第63回 Salsa Caliente Del Japon/Orquesta De La Luz「De La Luz」より
Orquesta De La Luz(オルケスタ・デ・ラ・ルス)は、日本人が結成したサルサのグループです。知っている人は多くないかもしれませんが、1stアルバムがビルボード誌ラテン・チャートで11週間にわたって1位を獲得したり、グラミー賞にノミネートされたりと世界的に活躍しています。
今回取り上げるのは、前述の1stアルバムの1曲目、彼らの代表的なナンバーです。いかにもサルサらしい明るい曲です。女性ヴォーカルに加えて、トロンボーン、トランペット、ベース、ピアノ、ボンゴ、コンガ等意外に多くの楽器が使われています。
ヘッドホンとしては、生楽器らしさを出しながらノリ良く鳴らしてくれるものが良いでしょう。
・1台目 DR150(Goldring)
ヴォーカルの艶っぽさ、金管楽器の刺激、打楽器の量感等が良かったです。
他にはHP1000やMUSIC SERIES ONEが良かったです。HP1000は特にヴォーカルが良いのですが、打楽器の厚みや歯切れの良さがいまいちでした。MUSIC SERIES ONEは全体的なバランスや明るさは良いのですが、DR150と比べるとスカスカした感じが気になる上、今回の曲では何故か頭内定位が結構気になりました。
不満点は、もう少しメリハリが欲しい点、多少聴き疲れしやすい点です。
・2台目 RS-1(GARADO)
ヴォーカルや生楽器の表現がうまく、それでいてノリが良い機種ということで選びました。実際に聴いてみると、爽やかでDR150とは少し違う傾向ですが、RS-1の方が開放的でサルサには合っているような気がします。RS-1はDR150と比べて一つ一つの楽器の音が分離してくれますし、無駄なエッジのきつさがない点も良いです。バランスが良く、違和感なく自然に聴けると思います。
不満点は、もう少し低域が欲しい点です。
・3台目 PROline750(ULTRASONE)
ヴォーカルや生楽器がうまく、ノリが良く、RS-1より低域が出る機種というのはあまりない気がします。PROline750はその数少ないヘッドホンの一つだと思います。
全体的にはRS-1よりDR150に近い傾向だと思います。RS-1のような爽やかさや自然さはないですが、しっかりした低域と音の厚みでRS-1とはまた違った魅力があります。
いつものことですが、今回の曲も好みによって選ぶヘッドホンがだいぶ変わってきそうです。今回は生楽器の表現とノリの良さの両立という観点で選びましたが、明るさ優先ならedition7やHP-DX1000が良いでしょうし、BGM的に無難に聴きたいならK701が非常に優秀です。
好みに合わせて選んでみてください。
試聴はこちら。
戻る