第5回 ヘッドホンの健康への影響
ヘッドホンは耳に悪いという話を聞いたことがあると思います。また、ここ数年は電磁波の影響も囁かれています。ヘッドホンは人によっては毎日使用するものなので、健康への影響は重要です。では、実際にヘッドホンはどれくらい健康に影響を及ぼすものなのでしょうか。
まず耳への影響ですが、これには音量と時間の両方が影響していると言われています。つまり、大音量で長時間使用することを繰り返し行っていると、難聴になると言うことです。しかし、長期間の使用の結果、数十年後にどの程度の影響があるかは、具体的には分かっていません。大雑把には、周囲の話し声が聴こえる程度の音量で1日1〜2時間程度の使用なら、問題ないと言われているようです。
個人的には、音量と時間以外にも、周波数特性、音のエッジのきつさ、ホワイトノイズの量なども影響していると思います。これらの特性は、聴き疲れに大きな影響があることから、耳へのダメージへの影響も大きいと考えられるからです。難聴になるかどうかはともかく、聴き疲れ、耳の痛み、頭痛などへの影響は確実にあります。
また、同様の理由から密閉型の方が開放型よりも耳に悪いと思います。
ヘッドホンの電磁波の影響は、難聴の問題とは違って一般的にはまだあまり認識されていないようです。
しかし、ヘッドホンの電磁波の放出量は、PCモニターの約10倍になるという報告もあります。PCモニターの電磁波も長期間続くと悪影響を及ぼす可能性があると言われているのですから、その10倍もの量の電磁波が出ているとなれば、少なくとも無視はできないと思います。ただし、ヘッドホンの電磁波が悪影響を及ぼすという科学的確証はありません。
電磁波を低減したヘッドホンとして有名なものに、ULTRASONEのヘッドホンがあります。ヘッドホンを日常的に使用する人で、電磁波の影響が心配な人はULTRASONEのヘッドホンを使用するのも一つの手です。
現時点では、メーカー側も電磁波の低減にはそれほど力を入れていないように思われます。今後、メーカーには電磁波の影響調査と、必要なら電磁波の低減を行っていってもらいたいものです。
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