K121studio

音質
 やや低音より。低域はやや量が多い。多少癖のある質。ローエンドよりも中低域の方がしっかり出る。ややぼやけたり曇ったりする質。重心は普通からやや高め。中域はやや低域の曇りに覆われるような感じだが、聴こえてこないというほどではない。厳しく見ると、ソースによっては若干不要な芯が通っている感じが気になることがある。高域は若干少なめ。あまり癖はないが、どちらかと言うと地味。
 分解能は価格なり。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。音場感は、広さはやや狭め、明確さは普通からやや悪め。近くで音を鳴らす感じでやや頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はそれなり。一聴して大きな違和感はない。原音の粗や生っぽさは、最低限は感じられる。エッジはきつくなく、聴き疲れしにくい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろあまり痛くない。
 明瞭さはいまいち、音の鮮やかさはいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ。厚みは普通。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはそれなり。ヴォーカルはややスモーキー。おとなしい傾向。切れやメリハリに欠ける。響きはやや豊か。
 弦楽器は心地よい傾向。生楽器らしさにはやや欠ける。金管楽器は普通に聴けるが、あまり派手ではない。打ち込み系の音の表現はいまいち。音の質感の相性にしろ切れにしろやや不満。
 低域は多少気になるが、基本的には聴きやすい機種。

装着感
 普通。側圧及びフリーアジャストのヘッドバンドの圧力は普通からやや強め。特にずれやすくはない。
 イヤーパッドは耳のせサイズ、外周が大きい割には内周が小さい。上下左右に角度調節ができる。材質はレザータイプの人工皮革。独特の質だが、特に硬くはない。ただし、形状が微妙で側圧も普通にあるため長時間使用するとやや耳が痛くなる。

その他
 遮音性及び音漏れ防止は悪い。普通の開放型レベル。
 作りは価格なりからやや良いレベル。デザインは金色が気にならない人にはかなり良いと思われる。
 プラグは金メッキのミニプラグ。コードの太さは約3.5mm、硬さは普通で特に扱いづらさは感じない。イヤーパッドのサイズは、外周90mm×90mm、内周34mm×34mm、深さ12mm。

付属品
ミニ→標準変換プラグ



参考
メーカー製品ページ
代理店製品ページ

周波数特性グラフ


比較メモ
HD595
どちらもやや低音より。低域はK121studioの方が若干量が多い。HD595の方が癖がない。重心の低さはほぼ同レベル。中域はHD595の方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。ソースによってはK121studioの方が若干不要な芯が通っている感じが気になることがある。高域はHD595の方が若干量が多い。線の細い質。分解能はHD595の方が上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろやや勝っている。音場感はHD595の方がやや広く明確。K121studioの方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はHD595の方が若干上。周波数特性上の癖のなさで若干勝っている。原音の粗や生っぽさはHD595の方が若干感じられる。エッジはHD595の方が若干きついが、K121studioは癖や頭内定位で疲れる面があるため、総合的な聴き疲れはソースや聴く人によって変わってくるだろう。高域にしろヴォーカルのサ行にしろHD595の方が若干細く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはHD595の方がやや上。厚みはほぼ同レベル。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはHD595の方がやや感じられる。ヴォーカルはHD595の方がやや透明感がある。ノリの良さは微妙。HD595の方が繊細。響きはほぼ同レベル。HD595の方が低域から高域まで変な強調感なくスムーズに鳴らしてくれるような印象。弦楽器はHD595の方がやや繊細かつ心地よいし、音色も自然。金管楽器は、HD595の方が若干明るい、K121studioの方が若干力強い。打ち込み系の音の表現はほぼ同レベル。音の質感の相性にしろ切れにしろ大差ない。使い分けるなら、基本的にはHD595、HD595では低域の量が足りないとか芯が足りないという不満があるならK121studio。

K240monitor
K121studioはやや低音より、K240monitorはやや高音より。低域はK121studioの方がやや量が多い。ぼやけたり曇ったりする質。K240monitorの方が癖がない。重心の低さはほぼ同レベル。中域はK240monitorの方が低域に邪魔されずはっきり聴こえてくる。ソースによってはK121studioの方が若干不要な芯が通っている感じが気になることがある。高域はK240monitorの方が若干量が多い。線の細い質。分解能はK240monitorの方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感はK240monitorの方がやや広く明確。K121studioの方が近くで音を鳴らす感じで頭内定位が気になりやすい。原音忠実性はK240monitorの方が若干上。一聴して違和感がない。原音の粗や生っぽさが感じられる度合いはほぼ同レベル。エッジのきつさは大差ないが、K121studioの方が癖や頭内定位で疲れる面がある。高域にしろヴォーカルのサ行にしろ大差ない痛さ。明瞭さはK240monitorの方がやや上、音の鮮やかさはほぼ同レベル。厚みはK121studioの方が若干ある。温かみは低域の量が多い分K121studioの方が感じられる面はあるが、それを除けばほぼ同レベル。ヴォーカルの艶っぽさはほぼ同レベル。K121studioの方がややスモーキー。K240monitorの方が繊細かつ上品。K121studioの方が低域に基づく迫力や力強さがある。響きはK121studioの方がやや豊か。弦楽器はK240monitorの方がやや繊細で、音色も自然。金管楽器は、K121studioの方が若干力強い、K240monitorの方が若干明るい。打ち込み系の音の表現は微妙。音の質感の相性はK121studioの方が若干上、切れはK240monitorの方が若干上。使い分けるなら、基本的にはK240monitor、K240monitorでは低域の量が足りないとか繊細すぎるという不満があるならK121studio。

KTXPro1
K121studioはやや低音より、KTXPro1はややドンシャリ。低域はKTXPro1の方が若干量が多い。やや柔らかい質。重心はKTXPro1の方が若干低い。中域は微妙。ソースによって印象が変わりやすい。ソースによってはK121studioの方が若干不要な芯が通っている感じが気になることがある。高域はKTXPro1の方が若干量が多い。線が細く明るい質。分解能はほぼ同レベル。音の分離はK121studioの方が若干上、一つ一つの音の微細な描写はKTXPro1の方が若干上。音場感はK121studioの方が若干広く明確。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさはほぼ同レベル。原音の粗や生っぽさが感じられる度合いは大差ない。ただし、質感の違いはあるので人によって評価が変わってくるかもしれない。エッジのきつさや聴き疲れはほぼ同レベル。高域はKTXPro1の方が若干細く刺さる、ヴォーカルのサ行は大差ない痛さ。明瞭さはほぼ同レベル、音の鮮やかさはKTXPro1の方が若干上。厚みはK121studioの方が若干ある。温かみ、ヴォーカルの艶っぽさはKTXPro1の方がやや感じられる。ヴォーカルはKTXPro1の方がやや透明感がある。どちらもおとなしい傾向。響きはKTXPro1の方が若干豊か。弦楽器は微妙。どちらかと言うとKTXPro1の方が繊細かつ心地よいが、それよりも質感の違いの方が大きい印象。金管楽器はKTXPro1の方が若干鮮やか。打ち込み系の音の表現はK121studioの方が若干うまい。音の質感の相性や切れで若干勝っている。使い分けるなら、硬さや芯を求めるならK121studio、温かみや響きを求めるならKTXPro1。

UR/40
K121studioはやや低音より、UR/40はややドンシャリ。低域はUR/40の方が若干量が多い。K121studioの方が若干薄く曇ったような質。UR/40の方がしっかりとした量感のある質。UR/40の方が癖がない。重心はUR/40の方がやや低い。中域は微妙。ソースによって印象が変わりやすい。ソースによってはK121studioの方が若干不要な芯が通っている感じが気になることがある。高域はUR/40の方がやや量が多い。明るく鋭い質で目立つ。分解能はUR/40の方がやや上。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ若干勝っている。音場感はUR/40の方が若干広く明確。原音忠実性は微妙。周波数特性上の癖のなさはK121studioの方が若干上。原音の粗や生っぽさはUR/40の方がやや感じられる。エッジはUR/40の方がややきつく聴き疲れしやすい。高域にしろヴォーカルのサ行にしろUR/40の方がやや鋭く刺さる。明瞭さ、音の鮮やかさはUR/40の方がやや上。厚みはほぼ同レベル。温かみはK121studioの方が若干感じられる、ヴォーカルの艶っぽさはUR/40の方が若干感じられる。ヴォーカルは、K121studioの方がややスモーキー、UR/40の方が擦れやリップノイズを出してくれる。UR/40の方が明るくノリが良い。メリハリがある。響きはK121studioの方が若干豊か。UR/40の方がドラムや破裂音が目立つ。弦楽器は、K121studioの方が滑らか、UR/40の方が生楽器らしさが感じられる。金管楽器はUR/40の方がやや鮮やか。打ち込み系の音の表現はUR/40の方がややうまい。音の質感の相性や切れで勝っている。使い分けるなら、聴き疲れのなさや滑らかさを求めるならK121studio、高域の量やメリハリを求めるならUR/40。

サイン波応答


位相+高周波歪み


インパルス応答(CSD)


インパルス応答(録音波形)


100Hz・1kHz・10kHzサイン波の再生


曲別HP探索2
第80回 Where Were You/Jeff Beck「Jeff Beck's Guitar Shop」より













戻る





スペック

駆動方式 構造 周波数帯域 音圧感度 インピーダンス
ダイナミック 半開放 18Hz〜22.5kHz 101dB 55Ω
重量 ドライバー直径 コードの長さ コードの出し方 備考
220g - 3m 片出し -

評点

音質 装着感 遮音性 音漏れ デザイン 携帯性 音の傾向 参考最安価格
3 3 2 2 4 1 均(低) 6400円

TOP > ヘッドホンレビュー > K121studio

公開日:2012.9.28