DenDAC
概要
詳細はメーカー製品ページを参照のこと。
本機は、パソコンのUSB端子に直接接続し、PCのアプリケーション・ソフトからデジタル出力されるデータをアナログ信号に変換してヘッドホンを鳴らす小型オーディオ出力装置。入力端子はUSBのみ、出力端子はヘッドホン端子(ミニサイズ1個)のみ。ゲイン調節等、一切の機能がなく、非常にシンプルな構造。音量調節はパソコンのボリュームコントロール等で行う。USBメモリーと同等のサイズ・重量で、非常に小型・軽量と言える。外観はあまり良いとは言えないだろう。
音質
上品で薄味。音の圧力や迫力には乏しいが、そのぶん繊細で心地よい。聴き疲れしにくい音。作ったような明るさはないが、生楽器の瑞々しさはしっかり出してくれる。密度はあまり高くないが、薄くて粗が出るようなことはない。輪郭は明確ではないが、かと言ってぼやけているわけでもない。自然な感じ。質感はやや柔らかめ。低域が控え目な割に温かみを感じる音。それでいて立ち上がりはなかなか良い。
周波数特性はかなりフラットだが、ややかまぼこか。低域は全体的に少なめだが、ローエンドに行くに従って減るような感じ。低域の質が締まっているとは感じないが、ぼやけたり曇ったりすることはない。自然な感じ。中高域はやや控え目、高域は細く高い音だが量的にはほどほどで粗がない。金属的な感じや硬い感じはしない。情報量はそれなりだが、小型・軽量であることを考えると非常に良いと言える。音の分離は悪くないが、それよりも一つ一つの音の微細な描写を丁寧にこなしてくれる点に目が行く。空間表現は広さや明確さが特別良いとは思わないが、スッキリしていて把握しやすい。残響音はややあっさり。伸びは普通。
相性の悪いヘッドホンは特にないと思うが、低域が少ないので元々かまぼこや高音よりのヘッドホンは更に低域が物足りない感じになってしまうかもしれない。あまり派手な音ではないので、音楽のジャンルとしてはポップス・ロックよりクラシック・ジャズ向きだろう。特に室内楽を心地よく聴きたい場合に良い。
その他
ゲインは音量の取りやすいヘッドホンに合わせてあるようで小さめ。音量の取りづらいヘッドホンで録音レベルの低いソースを聴くと、音量がやや足りないことがある(ただし、ほとんどのヘッドホンでは問題ない)。
発熱はほとんどない。電源ランプは青色で、かなり明るい。
小型・軽量とは言えパソコンのUSB端子に接続するので、2つのUSB端子が近接したパソコンに接続する場合には、もう片方の端子に機器を接続できない恐れがある(USB端子部が小さいものなら使用可)。本体にボリュームがなく音量調節はパソコン側で行うため、使用方法によっては使いづらいこともあるだろう。
付属品
無し
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スペック
形式 | 再生周波数帯域 | 全高調波歪率(THD) | S/N比 |
Solid State | - | 0.025% | - |
推奨負荷インピーダンス | 外形寸法 | 重量 | 参考最安価格 |
16Ω以上(適正32Ω) | 49(W)×13(D)×20(H)mm | 9g | 9800円 |
公開日:2007.12.4