D2

概要
 詳細はメーカー製品ページ(中国語)を参照のこと。
 入力端子は同軸デジタル×1、光デジタル×1、USB×1、 RCA×1。出力端子はRCA×1、ヘッドホン出力×1。RCAはボリュームを通らない。安価で小型・軽量ながら入出力が充実している。
 本体前面には左から電源スイッチ、デジタル/アナログ切り替えスイッチ、USB/光/同軸切り替えスイッチ、ヘッドホン端子、ボリュームが並んでいる。それ以外のゲイン調節機能や特殊な機能はない。
 サイズは小さめで、重量も軽い。外観はあまり癖がなく、万人受けすると言って良いだろう。価格の割に高級感がある。

音質
 大きな癖はない印象だが、どちらかと言えばやや明るくあっさり。したがって、暗さや重さを求める曲には合わない。やや無機質で線が細い。軽快な鳴らし方で、ある種のスピード感があるように感じるが、地に足がついておらず力強さや説得力にはやや欠ける面がある。クリアだがメリハリはあまり感じられない。味付けは少ない。密度はあまり高くないが、それで粗があるとは感じない。輪郭は普通だが、どちらかと言えばやや明確。質感は硬く冷たい傾向。立ち上がりは普通。
 周波数特性は若干高音より。低域は基本的にはローエンドまで平らで素直に出るのだが、質的にも量的にもあまり存在感がない。量感が少ないおかげであまりぼやけたりはしないが、厳しく見るとただ何となく鳴らしているような感じで制動は若干不満。高域はやや細く鋭い質で、低域より存在感がある。情報量は十分ある。音の分離にしろ微細な表現にしろ特に問題ない。空間表現は、見晴らしは良いが広さや明確さは普通で、あまり広がりが感じられる傾向ではない。残響音や伸びはややあっさり。
 相性の良いヘッドホンは、低音よりで音の柔らかい機種。高音よりで音の硬い機種を使用するとバランスが悪い上に聴き疲れが気になる。
 上記の内容は、同軸デジタル入力でのもの。他の入力でも音の傾向はほぼ同じ。
 音質だけ見てもコストパフォーマンスは平均以上かと思われるが、入出力端子・使い勝手・外観まで含めるとかなりコストパフォーマンスが良いと言えるだろう。

その他
 ボリュームノブの直径は約24mm、大きすぎず、小さすぎずといった感じ。タッチは軽すぎず重すぎず、ちょうど良い。ガリノイズはない。ギャングエラーはボリューム最小付近で若干あるが、音量の取りやすいヘッドホンでもほとんど問題にならないレベル。ゲインは普通からやや高め。
 無音時のホワイトノイズは実用上ほとんど問題にならないレベル。音量の取りやすいヘッドホン(例えばSuper.fi 5 Pro)を使うと、ボリューム最小ではノイズがほとんど聴こえず、音量を上げるに従って大きくなり最大だとかなり気になる音量になるが、ボリューム実用域ではあまり気にならないレベルで音楽を鳴らすとほとんど聴こえない。
 電源をON/OFFする際にプツッというノイズが発生する。このノイズはある程度大きいので、電源をON/OFFする際にはヘッドホンを接続しない方が良いだろう。入力を切り替えたりする際には、ノイズはほとんど発生しない。
 発熱はほとんどない。電源ランプは青色で、かなり明るい(ボリュームの周りが光る)。

付属品
ACアダプター
USBケーブル
ミニ→標準変換プラグ













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スペック

形式 再生周波数帯域 全高調波歪率(THD) S/N比
Solid State 20Hz〜20kHz - -
推奨負荷インピーダンス 外形寸法 重量 参考最安価格
32Ω〜600Ω 115(W)×205(D)×45(H)mm 650g 12800円

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公開日:2011.6.27