以前から課題となっていたヘッドホンレビューの各ページの写真撮影及び掲載がようやく完了しました。そこで、今回はそれを記念して写真撮影に関する様々な思い出を語りたいと思います。
分かってはいたのですが、写真撮影は困難の連続でした。初めの頃は撮れども撮れども満足いかず、これと決めた条件で何十枚も撮影してはすべて没、の繰り返しでした。掲載されずに没になった写真は500枚を超えます。
私はプロのカメラマンではないですが、仕事でデジカメを使うこともあります。なので、屋内で撮影する際の照明の難しさや手ブレの問題については一応分かっていました。素人の意見ですが、やはり屋外で景色や人物を普通に撮影するのと比べて格段に難しいです。
また、「ネットで見るヘッドホンの写真は実物と違うことが多い」という意見を良く聞きます。確かにそうなのですが、自分で撮影してその「実物とは違う」写真よりも実物に近い写真を撮影するのは、結構難しいです。
前置きが長くなってしまいましたが、以下に今回の撮影条件等を述べます。
・照明
自然光と蛍光灯です。
直射日光では明るすぎたり反射したりしてヘッドホンの撮影には向かないので、窓ガラスや2枚のカーテンを駆使して機種ごとに違う明るさを確保しました。つまり、反射しやすいRP-DH1200やCDH-507等のヘッドホンを撮影するときは暗めに、反射しにくいHD650やMD-CD900ST等の場合には明るめにしています。
撮影用の照明を使用すれば反射の少ない機種は綺麗に撮影できますが、反射の多い機種は反射しすぎで駄目なことが多いです。
当然フラッシュはたきません。
・カメラの設定
使用した機種はCanonのPowerShot S30です。マニュアル撮影で、シャッター速度は状況に応じて1/10〜1/100、露出は2.8、WBはオートまたは太陽光、ISO感度は200、接写モードです。
シャッター速度が1/10になると、支えなければまず手ブレでまともな写真は撮れません。人によっては1/50くらいでも難しいと感じるでしょう。したがって、全体の写真とハウジングのアップの写真はカメラ固定で、イヤーパッドの写真は手を台に固定して撮影しています。
ちなみにこのカメラのデフォルトの設定では、一定時間経つと自動的に電源が切れる設定になっています。そして電源が切れると接写モードが解除されたり、一部設定がデフォルトに戻ります。その度に設定を変更するのは面倒でした。電源が勝手に落ちないよう設定を変えても良いのですが、個人的には電源の切り忘れでバッテリーが空になるよりは良いと思っているもので・・・
・小道具
ティッシュの箱:
ヘッドホンを被せるのに使用します。基本的には2段重ねで使用します。下の段のものは写真にはほとんど写りません。見た目は悪いですが、個人的にはヘッドホンの大きさを判断するのにかなり有効な小道具だと思っています。どこの家にもありますし。例えば、ハウジングの大きいMDR-CD3000はティッシュの箱の約2倍の大きさがあるのに対し、ハウジングの小さいZ headphonesはティッシュの箱からややはみ出すくらいの大きさしかありません。
外付ハードディスクのの外箱:
ティッシュの箱を2段重ねした更に下に敷きます。これは単に撮影しやすい高さを確保するためです。適度な大きさでしかもなかなか安定しています。
ノートパソコン用ソフトケース:
イヤーパッドの撮影の際、プラグを載せています。別のものでも良かったのですが、あまり白っぽいと反射して駄目です。また、コードを粘着テープで固定するため、テープを付けたり剥がしたりしても痛まず、しかもテープに付着物も付かず長持ちするというメリットがあります。ヘッドホンの機種にもよりますが、普通のものには高さも丁度良いです。
雑誌の山:
30冊くらいでしょうか。カメラ固定で撮影する場合に使用します。三脚でも良いのですが、撮影場所が三脚の設置に向かない場所で、しかも高さの調節が雑誌の方が楽に感じたので使用しました。
ティッシュ:
イヤーパッドの撮影をする際、ハウジングが薄いものだとプラグより遠くなってしまうため、ハウジングの下に丸めて敷きます。たまにノートパソコン用ソフトケースの下にも敷きます。どっちにしろ見えませんが。
粘着テープ:
イヤーパッドの撮影をする際、コードをノートパソコン用ソフトケースに固定するのに使います。ホコリが酷いときには、ホコリを取るために使うこともあります。
目覚まし時計:
別に目覚まし時計じゃなくても良いのですが、私が持っているものは大きさ・重量・形状等、ヘッドホンを立てかけたりして安定させるのに非常に都合が良いです。いつも手近にあるのも大きなメリットです。
・カメラの外
テレビ放送と同じで、カメラの外は凄いことになっています。
明るさの調節のため窓の近くで撮影していて、2枚のカーテンが状況に応じてしょっちゅう行ったり来たりします。
カメラ固定の場合には前述の通り雑誌の山が築かれます。また、ヘッドホンはティッシュの箱に被せていますが、その下にもう1個ティッシュの箱があり、更にその下に外付ハードディスクの外箱が敷いてあります。背景の壁は、実はそれほど広くないためカメラの枠内に不要なものが入らないよう位置調節しています。
イヤーパッドの撮影はもっと凄いです。基本的には、コードは粘着テープでノートパソコン用ソフトケースに固定されています。ハウジングの厚みが薄いものは下にティッシュが丸めて敷いてあります。写真に写らない方のハウジングはとんでもない角度に折り曲げられていたり、どうしても無理な場合には、左手でヘッドバンドを押さえ、カメラを持っている右手の小指を精一杯伸ばして写真に写らない方のハウジングを押さえていることも多いです。それでも無理な場合、普通は頭が入る場所であるイヤーパッドとイヤーパッドの間にカメラを入れ、イヤーパッドにカメラを当て目一杯ヘッドバンドを広げて撮影することもあります。私は右利きなので、普段は右手でシャッターを押しますが、場合によっては左手でシャッターを押すこともあります。
色々書きましたが、これは現段階での方法です。今後もヘッドホンが増えれば撮影するので、少しずつ改善されていくと思います。
「ここまでしてあの程度の写真しか撮れないのか」とか「あそこをこうすればもっとうまく撮影できるのに」というご意見もあるかと思いますが、プロではないのでご容赦ください。
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