AT-PHA10
概要
詳細はメーカー製品ページを参照のこと。
入力端子はステレオミニプラグ。多くのポータブルヘッドホンアンプはステレオミニのジャックに接続ケーブルのプラグを挿して使う形になっているが、本機はプラグで直接再生機器のヘッドホン出力に接続することを想定しているようだ。使用する電池は単4乾電池1本。連続動作時間はアルカリ乾電池使用時が約50時間、ニッケル水素充電池使用時が約30時間(マニュアル記載の値、実測もほぼ同じ値)。ヘッドホン端子はミニサイズが1個。コードの長さは約0.6m、太さは約2mmでやや硬い。
本体側面には上から電源スイッチ、ミュートボタン、ボリュームが並んでいる。
サイズはかなり小さく、重量も軽い。普通のポータブルヘッドホンアンプと同じようにiPod等と重ねて使用するには小さすぎて不向き。本体がクリップ状になっていることを考えると、服や鞄に着けることを想定しているのだろう。作りは価格なりで、外観はあまり癖がない。
音質
あまり癖のない音だが、どちらかと言うと明るく切れが良い傾向。ソースによっては若干硬い芯が通っているように感じられたり、エッジが目立つように感じられたりすることがある。圧力がある割に迫力はそれほどでもない。味付けはあまり感じない。密度は普通からやや薄めで、粗はそれほど感じない。輪郭は普通からやや明確。質感はニュートラルだが、どちらかと言うと硬く冷たい。立ち上がりは普通。
周波数特性はそこそこフラット。基本的に低域から高域まで素直に出る。低域はどちらかと言うと締まっていて制動が良い。高域は特に粗や癖はない。情報量はそれなりだが、小型・軽量で安価であることを考えるとなかなか良いと言える。音の分離や微細な表現も同様。空間表現は定位が明確で音像はシャープな傾向。きちんとした空間表現に感じられるが、広がりを求める人にはあまり合わないかもしれない。残響音や伸びは普通からやや控え目。
あまりヘッドホンを選ばない機種だが、厚みの薄い機種や高音よりの機種だとスカスカに感じられるかもしれない。
その他
ボリュームは通常の時計状のものと異なるため慣れるまで多少使いづらいと感じる人もいるかもしれない。ガリノイズはない。ギャングエラーはボリューム最小付近で若干ある。音量の取りやすいヘッドホンを小音量で使いたい場合には問題になることがあるだろうが、基本的にはほとんど問題ないレベル。ゲインはそれなりに高く音量の取りづらいヘッドホンでも十分な音量が取れるし、音量の取りやすいヘッドホンの音量調節もそれほど難しくはない。ボリューム最小でも若干音が鳴る(ミュートボタンを押せば無音になる)。
無音時のホワイトノイズは若干ある。音量の取りやすいヘッドホン(例えばSuper.fi 5 Pro)を使うと、ボリューム最小でもややノイズが気になるし音量を上げるに従って大きくなる。音楽を鳴らしていても小音量では気になることがあるかもしれない。
電源をON/OFFする際、ミュートをON/OFFする際にプツッというノイズが若干発生する。
発熱はほとんどない。電源ランプは赤色で、明るさは普通からやや暗め。
付属品
無し
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スペック
形式 | 再生周波数帯域 | 全高調波歪率(THD) | S/N比 |
Solid State | 20〜50kHz | 0.04% | 95dB |
推奨負荷インピーダンス | 外形寸法 | 重量 | 参考最安価格 |
- | 34.5(W)×15.5(D)×55(H)mm | 19g | 3100円 |
公開日:2011.2.20