ヘッドホン Victor HA-MX10-B 投稿レビュー

『再生環境、アクセサリー』
VGN-FZ50B(ノートPC)→CARAT-T2(USB-DDC)→CARAT-SAPPHIRE(DAC※DDCと同軸接続)→HD53N(HPA)
foobar2000・WASAPI出力(再生ソフト)
NOISE HARVESTER(PS Audio)、OCB-1 ST(オヤイデ電気)

『所有ヘッドホン・イヤホン』
AH-D7000、ATH-SJ55、ATH-W1000X、CX271、EXH-313、HD650、HP-53FB、HP-DX1000、K271 MKII、K701、
KNS8400/6400、MDR-CD900ST、MDR-XB1000、MDR-Z1000、MDR-ZX700/500/300/100、SMB-02、SRH940/840/440

※100時間使用してのレビューです。
『音の特徴』
帯域のバランスは、高音・ハイエンドがやや強い。
高音は若干厚みがある。滑らかだが、若干鋭い。非常に明るい。
中音は厚みがあり、滑らか。中高音はやや鋭い。全体的に明るめだが、わずかに曇りを感じる。
低音は厚みがあり、量もやや多い。柔らかい質だが、締まりは悪くない。ただ、今ひとつ重みに欠ける。

明るく華やかで軽快な音。高音がかなり目立つものの、低音・中音もしっかり出ていて厚みがあるため、バランスは悪くない。
モニター用ではあるが、音の輪郭を過剰に強調しない。また、全体的に柔らかく、温かみもあるため非常に聴きやすい。
スピード感やキレ、ノリは低音は良好で、高音は優秀。しかし、中音は厚みがあるうえに、響きも多く、ややもたつく感じがある。

音場はやや狭い。左右の広がりはそれなりに広いが、奥行きが浅い。ただ、響きが豊かなので曲によっては、音の広がりを感じられる。
この響きの多さと、中音の厚み、鈍さなどから、曇り・こもりが若干気になる。頭内定位や閉塞感も、やや気になる。
音の分離は、高音が優れている。中音は多少悪いが、総合的には良好。細部を拾う能力も十分。音の位置は分かりやすいが、距離感は把握しにくい。

『相性』
中音・高音楽器と相性が良い。ハイハットやシンバルなどは、金属的な質感をしっかり表現しながら、刺激的になりすぎない。
弦楽器はやや明るいところが気になるが、質感が非常に自然で聴きやすい。
弦楽器に限らず、本機は透明感や繊細な表現よりも、厚みと滑らかな表現の方が得意。

ボーカルは男女の声ともにかなり明るいが、一部が上擦ったり、薄かったりなどの不自然なところはない。
若干の曇りと、鈍さを除けばかなり自然な質。艶や張りの表現もなかなかうまいが、やはり十分な厚みを土台とした滑らかな表現の方が得意。
サ行などのリップノイズは鮮明に聴こえるが、刺さるほど鋭くはない。モニター用としてはおとなしめ。

『その他』
側圧は適度。イヤパッドはシワが目立つ安っぽい質感だが、柔らかく、感触は悪くない。何とか耳を覆うサイズのなので、イヤパッドの一部が耳に当たる。
約260gとのことだが、重さを感じやすく、頭頂圧が気になる。若干ズレやすい。遮音性はやや悪い。一応、MDR-CD900STよりは良い。音漏れ防止は良好。

上下左右の角度調節は可能。ヘッドバンド調節のスライダーは、一段階ずつ動くタイプ。始動しやすく、滑らかに動く。
ヘッドバンド調節の長さが、やや短く不便。ケーブルは少し硬めで反発があるため、やや丸めにくい。タッチノイズも多少気になる。
付属品は、標準変換プラグ。ネジ込み式ではないため、抜けやすいのが気になる。

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