オーディオインターフェース:FireWire Audiophile(M-AUDIO)
ヘッドホンアンプ:iHA-1B(izo)
ケーブル:IDL100(MONSTER CABLE)
オーディオ形式:WMA 9.2 Lossless(24bit/96kHz)
好むジャンル:女性ボーカル、弦楽器を用いる楽曲全般
所有ヘッドホン:ATH-W1000、ATH-ES7(audio-technica)、edition9、PROline2500(ULTRASONE)、SBC-HP1000(philips) 他
欲しいHP:K701(AKG)、ATH-L3000(audio-technica)

広い意味での原音忠実志向だが、中音域が張り出している。
分解度は相当高い。モニターとしては優秀。長時間リスニングには向かない。
典型的な“聴き疲れを起しやすい”音のつくりに思う。
音場は、狭いほう。ただ、従来のaudio-technica製品のような極狭でもない。
密閉型で実現できる音場としては十分許容できる範囲。

鳴らし方は、フラットだが中音寄り。荒っぽい言い方をすれば“かまぼこ”。
高音域・低音域も一定量でているのだが、中音域のアピールが強い。
低音域は、かなりの低域まで出るのだが、他の音域に比べて相対的に弱い。
明るい音だが、迫力不足が否めない。
サ行・シンバル音は、過剰ではないものの、ソースによってはキツく感じる。

中音域が良く鳴っているため、人の声が良く聞こえる。
ただ、温かさ・潤いのようなものが足りない。鮮明に聞こえすぎる。
弦楽器の再現力は非常に高い。艶・明るさ・響き・繊細さ。どれもヘッドホンとしては最高峰。
小編成の弦楽には最高のパフォーマンスを発揮する。
木管楽器・金管楽器ともに音が明るく再現度は良好だが、あえていえば木管楽器は鋭すぎて潤いが足りない。金管楽器には芯が足りない。
しかし、木管楽器、特にオーボエ・クラリネットの響きの伸び具合は臨場感に溢れ、圧倒的。
黒壇材の威力だとおもうが、この音が聴けるだけでもW5000の音には価値がある。

低音が支配するようなダンス、ロック等は不利な機種。
これらのジャンルは価格が10分の1のATH-ES7のほうが聴いていて楽しい。
打ち込みの音は、無難な鳴らし方をするが、この価格帯のヘッドホンとしては不合格。
オールマイティに使うことが出来ない機種。使い分けが必須。

ウイングサポートの装着感は、非常に良い。
340gと、ヘッドホンとしてはかなりの重量ながら、長時間装着しても物理的な痛みは無し。
イヤーパッドの肌触りは非常に良い。蒸れもあまり感じない。
音漏れ・遮音性ともに密閉型としては平均的。
ケーブルは若干癖がつきやすいが、扱いにくさは感じない。

W1000と比較すると、似た傾向だが、W1000の進化版とは言いがたい。
あえて言えばW1000がモニター用に特化したもの。
W1000の音が気に入っているのなら、あえてW5000にする必要はないと思う。
W1000とW5000で迷っている場合、まず試聴するのが一番なのだが、ハイエンド機種ばかり所持していて、再現度や解像度が劣る音はもう聴けない、そして小編成の管弦楽が大好き、という人ならW5000でも良いと思う。
だが、大雑把に言って「どのジャンルでも、気軽に音を楽しむ」ならW1000のほうが優れているように思う。













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ATH-W5000 投稿者:S,O 投稿日:2007.3.8

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