第37回 ANGEL EYES/m.o.v.e「GRID」より

 m.o.v.eは有名な日本の3人組ユニットです。ジャンルとしてはユーロビートと考えている人も多そうですが、一つのジャンルに留まらない作風で、今回取り上げる曲もユーロビートとは違った感じになっています。ただ、女性ヴォーカル、打ち込み、ラップというポイントだけは共通しています。
 こういった曲にしては低域の量が控え目でスローテンポなので、ヘッドホンとしては低域の量が多めでノリが良い機種が合うでしょう。また、中高域がやや細くて痛く感じることもあるようなので、機種によってはそのあたりも引っかかるでしょう。


・1台目 K181DJ(AKG)
 DJ1 PRO、HP-M1000、RH-300とどれにするか迷ったのですが、この曲の場合にはK181DJ(低域LARGE)くらい低域が強くても良いと感じたので、これにしました。正直、どれが良いかは好みの問題だと思います。DJ1 PROは明るくノリが良く、HP-M1000は意外と癖のない聴きやすい音です。RH-300はややシャープでDJ1 PROの打ち込み音との相性の良さとHP-M1000の聴きやすさをあわせた感じで、しかも全体的にレベルが高いです。
 ちなみに他には、MDR-7506では中低域がスカスカ、中高域がキンキンという感じで相性が良くないです。普通のDJ用の機種もこういった曲にはかなり合うので、いくつか聴いてみましたが、ATH-PRO700では中高域が痛かったり、RP-DH1200では流石に低音より過ぎてバランスが悪かったりして、あまり合わなかったです。一応ヴォーカルものなので、ヴォーカルは重視したいところですが、意外とうまくない機種も多かったです。
 K181DJの不満点は、もう少し明るくバランス良くヴォーカルを魅力的に鳴らして欲しいという感じです。要はDJ1 PRO、HP-M1000、RH-300含めた4台の良いとこ取りが出来れば言うことないのでしょうが・・・・・・

・2台目 edition7(ULTRASONE)
 4台の良いとこ取りを考えると、これしか頭に浮かびませんでした。K181DJのように低域が多めで、DJ1 PROのように明るくノリが良く、HP-M1000のように全体のバランスが良く、RH-300のように全体的にレベルが高いです。ヴォーカルも明るく瑞々しいです。edition7はしっとりしたヴォーカルよりも、こういう明るいヴォーカルの方が得意なように感じます。
 不満点としては、もう少し広がりがあって聴き疲れしない鳴らし方ならなお良いという程度です。

・3台目 DT860(beyerdynamic)
 広がりという点で、密閉型ではなく開放型で良い機種がないかと探してみました。今回のような曲はどうしても密閉型の方が相性の良い機種が多いように感じますが、開放型を聴いてみると「これはこれで楽しめる」という機種もいくつかありました。DT860もその一つです。この機種はbeyerdynamicとは思えない明るくポップス向きな鳴らし方が特徴ですが、それがこの曲に良くマッチします。音の抜けも良いので1台目や2台目のような閉塞感は皆無です。
 他にはATH-AD2000、SR-325iも良かったです。ATH-AD2000は聴き疲れせずかつダイナミックな鳴らし方が魅力ですし、SR-325iはedition7を開放型にしたように勢いがあります。


 今回は、個人的にはedition7が最も好みでしたが、他にも沢山良い機種がありました。好み、用途、予算で選んでみて欲しいと思います。


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