第21回 澪音の世界/Sound Horizon「Elysion〜楽園への前奏曲〜」より
Sound Horizonは、同人音楽出身のサウンドクリエイターRevoを中心とする日本の音楽ユニットです。自らを「幻想楽団」と称し、一般的なJ-POPとは異なる、物語性の高い歌詞と組曲的な音楽形式による「物語音楽」を主な作風としています。
今回取り上げる曲はそのSound HorizonのメジャーデビューCDからのナンバーです。様々な打ち込み系の音やバンドに加えてヴァイオリン等の生楽器も使用し、男性のナレーションや女性ヴォーカルが入り乱れる、摩訶不思議な作品になっています。歌詞もその摩訶不思議さに拍車をかけています。一般的な音楽とは全く異なると言って良いでしょう。オリジナリティはありますし、完成度もそれなりのものはあると思いますが、非常に好き嫌いの分かれる曲だと思われます。
ヘッドホンとしては、テンションが高く明るいもので、しかも人の声の表現がうまい機種が合うように感じました。
・1台目 SE-A1000(Pioneer)
価格を考えれば、ほとんど文句の無い鳴らし方に感じました。他にはMUSIC SERIES ONEもほぼ同等レベルの鳴らし方をしてくれましたが、それ以外の2万円以下の機種では何かしら明確な不満点が出るように感じました。
不満点としては、全体的にもう少し締まった音を鳴らして欲しいという点くらいでしょうか。あとは全体的な表現力がもう少しアップしてくれれば言うことはないと思います。
・2台目 HFI-2200ULE(ULTRASONE)
SE-A1000より締まった音で厚みがあるということで選びました。PROline2500にしなかったのは、低域が多すぎるのと思われたのと、音の締まりという点ではHFI-2200ULEの方が良いと思ったからです。
ULTRASONE独特の癖は多少ありますが、それさえ慣れてしまえばSE-A1000よりかなり良い鳴らし方に感じるでしょう。声の表現も良いです。
不満点としては、もう少し癖のない機種の方が万人受けするであろうという点くらいでしょうか。
・3台目 RS-1(GRADO)
HFI-2200ULEより万人受けして、更にこれまで聴いてきた印象から総合的に良さそうだと思って選んでみました。
万人受けという意味では、今回取り上げた3台の中で最高だと思います。声が非常に魅力的ですし、各楽器もその力を存分に発揮してくれます。曲の雰囲気も良く出ていると思います。
今回はHFI-2200ULEとRS-1が、甲乙付けがたいように感じました。テンションの高さやノリの良さを求めるならHFI-2200ULE、総合的なバランスや各楽器の表現力を求めるならRS-1でしょうか。アンプまで含めるなら、AT-HA2002とPROline2500も良いと思います。音数が多いこともあり、人それぞれ好みの鳴らし方がかなり違ってくると思われますので、今回の内容を参考にして自分い合う機種を探してみてください。
試聴は下のamazonのページで。
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