第24回 The Boy With The Gun/David Sylvian「Secrets of the Beehive」より

 David Sylvianは英国出身のシンガーソングライターです。ロックバンド・ジャパンのメンバーとして有名ですが、ジャパン解散後はソロでの活動や坂本龍一とのコラボレーション等も注目を集めています。
 今回取り上げるCDは1987年のソロアルバムで、曲はアルバム中の2曲目です。深く詩的な歌詞とあいまって、じっくりヴォーカルを堪能できる曲になっていると思います。楽器としてはギターやベースを中心に色々使われていますが、裏方に徹している印象です。


・1台目 MUSIC SERIES ONE(ALESSANDRO)
 MUSIC SERIES ONEは以前の曲別HP探索でスピッツの曲を取り上げた際にも使用しましたが、やはり今回の曲のような男性ヴォーカルは非常にうまいように感じます。その上、ギター等の楽器もうまく、全体的なバランスも良いです。曲の雰囲気にも合っています。ほとんど文句ない鳴らし方に感じました。
 敢えて不満点を挙げるなら、もう少しヴォーカルが濃く目立っても良いかという点くらいでしょうか。

・2台目 PROline750(ULTRASONE)
 1台目よりも濃い音でヴォーカルがしっかり聴こえる機種ということで選びました。1台目の不満点をほぼ改善することができるように感じますが、やや癖があります。これはMUSIC SERIES ONEが癖の無い機種という部分もあるのですが。魅力がある反面、欠点もあるという印象です。ヴォーカルのサ行の痛さ等による聴き疲れもその一つです。
 不満点としては、癖や聴き疲れでしょうか。

・3台目 DT880(beyerdynamic)
 1台目よりもヴォーカルが濃く目立っていて、2台目より癖の無い機種ということで選びました。
実際聴いてみると、ほぼ期待通りの鳴らし方をしてくれます。ヴォーカルにしろストリングスにしろ、艶っぽさや温かみがしっかり感じられ、自然に聴き込んでしまいます。
 また、この曲の暗めの雰囲気にも良く合います。そういう意味では、今回取り上げた3台の中で最もこの曲に合うと言って良いでしょう。


 今回は3台ともかなりうまく鳴らしてくれたように思います。癖の無さを求めるなら1台目、音の濃さを求めるなら2台目、3台目は1台目と2台目の中間あるいはいいとこ取りといった感じでしょう。1台選ぶなら個人的にはDT880ですが、聴く人の好みによっては他の2台の方が良いと感じることも十分あるように思います。


試聴は下のamazonのページで。













戻る





TOP > 曲別HP探索 > 第24回