作りは価格なりからやや良いレベル。ただし、巻きとりなのでコードは細い。装着感は普通のカナル型。ただし、巻きとり部は大きくて邪魔(約38mm×30mm×12mm)。巻きとり部はクリップになっている。遮音性及び音漏れ防止は良好。カナル型としては普通。

 音は価格なりからやや良いレベル。低音より〜低音よりのドンシャリ。低域はかなり量が多い。どちらかと言うと厚みや圧力のある質。重心はやや低め。中域は低域の量が多い割には聴こえてくるが、厳しく見るとソースによってはうわずったり張り出したりする癖が気になることがある。高域は中域と同量から若干多め。やや線の太い質。
 分解能は価格なりからやや良いレベル。音の分離にしろ一つ一つの音の微細な描写にしろ最低限はある。音場感は、広さは普通からやや狭め、明確さは普通。原音忠実性はいまいち。低域の量が多すぎる。原音の粗や生っぽさは必要量といった感じ。エッジはあまりきつくないが、低域の量や音の圧力で疲れる面はある。高域はあまり痛くない。ヴォーカルのサ行はやや痛いと感じることはあるが、特に酷くはない。
 明瞭さはいまいちと評価すべきかそれなりと評価すべきか迷うところ、音の鮮やかさはそれなり。厚みはやや厚め。温かみはそれなり、ヴォーカルの艶っぽさはいまいち。ノリが良い傾向。低域に基づく迫力や力強さがあるし、切れやメリハリもそれほど悪くない。響きは適度。
 弦楽器は繊細さにしろ心地よさにしろいまいち。金管楽器はやや太く力強い傾向。打ち込み系の音の表現はそれなり。音の質感の相性にしろ切れにしろ普通。
 安価なカナル型で重低音重視なら悪くない選択肢だと思われる。


 










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MXH-C100R

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