<環境>
使用機器:DESR-5700のオプティカル出力(PSX:ハードディスクレコーダー)
所有ヘッドホン:ATH-W5000(audio-technica)
                edition9(ULTRASONE) 
                GS1000(GRADO)  他

<音質分析>
音としては中低音よりのドンシャリ傾向だが、バランスは良いほう。
低音域は、十分量出ていて、締まりがある。密閉型らしい鳴らし方。
中音域は平均的な量で鳴っている。低音の量が少々アピールが強いので埋もれやすい。
高音は通常のヘッドホンに比べて、きめが細かく聞こえる。
それでいて、突き刺さる音にはならない。高音表現力は、価格以上の価値があるといえる。
 
<得意ジャンル・使い分け>
人の声は、従来のaudio-technica系に比べると若干遠く聞こえる。
多少明瞭過ぎる感じも受けるが、温かさが感じられる。
木管楽器では、クラリネット・オーボエの中音域の温かさが特に優れている。
金管楽器は、高音のトランペットは軽さが見られるが、全般として芯から音が鳴っていて、非常に鮮やか。
弦楽器の繊細さはハイエンド機種に劣るものの、バランスの取れた響き、とりわけ音の芯から鳴らすという点では、他の機種には見られない特筆すべき表現力がある。
低音の腰の強さと高音の鮮やかさが目立つため、打ち込み系の表現も巧い。
ただし、超高音になるにつれて音が機械的になり、シャリつきが耳に障ることがある。
 
万能型としてみれば、非常に高いレベルで纏まった機種であるといえる。
内蔵アンプが原因で無音時・弱音時だとはっきりと聞こえるホワイトノイズが乗るため、クラシック等、繊細な音楽には向かないが、基本的にはジャンルを選ばない。
 
<機構・設計・その他>
遮音性・音漏れはともに密閉型としては平均的。
ウイングサポートの装着感は優秀とはいえ、電池込みで400gを超えるとなると重みはどうしても感じてしまう。長時間の装着では、首に疲れが生じる。

乾電池で内蔵アンプを駆動するため、電池が切れるといちいち本体から外して充電しないといけないため、不便。
一度の駆動時間は8時間と表示されていて、完全充電状態ならほぼそれくらいの時間は動く。
当然、電池切れ、電池無しの状態では音は一切ならない。
ボリューム操作は、割と操作しやすい位置になっている。装着したまま難なくボリュームを操作できる。
ボリュームは若干音量幅が荒い。微調整は不可能。
イヤーパッドが安っぽく感じるソフトレザー。蒸れやすい。装着感が悪いわけではないが、個人的には価格不相応なイヤーパッドに思う。
 
<総括・購入予定の方へ>
基本的な性能が高く、万能な鳴りをする。搭載アンプも、思った以上に力強い音を鳴らす。
問題は、その特殊な機構。オプティカル出力直結で、設計上、HPAも使用できない。
自由度が極めて低いので、使用用途を良く考えたうえでの購入をお勧めする。





※生産終了










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ATH-D1000 投稿者:S,O 投稿日:2007.11.5

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