本国の解説文に monster bass との表現がありましたが、低音の量感はどちらかというと抑え気味で全体的にスッキリした印象です。音の立ち上がりが速くメリハリがあるように聴こえます。歌手やソロ楽器が腰を据えて真ん中にいる感じで、バックグラウンドの音との距離感を他のヘッドホンよりも強く感じます。

音場は密閉型にしては広いように思います。開放型の HD497 より広く感じます。低音は HD497 のほうが豊かなのですが高音は HD497 よりマイルドで痛くありません。しかもヴォーカルやソロ楽器がしっかり主張するという、このあたりの感触がとても不思議に感じます。外国人のヘッドホンレビューでたまに a loud headphone という表現を目にしますが、ヴォリュームは個人でいくらでも調節できるはずのになぜ loud なものと loud でないものとがあるのかと疑問を持っていました。Ti Chick を入手して意味が少し理解できた気がします。Ti Chick は loud headphone ではなく、HD497 は Ti Chick に比べて相対的に loud headphone であると思います。

ハードロックはちょっと上品になってしまいギターの実体感がないように感じます。ギターのリフの音が過度に綺麗な音の方向に変化してしまうようです。でもボストンや TOTO などのプログレハード系はこちらの方が合っているかもしれません。スペーシーなサウンドを上手に演出してくれます。コーラスやストリングスもこの音の傾向がプラスにはたらき鮮やかで好印象です。手持ちのヘッドホンを外で使用する場合、デスメタル/ヘビーメタルは密閉型は DJ PRO 60 開放型は PortaPro、それ以外の音楽は密閉型は Ti Chick 開放型は HD497 とシチュエーションに応じて使い分けしたいです。

Ti Chick は初期型からデザインが変更されています。ヘッドバンドの Skullcandy ロゴの刺繍がホワイトからピンクになり、ヘッドバンドとハウジングを繋げる部品がブラックからシルバーに、そしてイアーパッドがグレーからホワイトに変わりました。よりポップで雪山にもマッチしたカラーリングだと思います。交換用イヤーパッドはグレーが付属されています。とても美しい刺繍にシルバースタッズ、いままでのヘッドホンにないファッション性の高いテイスト、刺繍入りのキャップの上から付けて豪華に演出したいです。Ti Chick を付けて外出するときの服装はパステルカラーでキュートに、またスポーツアイテムらしくヴィヴィッドカラーを上手に組み合わせて派手にアレンジしてみたいですね。

再生機器:MP3プレーヤー Rio Unite 130










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Ti Chick 投稿者:未開人 投稿日:2006.11.6

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