第2回 BILLIE JEAN/Michael Jackson「NUMBER ONES」より

 曲別HP探索第2回の今回はリクエストにお答えして、まごうことなき天才・Michael Jacksonです。アルバム自体もその名に恥じぬ選りすぐりの曲ばかりで、改めてMichael Jacksonのオリジナリティーを思い知らされます。
 さて、曲の方はMichael Jacksonの代表的なナンバーの一つで、Michael節全開のトリッキーさと非凡なセンスが一体となり、ジャンル分け不能な魅力をかもし出しています。
 リクエストを採用して今回取り上げましたが、私個人としては最近あまり聴いていなかったので、少々的外れなHP探索となってしまうかもしれないことを、予めお断りしておきます。その点はご容赦を。


・1台目 ATH-PRO700(audio-technica)
 この曲を聴くに当たって、何が重要なのか。最初、その点にかなり悩みました。この1台目を選ぶ前に、数台のヘッドホンで十数回聴きました。一応の結論としては、切れ・厚み・高域の鮮やかさであるように感じました。フラットやかまぼこの機種よりも、ややドンシャリぐらいの方が楽しめるように思います。
 ATH-PRO700で聴くとそれなりにノリ良く楽しめますし、刺激もなかなか悪くないですが、それだけです。下準備をそれなりにしたにもかかわらず、個人的には不満点のほうが目立ってしまう結果になりました。もっとも、他の機種では更に不満点が多かったようにも思います。
 不満点は、イントロの低域がぼやけ気味な点、高域が耳に痛過ぎる点、ヴォーカルがあまり目立たなくなってしまっている点です。

・2台目 HD25-1(SENNHEISER)
 ATH-PRO700で感じた低域のぼやけや高域の痛さがかなり良くなっていますし、ヴォーカルもATH-PRO700より前に出てくる感じで全体的に好印象です。刺激的に楽しみたい人にはATH-PRO700の方が良いかもしれませんが、やや地味ながら基本的にはHD25-1の方がワンランク上の表現と言って良いでしょう。
 正直言って、個人的にはこの組合わせでほぼ満足してしまいました。が、このページのルールにのっとり、「やや地味」というこの曲を聴く上である意味で致命的な欠点を解消すべく、次の機種を考えてみました。

・3台目 SR-325i(GRADO)
 高域の刺激が心配ではありましたが、HD25-1の不満点を解消するために敢えて選んでみました。結果は予想どおり刺激に満ちていて、地味さは見事に改善されましたが、それでいて聴き疲れする感じはそれほどしませんでした。しかも、理屈ではなくMichael節を堪能できます。このあたりは、ATH-PRO700とは比較にならないです。根本的な実力差を感じました。ただ、HD25-1と比べると、音の厚みという意味では負けています。これは、密閉型と開放型どちらが好きかという、好みの問題が大きいと思います。HD25-1は密閉型の中でもかなり密封度が高いですし、逆にSR-325iは開放型の中でも音の抜けはかなり良いほうですので。


 どの機種で聴いたときにも感じたことですが、どこか粗が気になります。これはHD53のせいでしょう。試しにAT-HA2002+SR-325iで聴いてみたところ、粗がなくなり無駄な聴き疲れが減りました。それでいて刺激も十分で厚みもあり、かなり良い印象でした。
 今回は「最高レベルの音で聴ける」というところまで突き詰めることはできなかったように感じますが、ルール通りここで終わりにしたいと思います。私の力では、この辺りが精一杯という部分もありますので。他に良い機種が思いつけば良いのですが、現時点ではどうしてもコレといった機種が思い浮かびません。ただ、HD25-1にしろSR-325iにしろ、かなり良いことだけは間違いないです。


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