第60回 I've Seen It All/Bjork「selmasongs」より
Bjorkはアイスランド生まれの女性シンガーソングライターです。様々な音楽に影響された革新的な音楽を作ることで知られています。
今回取り上げるのは、Bjorkが主演し音楽も担当した映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のサウンドトラックの3曲目です。RadioheadのヴォーカルThom Yorkeとのデュエットで、グラミー賞の「Best Instrumental Arrangement accompanying a Vocalist(ヴォーカル曲ベスト・アレンジ)」にノミネートされた曲です。鉄道の音がそのまま曲のリズムに展開するユニークな構成です。
ヘッドホンとしては、この曲の重苦しい感じが出るもので、ヴォーカルの表現がうまく低音がしっかり出るものが良いでしょう。
・1台目 DR150(Goldring)
前述の条件を最も満たしていると思い選びました。Bjorkの声もThom Yorkeの声もしっかりと「人の声」の温かみが感じられて魅力的です。デュエットということで、異なる2種類の声をどちらもしっかり鳴らしてくれるのも重要だと思います。
他にはHP1000も良かったのですが、DR150の方が厚みがあり低域の量感があるため迫力や説得力があるように感じます。
不満点は、ヴォーカルにしろ高域にしろやや痛く聴き疲れする点です。
・2台目 HD650(SENNHISER)
1台目の良さを残しつつ不満点を改善するとなるとこれしかないように感じました。
思った通り基本的に1台目に近い鳴らし方です。声の魅力が素晴らしいですし、全体的なバランスも良いです。聴き疲れも確実に少なくなっています。
不満点は特にありません。
・3台目 PROline2500(ULTRASONE)
2台目で不満はなかったのですが、上品でおとなしいベクトルとは逆のものも合うように感じたので選びました。
実際聴いてみると、思ったよりも重苦しい感じの鳴らし方です。音の厚みがあるため2台目よりも説得力のようなものがあるように感じます。ただ、全体的なバランスや聴き疲れの少なさは2台目の方が上です。
個人的にはHD650が最も良かったように思いますが、広い目で見ればDR150やPROline2500もかなり相性が良いと言えると思います。今回は選びませんでしたが、DT880等も良いでしょう。
また、今回は「重苦しい感じ」というのを重視して選んだため上記のような結果になりましたが、もっと生っぽくリアリティがある感じの方が良いという人もいると思います。その場合にはedition7が非常に良かったです。
試聴は下のamazonのページで。
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