第48回 Continuum/Jaco Pastorius「Jaco Pastorius」より
Jaco Pastoriusはジャズ・フュージョンのエレクトリックベース奏者です。エレクトリックベースの演奏法そのものを根底から覆すほどの衝撃を起こし、今でも世界中に数多くの信奉者がいます。ベースは聴かないという人でも、Jaco Pastoriusだけは聴くという人も多いようです。
曲は、1976年のファーストアルバムからの選曲です。演奏方法はともかく、音としては極めて地味です。ヘッドホンとしては音の厚みがあり、あまり無駄な味付けの無いものが良いでしょう。
・1台目 MDR-7506(SONY)
MDR-7506は低域が少し個性的で、ベースには良く合うように思います。厚みや弾力があり、それでいて輪郭があまりぼやけずに聴こえてきます。
不満点としては、少し弾力がありすぎてぶよぶよしたような感じになってしまう点でしょうか。
・2台目 HD25-1(SENNHEISER)
1台目より引き締まっていて、地味ながらもストイックな格好良さがあります。
ほとんど満足ですが、もう少し音の厚みや派手さがあっても良いように思いました。
・3台目 HP-DX1000(Victor)
ベースの量感が良い上、MDR-7506やHD25-1と比べて音の分離や音場感が良いです。ベース以外の音(ハイハット等)もしっかり仕事をしてくれる感じです。HD25-1と比べると明るい表現で、普通に聴いて楽しめる感じです。
今回の内容はその曲の性質上、良い機種を選ぶと言うよりも単にベースを好みの感じに鳴らしてくれるヘッドホンの探索でしかなかったのかもしれません。とにかく締まっていてればいいならHD25-1、もう少し厚みや量感を求めるならMDR-7506、厚みや適度な量感に加えて明るい表現が楽しめるHP-DX1000といった感じです。
他にも普通のDJ用の機種やATH-ES7も悪くなかったです。大抵の機種はHD25-1ほど締まりはなく、MDR-7506ほど量感がなく、HP-DX1000ほど明るくない、といったバランスになっています。
どれが良いと感じるかはほとんど好みの違いだと思いますので、今回の内容を参考に好きなものを選んでください。
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