第2回 色んなところにさしてみました

 ヘッドホン端子は結構身近な存在です。高価なCDプレーヤーやヘッドホンアンプに限らず、ラジカセやテレビ、パソコンなど、色んな家電製品にヘッドホン端子が付いています。と言うよりも、一般家庭ではMDコンポやラジカセで音楽を聴くことの方が多いでしょう。
 また、ヘッドホンは接続する機器によってかなり音が変わります。
 そこで、今回は私の身近にある色んなヘッドホン端子にヘッドホンを接続して、ヘッドホン端子の性能や傾向を見てみるという、まともなオーディオサイトでは決してやらないようなお馬鹿な企画を実行しました。


・HD53
 CECのヘッドホンアンプです。3万円くらいでした。
 安物とは言えどさすがはヘッドホンアンプ、フラットで繊細、音の密度も高いです。が、音量を下げると片効きになるし、上げるとちょっとホワイトノイズが気になります。音量は10時くらいにしておくのが良さそうです。

・DrHEAD
 エゴシステムのヘッドホンアンプです。1万5千円くらいでした。
 携帯用の安価なヘッドホンアンプなので、音質はいまいちですが、当然ながら普通のポータブル機器に直接繋ぐよりは鮮やかな音を鳴らしてくれます。ホワイトノイズがかなり大きいですが、何より、HD650やK501などの音量を取りづらいヘッドホンでもポータブル機器で鳴らせるのは良いです。

・CD3300
 CECのCDプレーヤーです。3万5千円くらいでした。
 安価なCDプレーヤーですが、フラットでそれほど粗が気にはなりません。ただ、やはり音の密度的なものはアンプを通したほうが良いようです。音量を取りづらいヘッドホンでも十分音量が取れます。

・X-A5GX
 ONKYOのMDコンポです。3万5千円くらいでした。
 ややドンシャリです。ホワイトノイズはほとんど気にならないレベル。もちろんヘッドホンアンプと比べると音の密度も足りないし、粗が目立ちますが、このクラスのMDコンポにしてはかなり満足できる音質だと思います。何とか使用に耐えるレベルです。音量を取りづらいヘッドホンでも十分音量が取れます。

・CFD-S250
 SONYのCDラジカセです。1万円前後だったと思います。
 ものすごいドンシャリです。HP-X122やCDH-507などのドンシャリのヘッドホンと組み合わせると笑えるくらいドンシャリになります。ホワイトノイズも大きく、非常に聴き疲れします。聴くに堪えません。だいたい、ヘッドホン端子が真上を向いて口を開けているとはどういうことでしょう?
 なお、上質な音に慣れてしまった人はこのラジカセで一度耳を低レベルに引き下げると、それまでの音質に満足できるようになるかもしれません。

・SL-CT500
 PanasonicのポータブルCDプレーヤーです。1万円前後だったと思います。
 ホワイトノイズが大きく、霞がかかったような音を鳴らします。音量を取りづらいヘッドホンでは、満足な音量が得られないです。正直、ただ音を鳴らすだけのCDプレーヤーです。mp3が再生できる安価なポータブルCDプレーヤーということで、かなり売れているようですが。

・PCG-Z1XE/B
 SONYのVAIO(ノートPC)です。20万円くらいでした。
ホワイトノイズが小さく、なかなかフラットです。さすがに音の密度は薄いですが。音量の取りづらいヘッドホンでは音量が十分取れないかもしれないです。それにしても、音質的には普通のMDコンポより良いです。パソコンとオーディオ機器の両方に詳しい人の間では常識のようですが、安いラジカセやMDコンポよりはパソコンの方が良い音を鳴らします・・・もちろん、ヘッドホン端子限定で、あくまで傾向の話ですが。

・テレビ
 型番不明、日立の安いブラウン管テレビです。2万円くらいで買いました。
 とにかくホワイトノイズが大きくて疲れます。そこそこフラットなようですが、とても長時間聴ける音ではないので正確には良く分かりません。

 意外と面白かったです。大体予想通りの結果でしたが、特にCFD-S250がものすごい音で、聴きながらほんとに爆笑してしまいました。皆さんも、まだヘッドホンを繋いだことのない機器が身近にあれば、試してみると良いと思います。


※注意:安価な機器には、あまり高級なヘッドホンは接続しないでください。ポップノイズ等でヘッドホンを痛めることがあります。







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