ヘッドホン SONY MDR-ZX300 投稿レビュー

『再生環境、アクセサリー』
VGN-FZ50B(ノートPC)→CARAT-T2(USB-DDC)→CARAT-SAPPHIRE(DAC※DDCと同軸接続)→HD53N(HPA)
foobar2000・WASAPI出力(再生ソフト)
NOISE HARVESTER(PS Audio)、OCB-1 ST(オヤイデ電気)

『所有ヘッドホン』
AH-D7000、ATH-SJ55、ATH-W1000X、EXH-313、HP-53FB、HP-DX1000、MDR-Z1000、MDR-ZX700/500/100
KNS-8400/6400

※100時間使用してのレビューです。
『音の特徴』
帯域のバランスは、低音が強く、次いで高音が強い。
低音は重量感はありローエンドまで出ているが、弾力的な質で締りが良くない。
中音は厚みはあるが曇っている。そのわりに妙に明るく、やや不自然。中高音にはキツさもある。
高音は金属的な質感は出ているが、部分的に鋭いところもある。

厚みがあって柔らかい音。温かみはあるが、どちらかと言えば明るい。
音が曇っていて、輪郭がぼやけているわりに、中高音～高音に若干キツさがあり、聴き疲れする。
残響音はほとんど聴こえない。音の分離・音の細部を拾う能力は良くない。

『音場』
かなり狭い。全ての音が頭の近くで鳴る。左右の広がりは悪く、奥行きも非常に浅い。
低音によるこもり、中音の曇りはかなり気になるが、閉塞感はそれほどでもない。

『相性』
低音楽器の表現がうまい。しかし、締りが良くないので、量感を楽しむ聴き方になりそう。
ボーカルは中音～中低音の厚みのわりに、中高音～高音に妙な強調があり、サ行も目立つ。
男性の声はやや明るく、女性の声は少しキツめに聴こえるので、今ひとつ自然さに欠ける。

『その他』
遮音性は非常に悪い。イヤパッドは耳のせ型で、外部の雑音を遮断してくれない。
それだけでなく、半端に耳を覆うせいで、空調の音などを強調してしまう。音漏れ防止は良い。
側圧はやや強めで、圧迫感が気になる。イヤパッドはそれなりに柔らかく、感触が良い。
ヘッドバンドの形状やハウジングの位置が、頭部や耳の形に合うように作られていて、耳にフィットする。
本体が軽量なため、頭頂圧や重量は気にならない。ズレる心配もない。

上下左右の角度調節は可能。ヘッドバンド調節は、一段階ずつカチカチと動かすタイプ。
スライダーは始動しやすく、調節がしやすい。ハウジングは90度回転する。

ケーブルは1.2mの両出し。やや絡んでくるが、癖はつきにくく、無造作に収納しても取り出すときに困らない。
ただ、片出しに比べると、取り回しは不便。タッチノイズは少し気になる。プラグはL型で、金メッキのミニプラグ。

デザインは無難。色は5種類用意されており、私が選んだのは「ブラック」。
しかし、ハウジングの表面は「シルバー」。これが光を反射して主張するため、地味ではない。
シワだらけのイヤパッドが、やや安っぽく感じる以外は、価格なりの品質だろう。

　　　　

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