムのラストを飾る非常にドラマチック且つファンタジックなナンバーです(日本盤はボーナストラックがあるためラストではありませんが)。イントロのシンセが非常に印象的で、そこからギター、ドラムとアグレッシブに展開していきます。全体が3部構成になっていることもあり、聴き終えたとき一つの物語を読んだような気持ちになります。


・1台目 MDR-Z700DJ(SONY)
 低域の厚み、切れ、音の圧力、スピード感といった、ロックを楽しむのに重要な要素がこの曲にも必要です。定番の機種ではありますが、素直に相性が良さそうだと感じたのでこれにしました。結果、ほとんど文句のない鳴らし方をしてくれました。前述のポイントを押さえているだけでなく、変な癖もなく普通に楽しめます。あえて文句を付けるならシンセがもう少し明るく聴こえて欲しかった点、各楽器の分離がもう少し欲しかった点でしょうか。また、これ以上低域が強いと個人的に聴き辛いように感じました。

・2台目 DJ1 PRO(ULTRASONE)
 シンセの明るさならこれ、ということで選びました。期待通りシンセは良かったのですが、全体的に明るすぎてこの曲の暗い部分がどうもうまくありません。また、ギターにしろドラムにしろ、何かが違うという印象を受けます。おそらくタイトな部分が合わないのでしょう。ハイハットも強すぎるように感じます。

・3台目 HD25-1(SENNHEISER)
 定番で何だか申し訳ないですが、これまでの不満点を解消した上で更に厚みと圧力のある音だと思ってこれにしました。予想通り素晴らしいです。正直言って、文句の付けようがありません。密度が高く、音楽が迫ってくるような迫力・魅力があります。あまり派手な音作りではないHD25-1ですが、その点もほとんど気になりません。これは曲そのものがある程度の派手さを持っているためと思われます。


 今回はHD25-1で非常に満足できました。違う聴き方をするなら、もう少し派手で刺激的でも楽しめるのではないかというところはありましたが、その点はSR-325iで聴いてみたところ満足できました。好みや気分でこの辺りを使い分けるといいと思われます。なお、アンプはAT-HA2002が合うように感じました。これはHD53等と比べて厚手で切れの良い音だからでしょう。


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